私が骨伝導イヤホンデビューを果たしたのが今回紹介する「Cheero TouchBone」
一言で表現すると「コスパの良い骨伝導イヤホンのエントリーモデル」です。
という方におすすめで、
次のような特徴を持つコスパ重視の骨伝導イヤホンです。
- 価格約6,000円のお手頃価格
- 標準より低遅延高音質なAACコーデック対応
- CVC 8.0 ノイズキャンセリング搭載でテレワークに最適
- 防水等級IPX5
そんな、「Cheero TouchBone」正式な型番「CHE-628」について、使用感や評価を交えつつレビューします。
そもそも「骨伝導イヤホン」って何?
骨伝導イヤホンとは、音の振動を頬骨から内耳に伝える「骨伝導技術」を用いたイヤホンのことです。
その名のとおり振動が骨を伝って音を届ける仕組みなので、従来のイヤホンのように、耳の穴にはめ込む必要がなく、メガネ的な感覚で耳に引っ掛けるだけで音が聞こえる不思議なイヤホン。
- 外音を聴ける
- 音漏れはしやすい
- 音質にこだわりにくい
- 屋外使用は危険
- 音漏れも少ない
- 音質にこだわれる
それぞれ向き不向きがあるので、特徴を把握した上で購入しないと「思ってたのと違う...」という残念な結果になりがちな点も骨伝導イヤホンの特徴です。
骨伝導イヤホンは「外音も聞きながらBGMを楽しめる」に特化したもの。
物にもよりますが、耳の中で音を響かせる従来タイプのイヤホンと音質や音漏れで比べるのは少し違う気がします。
「Cheero TouchBone」の外観やスペック
Cheero TouchBoneの外観です。
こめかみに当てる振動板の部分は内側に締まるような作りですが、締めつけ感は特にありませんでした。
左耳の側面には、cheeroのブランドロゴが。
右耳の側面は、操作ボタンとなっています。
操作ボタンは従来型のイヤホンに多いタッチパネル式ではなく、押し込むボタン式となっています。
また、右耳には充電用の入力端子としてmicroUSB端子が配置されています。
充電用の端子はUSB-Cだと嬉しかったですね。
重量は30gと軽量で、長時間つけても負担にならない重さです。
内容物は全部で4点。
内容物
- 骨伝導イヤホン
- 充電ケーブル(USB-A to microUSB)
- 収納ポーチ
- 説明書
型番 | CHE-628 |
---|---|
サイズ | 13.7×10.2×4.9cm |
重量 | 30g |
チップ | Qualcomm QCC3003 |
防水 | IPX5 |
連続使用 | 約5~6時間 |
バッテリー容量 | 150mAh |
充電時間 | 約1.5時間 |
対応OS | Android iOS Windows |
通信コーデック | SBC/AAC |
通信プロファイル | HFP/HSP/A2DP/AVRCP |
プロファイルとは?
プロファイルとは、イヤホンで、Blutooth通信を使って何ができるかを表した規格のこと。
「Cheero TouchBone」の搭載プロファイルは次のとおりでした。
HFP(通話データ通信)
HSP(通話操作)
A2DP(音楽データ通信)
AVRCP(音楽操作)
簡単に説明すると、「スマホなどの再生機器」と「イヤホン」の間で、通話データや音楽データを無線で飛ばせて、
さらに電話応答や電話を切るなどの通話操作、音量調整や一時停止などの音楽操作がイヤホンで操作できることを表しています。
「Cheero TouchBone」の機能紹介
冒頭で「Cheero TouchBone」の特徴として紹介しましたが、主な搭載機能として3点紹介します。
- 標準より低遅延高音質なAACコーデック対応
- CVC 8.0 ノイズキャンセリング搭載
- 防水等級IPX5
AACコーデック対応
「Cheero TouchBone」は、標準のSBCより低遅延高音質なAACコーデック対応です。
コーデックとは?
無線通信では、音源データを圧縮してイヤホンに送り、イヤホンで受信後にデータを復元しています。
その際のデータ圧縮方法が「SBC、AAC」などのコーデックです。
全てのBlutooth機器に搭載される標準コーデックである「SBC」は、遅延が大きく低音質ですが、「Cheero TouchBone」には、低遅延でより高音質な「AAC」も採用されています。
ただし、コーデックはイヤホンだけでなく再生機器側にも同じコーデックが搭載されている必要があります。
例えば、iPhoneはAAC対応なので、iPhoneユーザーなら「Cheero TouchBone」はおすすめです。
CVC 8.0 ノイズキャンセリング搭載
「Cheero TouchBone」は、CVCというQualcomm社の技術によりクリアな音声通話が可能です。
ノイズキャンセリングといえば、Apple「AirPods Pro」やソニー「WF-1000XM3」が有名で、音楽鑑賞時に活躍するイメージがありますが、CVCは実は少し異なるもの。
一般的なイメージのノイキャンは「アクティブノイズキャンセリング」という技術で、イヤホン内蔵の集音マイクが拾った雑音に対し、逆波形の周波数を出して雑音を相殺するもの。
一方「Cheero TouchBone」に搭載されるCVCノイズキャンセリングとは、通話時の雑音を取り除く技術のこと。
CVCにより、通話時の雑音や風切り音を除去して、クリアな音声データを相手に届けることを可能とします。
ですので、音楽鑑賞に特化した「ノイズキャンセリング」機能がある訳ではないので注意しましょう。
防水等級IPX5
IPXとは、電気機器の防水保護性能を表したランクのことで、IPXの後に続く1~8までの数字が防水性能の高さを表します。
IPX5は、あらゆる方向からの噴流水に耐えうる性能なので、汗や多少の雨なら問題なく、屋外でも安心して使用できます。
参考にざっくり等級イメージを紹介すると、IPX4は水滴、IPX5は水流、IPX6は強水流、IPX7は軽い水没、IPX8はそれ以上、という耐水性を持ちます。
使ってみた感想や評価
総評としては、「Cheero TouchBone」は骨伝導イヤホンを体験するには最適な1台ではないでしょうか。
骨伝導イヤホンといえば、AfterShokz(アフターショックス)が有名ですが、価格は1万8千円ほどします。
中には9,000円前後のモデルもありますが、「Cheero TouchBone」はさらに安い6,000円台で骨伝導を体験できる点に魅力があります。
ここからは、次の3つの観点から素直な評価を書いてみたいと思います。
- 音質
- 装着感
- 音漏れ
音質はあくまでBGM用やテレワーク向け
音楽をBGMとして聴く分には充分な音質ですが、音質にこだわりがある人には向きません。
正直、従来型の高級イヤホンに見られるような際立った特性や感動は特にありません。
臨場感のある厚い低音が響く訳でもなく、特段高音が綺麗に聞こえる訳でもありませんが、「日常でBGMを楽しみながら、でも外音には注意を払いたい」というニーズを満たすには充分なレベル。
もちろん通話は全く問題なく、むしろCVCノイズキャンセリング搭載で、テレワーク用にはぴったりなイヤホンだと思います。
装着感は問題なし
個人差もあるでしょうが、私は4~5時間の長時間使用でも、違和感や不快感は感じませんでした。
使用する前は、こめかみの締め付けに不安があった装着感ですが、実際に使用してみると特に気になりませんでした。
音量を上げると若干の音漏れ
通常のボリュームなら問題ありませんが、音量を大きめにして、少し迫力を持たせようとすると若干音漏れします。
第三者目線なら「何聴いてるかわからないけど、ちょっと漏れてるな~」と感じるくらいのイメージでしょうか。
なので、図書館などの静かな場所、人がたくさんいる公共の場には向きません。
家の中、周囲に人がいない場でのアウトドアなどに適していると感じました。
まとめ
以上、骨伝導イヤホン「Cheero TouchBone」のレビューをお届けしました。
エントリーモデルとしては優秀で、コストパフォーマンスの高いイヤホンでした。
最近耳にする骨伝導イヤホンがどれほどのものか、試してみたい方は是非検討してみてください。