KI-PX70、KI-NS70、KI-LS70は、シャープ空気清浄機全モデルの中でも人気のハイグレードモデルで、発売年の異なる新旧モデルの関係です。
- KI-PX70:2022年1月14日発売
- KI-NS70:2020年9月3日発売
- KI-LS70:2019年10月24日発売
毎年、秋頃にモデルチェンジが行われていましたが、最新の「KI-PX70」は少し遅れて年明けの発売となりました。

結論を先に書くと、型落ちの「KI-NS70」と「KI-LS70」の性能は全く同じですが、新モデル「KI-PX70」は大きな見直しがありました。
新旧モデル比較では、価格差と機能差を天秤にかけることがポイント。
ということで、この記事では、
- 機能の違いを解説
- スペックの違いを比較
- 価格を比較
という構成で、現時点でコスパの高いおすすめモデルを紹介します。
KI-PX70、KI-NS70、KI-LS70の違い
当シリーズは、近年のモデルチェンジによる変更がありませんでしたが、新モデル「KI-PX70」では久しぶりに仕様が大きく変わりました。
新モデルで見直しされたのは主に次の5つです。
新旧モデル5つの違い
- 外観・サイズ
- 加湿力
- プラズマクラスターのグレード
- 飛沫粒子モード
- エアコンとの連動機能

外観・サイズの違い
写真左は新モデル「KI-PX70」ですが、右の旧モデル「KI-NS70」「KI-LS70」と比べ、全体的にサイズがコンパクトになりました。
特に奥行が小さくなり薄くなったのは個人的にはかなり嬉しいポイント。
型式 | 設置面積 |
---|---|
【新】 KI-PX70 | 26.5×39.5=約1,047cm² |
【旧】 KI-NS70 KI-LS70 | 33.9×40=約1,356cm² |

最大風量7m³/分クラスの空気清浄機の中では、ダイキンやパナソニックに比べて設置面積の大きいのが難点でしたが、新モデル「KI-PX70」では外観を一新。
外観の好みはあるでしょうが、コンパクトになったのが新モデルの魅力です。
加湿力の違い
新モデル「KI-PX70」では、一時間あたりの最大加湿量が50mLアップしました。
型式 | 加湿量 |
---|---|
【新】 KI-PX70 | 最大 750mL/h |
【旧】 KI-NS70 KI-LS70 | 最大 700mL/h |
2層構造の加湿フィルターに空気を通すことで、より多くの加湿が可能となりました。
プラズマクラスターの違い
プラズマクラスターにはグレードが3種類存在し、上位グレードほどイオン濃度が高く、より早く有害物質の抑制や脱臭などを期待できます。
新モデル「KI-PX70」は、最上位グレードのプラズマクラスターNEXTを搭載しています。
型式 | 搭載プラズマクラスター |
---|---|
【新】 KI-PX70 | プラズマクラスターNEXT |
【旧】 KI-NS70 KI-LS70 | プラズマクラスター25000 |
グレードの違いにより、対応する有害物質などの種類にどれくらいの差があるかチェックしてみましょう。
まずは、空気中に浮遊している有害物質などへ期待できる効果です。
型番 | 浮遊カビ | 浮遊菌 | 浮遊ウイルス | 浮遊アレル物質 | 浮遊ニオイ原因菌 | 浮遊花粉アレル物質 |
---|---|---|---|---|---|---|
KI-PX70 (NEXT) | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
KI-NS70 KI-LS70 (25000) | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |

続いて、付着した有害物質などへ期待できる効果です。
型番 | 付着タバコ臭 | 付着汗臭 | 部屋干し臭 | 付着排せつ物集 | 付着カビ繁殖抑制 | 付着ウイルス | 静電気 | フェイスケア | 付着ニオイ原因菌 | ペットの皮膚特有の菌 | 付着花粉アレル物質 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
KI-PX70 (NEXT) | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
KI-NS70 KI-LS70 (25000) | ◯ | ◯ | ◯ | × | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × | × | ◯ |
付着物については、「排せつ物集・ニオイ原因菌・ペットの皮膚特有の菌」の3種類について違いがあるのが分かります。
対応する種類には意外と大差はないですが、3種類以外でもNEXTの方がイオン濃度が高い分、より早い抑制・除去が見込めます。
この違いに価値を感じるかは個人差があるでしょうが、新旧比較のうえでポイントとなります。
飛沫粒子モードの搭載有無
引用:シャープ公式
新モデル「KI-PX70」では「飛沫粒子モード」が搭載されました。
「飛沫粒子モード」とは、ウイルス飛沫粒子が溜まりやすい天井付近の空気を循環させる気流制御のこと。
もちろん旧モデルでも天井付近の空気は清浄されますが、新モデルではより特化した気流で循環気流を生み出すのがポイントです。

シャープ製エアコンとの連動
新モデル「KI-PX70」では、専用アプリ「COCORO AIR」を介してシャープ製のエアコンと連動することで、効率的に空気清浄を行えます。
エアコンの風向きや風量を考慮して、効率よく空気を循環させるので、効率的な空気清浄が可能です。
ただし、シャープ製のエアコンがあることが大前提なので、自宅のエアコンがシャープ製の方は新旧比較の際のひとつのポイントとなります。
KI-PX70、KI-NS70、KI-LS70のスペック比較
KI-PX70、KI-NS70、KI-LS70の主なスペックを比較表で比べてみましょう。

型番 | デザイン | 最大風量 ()内は加湿運転時 | 空気清浄適用床面積 ()内は加湿運転時 | フィルター | フィルター交換目安 | プラズマクラスターランク | プラズマクラスター 適用範囲 | 加湿範囲 | 最大加湿量 | 水タンク容量 | 最大運転音 ()内は加湿運転時 | サイズ | 重さ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
KI-PX70 | ![]() | 強7.0m³/分 (6.3m³/分) | ~31畳 (~29畳) | 静電HEPAフィルター | 10年 | NEXT | 約16畳 | プレハブ洋室~21畳 木造和室~12.5畳 | 750mL/h | 約3.2L | 51dB (48dB) | 幅39.5cm×奥行26.5cm×高さ65cm | 約12kg |
KI-NS70 KI-LS70 | ![]() | 強7.0m³/分 (5.5m³/分) | ~31畳 (~29畳) | 静電HEPAフィルター | 10年 | 25000 | 19畳 | プレハブ洋室~19畳 木造和室~12畳 | 700mL/h | 約3.6L | 52dB (46dB) | 幅40cm×奥行33.9cm×高さ68.6cm | 約11kg |
先述のとおり新モデル「KI-PX70」では、プラズマクラスターのグレードは上がりましたが、効果の範囲は少し狭くなっていることが分かります。
そのほか、新モデルは小型化された影響で、加湿用の水タンク容量が小さくなっています。
加湿力の向上も相まって、給水頻度が高くなるのは地味にデメリットと言えるでしょう。
KI-PX70、KI-NS70、KI-LS70の価格の違い
ここまで機能やスペックの違いを比べてきましたが、ここからはKI-PX70、KI-NS70、KI-LS70の価格を比較します。
家電は発売後に価格が下がっていくので、各モデルが今どれくらい安くなっているか新旧で比較することが重要です。

KI-PX70の価格
2022年1月14日に発売の新モデル「KI-PX70」の発売時価格は、安いもので7万円前後からのスタート。
その後、順調に安くなり、2022年4月時点では5万円台で見かけることもありますが、旧モデルとの価格差は2~3万円程度。
機能的には新モデルの方が優れている点が多いので悩ましいものの、個人的にはまだ型落ちとの価格差が大きすぎるように感じるため、しばらくは型落ち推しです。
KI-NS70の価格
2020年9月発売の「KI-NS70」は、いま底値圏を推移するおすすめモデルです。
最新モデルと同じ約7万円の初値でしたが、2022年に入ってからは3万円近くまで価格を落としています。
次に紹介する1世代前の型落ち「KI-LS70」と価格が並んできたうえに、機能差もないので、価格重視の方には当モデル「KI-NS70」が今一番のおすすめです。
KI-LS70の価格
2019年モデル「KI-LS70」も、まだまだ価格が安い高コスパモデルです。
新型コロナによる需要増の影響で、なかなか価格が下がりませんでしたが、2021年春以降はついに3万円を切り、2022年4月時点では3万円前後を推移。
ただし、先述のとおり後継「KI-NS70」と価格が並んできたので、少しずつ微妙なモデルとなりつつあります。
とはいえ、まだまだ安いので、価格重視の方は、「KI-NS70」と「KI-LS70」を比べて安い方を選ぶのが正解です。

なお、もう一世代前の「KI-JS70」は、まだまだ低価格ですが、「KI-NS70」や「KI-LS70」より価格が高いことが多くなってきており、選択肢として微妙です。
以上、KI-PX70、KI-NS70、KI-LS70の違いをお届けしました。