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【費用軽減の裏技】介護保険の負担限度額認定証の非該当を適法で覆す方法!

おばあさん

介護保険でショートステイや特養などへの施設入所の際に、費用が安くなる「負担限度額認定証」

市町村が発行するこの認定証があれば、施設などでかかる高額な費用が驚くほど安くなるのですが、手に入れるのには定められた要件をクリアする必要があります。

しかも近年、国の制度改正が相次ぎ、要件が厳しくなってきており、市役所に電話したけど「非該当です」と断られたという声も・・・

しかし!!

そこで諦めてはいけません。

こちらに知識があれば非該当の結果を覆えせる可能性があります。タイトルに裏技と書いていますが、この記事でお伝えすることは違法なことではなく、制度さえ知っていれば誰もが可能性のある適法な手段です。

決して胡散臭いものではなく、「複雑で難しいため知られていない制度」という意味合いで「裏」技とさせていただいています。

この記事では次の点に力を入れました。

  • 負担限度額認定証のある場合とない場合の驚愕の差額について
  • 非該当を覆すため、住民税課税世帯を非課税世帯に変える具体的方法
  • 非該当を覆すため、金額によっては金融資産を処分する提案

法律や制度の知識がないために泣く泣く非該当を受け入れて、高い費用を払い続ける・・そんなことがなくなるように、私が祖母の介護で身につけた知識をお伝えします。

まずは敵を知る~制度をサクッと解説~

敵と戦うにはまず敵を知ることから!

ここでは簡単に解説していますが、より詳しい要件や負担段階の決まり方、軽減額の計算詳細などはこちらの記事で徹底解説しています。

【参考記事】
介護保険の費用軽減制度で年間79万円を節約!負担限度額認定証を徹底解説

それでは、まずは負担限度額認定証の制度概要をサクッと説明

負担限度額認定証とは

対象施設で「食費」と「居住費」が安くなる介護保険法に基づいた軽減制度

対象施設は4種類

  • ショートステイ
  • 特別養護老人ホーム(とくよう)
  • 老人保健施設(ろうけん)
  • 介護療養施設、介護医療院

施設の費用は4種類

  1. 介護の費用(介護保険適用)
  2. 食費
  3. 居住費
  4. その他雑多な費用

負担限度額があると、このうちの食費と居住費が安くなります。

負担限度額認定証をもらうための要件

重要該当要件は2つ

  1. 世帯全員が住民税非課税
  2. 本人の金融資産が1,000万円以下、配偶者がいる場合は夫婦合わせて2,000万円以下

負担限度額認定証を手に入れるためには、この2つの要件を両方とも満たす必要があるので、非該当の場合はここをきっちり理解して対応していきます。

まずは、各要件の詳細を確認。

1の非課税要件について

世帯全員(本人含む)が住民税が非課税であることが要件です。

ただし、配偶者に限っては本人と世帯が別であっても同じ世帯とみなされます。

例えば、別居していて世帯が分かれていても配偶者が課税であれば要件を満たさないので注意が必要です。

2の金融資産要件について

金融資産の要件については厚生労働省が例を出しています。

金融資産とは

  • 預貯金(普通・定期)
  • 有価証券(株式・国債・地方債・社債など)
  • タンス預金(現金)
  • 投資信託
  • 金・銀(積立購入を含む)など時価評価額が容易に把握できる貴金属

これらの合計額が1,000万円または2,000万円以下である必要があります。

生命保険や不動産は平成30年度現在では対象となっていません。

非該当のパターン

ここからは本格的に非該当を覆す対策を。

まずは何故だめだったのかを理解しましょう。

非該当の理由

  1. 本人の収入が多く住民税を課税されている
  2. 同じ世帯の家族の収入が多く、家族が住民税を課税されている
  3. 金融資産が要件を超えている

非該当ということは、この中のどれか、または複数を満たしていないということです。

負担限度額認定証を申請して非該当の場合は、市町村の介護保険担当課から非該当通知が必ず届きます。

理由はそこに書いてあるはずですが、わからなければ介護保険担当課に電話して、どこに引っ掛かっているのか聞くのがてっとり早いです。

非該当理由1 本人課税を覆す

まず住民税のルールとして、合計所得が35万円を超える場合は住民税均等割が課税されます。

ただし、本人が障がい者、未成年者および寡婦又は寡夫に該当し、前年中の合計所得金額が125万円以下の場合は、所得控除をとることで、住民税均等割すらかからなくなります。

すなわち住民税非課税ということです。

補足

合計所得が125万円以下とは、65歳以上の年金受給者の場合、年金収入に換算すると245万円以下となります。

いやいや・・・

障がい者、未成年者および寡婦又は寡夫

どれにも該当しないよ・・

と思われた方もちょっとお待ちを!

負担限度額認定証を必要とする方なら、ある程度の介護度はお持ちのはず、本人の要介護認定が「介護1」以上なら多いに可能性があります。

なぜなら、税法上、障がい者控除をとれる人の条件として次のような文言があるからです。

精神又は身体に障害のある年齢が満65歳以上の人で、その障害の程度が1、2又は4に掲げる人に準ずるものとして市町村長等や福祉事務所長の認定を受けている人

つまり、役所が「障がい者と同じくらい大変だよね」と認めてくれると障がい者控除が取れるのです。

厚生労働省の通知を確認すると「具体的な認定については市町村長の事務」とされているとおり、市町村によって認定基準に若干の差異はあるようです。

各市町村のホームページで調べてみると、「要介護度」や「日常生活自立度」といった指標を基に判断している様子。

「要介護度」は要介護1以上のところが多そうですが、要支援でも問題ないところもあります。

正直、要支援認定では「日常生活自立度」の要件的に難しそうな印象ではありますが、たずねてみる価値は多いにありますので、各市町村に確認することを強くおすすめします。

実際に、うちの祖母はこれで非該当を覆しました。参考にどうぞ。

祖母のスペック

  • 要介護1
  • 年金収入240万円ほど(ギリギリ)
  • 障がい者ではない
  • 若干の認知症

なお、合計所得が125万円以上ある場合は、残念ながらこの方法を実行しても負担限度額認定証は取得できませんが、税金は安くなるので価値はあります。

その他の控除

障がい者などの控除のほかにも、配偶者控除や扶養控除を1人でも取ることができれば、合計所得90万円くらいまでは、住民税が非課税になります。

「90万円くらい」としたのは、市町村によって若干基準が違うからです。

ちなみに、扶養のとれる範囲は6親等内の血族と3親等内の姻族までで、「いとこの子供」や「配偶者の兄弟の子供」なども対象になります。意外と範囲が広いことに驚かれたのではないでしょうか。

ただし、「生計を一にしているか」という点も勘案されますので、必ずしも同居は必須ではないですが、仕送り等の状況確認はされる可能性があります。

どの程度のレベルで生計を一にしていると判断されるかは各市町村、税務署によっても正直微妙な差異があるでしょうから相談を検討してみる価値はあります。

非該当理由2 世帯員の住民税課税を覆す

このパターンの場合、検討する点は2つ。

  • 世帯員(家族)を課税から非課税に変えることができないか
  • 世帯分離はできないか

1点目の課税から非課税に変えるというのは、家族の場合であっても「非該当理由1」の本人の場合と手法は同じで、税法上の控除がとれないか確認することになります。

ここでは2点目の世帯分離について詳しく。

家族を世帯分離して非課税世帯にする

課税を非課税に変えるのではなく、課税者を世帯から出してしまうことで非課税世帯にするという発想です。

本人は住民税払ってないけど、同世帯の家族が課税という状況で検討の余地があります。

まずは「世帯」という概念について考えてみましょう。

世帯とは

住居および生計を共にする者の集まり

市町村のホームページや厚生労働省の統計資料などではこのように定義されています。

住居および生計を共にする者

とされているので、「住所」も「生計」も同じ場合に同一世帯といえます。

つまり、生計が別であれば、同じ家に住んでいても問題ありません。

問題は「生計を共にする」の解釈。この解釈は難しいところで、実際明確な基準はありません。例えば、同じ家に住んでいたとして、家賃(ローン)、光熱水費、食費などを厳密に個人単位でわけることは不可能に近く、実際そこまでしていないけど世帯を分離して同居している人はたくさんいます。

先ほどの扶養の話でもありましたが、市町村によって確認レベルは違うかもしれませんが、実態は世帯に関してはどこも確認はほぼしてないと思われます。

だからといって、むやみやたらに世帯分離をしていい訳ではなく、常識の中で判断するようにしましょう。

非該当理由3 金融資産要件を覆す

金融資産要件は平成27年8月から追加されており、申請時に通帳などのコピーを添付することで資産残高を確認されます。

金融資産要件で非該当になったときに覆す方法は3つ

  • 消費する
  • 贈与する
  • 借金があることを証明する

【重要】消費する~負担限度有無の驚愕の差額~

なんだそんなことか・・と思われるかもしれませんが、実はオーバー額によっては意外とアリな選択肢。

というより、その根拠は非常に重要な点です。

特養に入所している場合に、負担限度額認定証の有無によって費用にどれだけ差が出るか試算してみました。

負担限度がない場合は施設によって料金が違いますが、厚生労働省が費用平均値として給付の基準にしている基準費用額を用いて計算しています。

限度なしの月額費用

(食費1,380円+多床室代840円)×31日=68,820円

負担限度ありの月額費用

(食費650円+多床室代370円)×31日=31,620円

月の差額

68,820円-31,620円=37,200円

年額

37,200円×12か月=446,400円

年額で44万円以上の差があるという驚愕の事実。

そしてさらに恐ろしいのが、上の試算は差が一番少ない幸運な状況を想定していますが、多床室に入れないなど最大差額のケースではその開きは79万円以上になります。

こんなに差が出ることを知らない人がなんと多いことか。

もちろんショートステイであれば月に31日も利用しないので差額はもっと小さいですが、決してバカにできません。

何も無駄遣いする訳でなく、自宅に階段昇降機を設置する、介護のためにリフォームするなど、大きな買い物で消費してしまうことも試算を見ると現実的な選択肢と言えるでしょう。100万円分だけオーバーしているから非該当ということであれば、わずか2年で費用回収できる可能性があります。

最終判断は自己責任ですが検討の余地があるのではないでしょうか。

贈与について

消費よりも贈与を考える人の方が多いですが要注意です。

年間110万円を超える贈与には贈与税がかかる場合があります。

生活費や教育費に充てるために取得した財産には贈与税がかからないですが、それは、生活費や教育費として必要な都度直接これらに充てるためのものに限られます。生活費としてもらっても、それを預金したり株式や不動産などの買入資金に充てている場合には課税されると国税庁ホームページにも明記されているので注意が必要です。

また、毎年110万円を数年にわたって贈与する場合もリスクがあります。

本来1度に贈与できるのに計画的に分割していると判断されると一括贈与として贈与税が課税される場合があります。

あまり詳しくないので多くは語りませんが、毎年贈与のタイミングをずらすなどのテクニックがあるようです。
現実問題として税務署が個人の少額調査に対し、どこまで踏み込むのかは微妙なところですが、リスクがあるのは間違いないので自己責任で検討してください。

借金の証明について

あまりアナウンスされていませんが、借金がある場合は資産残高と相殺できる可能性があります。

借用書のコピーなどが必要ですが、厚生労働省が言っていることなので、どこの市町村でも相殺可能です。

上記の方法でもダメな場合の裏技

これまで説明してきた各方法を用いても該当しない場合の最終手段で、非該当者への特例減額措置があります。

厚生労働省は周知せよとアナウンスしていますが、あまり大々的に周知はしていない市町村もあるようで、私の祖母もはじめ非該当になったときに特に案内はありませんでした。

特例減額措置

負担限度額の要件を満たさない高齢夫婦世帯等で一方が施設に入った場合、利用料の負担により在宅で生活する配偶者の実質収入が一定水準以下となり、生計が困難となる場合

生計困難であることはこちらが証明しなければなりません。

特例減額措置の対象者と要件の詳細

  • 住民税課税者がいる高齢夫婦等の世帯であって、その属する世帯の構成員の数が2人以上であること(別世帯の配偶者がいる場合を含む)
  • 世帯員が介護保険施設に入所または入院し、「居住費」または「食費」の負担を行うこと(ショートステイは本制度の対象外)
  • 世帯の年間の公的年金等の収入金額と年金以外の合計所得金額の合計額から、利用者負担、食費及び居住費の年額見込みの合計額を控除した額が80万円以下となること
  • 世帯の預貯金等の額が450万円以下であること
  • 日常生活に供する資産(自宅の土地・家屋など)以外の活用できる資産がないこと
  • 介護保険料を滞納していないこと

要件的には結構厳しいですが、金融資産はないけど所得がギリギリ課税ラインを超えていて非該当になったパターンは特例対象の可能性があります。費用見込み額の計算なども必要なので、計算方法は市町村に相談してみるといいでしょう。

ただし、特例が適用されても軽減が一番小さい段階にしかならないうえに、毎年特例手続きをする手間を考えると、優先順位としては、先に特例じゃない方法を検討する方がよいでしょう。

おわりに

以上、長くなりましたが、私が持てる知識を全て投下しました。

冒頭でも書きましたが、ここに書いたことは全て制度に基づいた方法で、知っているか知らないかだけの世界です。

せっかく使える制度を知らずに、老後の不安を抱えながら高い費用を払うのは本当にバカバカしいです。

この記事が介護の不安を抱える方のお役に立つことを願います。

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