「KC-N50」は、2020年9月に発売された、シャープ加湿空気清浄機の人気シリーズ最新モデル。

まず結論を申し上げると、価格の安い旧モデルの方が現時点ではオススメです。
「KC-N50」はバランスのとれた良い機種ですが、もっと価格が落ちるので、それまでは同性能の型落ちモデルがお得なんです。

- KC-N50の特徴
- 旧モデルとの比較
- 別モデルとの比較
- 価格の考察
以上の構成で解説していきます。
KC-N50の特徴
KC-N50は、シャープのエントリーモデルという位置づけの空気清浄機。
- HEPAフィルター搭載
- 加湿機能あり
- 低価格
などの特徴を持ち、高性能フィルターを搭載した、加湿もできるコスパ抜群な人気モデル。
プラズマクラスターも搭載しており、とりあえず空気清浄機を置いておきたい!というライトユーザーにおすすめです。
そんな「KC-N50」について、
- 仕様
- フィルター
- プラズマクラスター
- 適用範囲
以上、4つの点からKC-N50の特徴を深堀りしていきます。
仕様
項目 | 詳細 |
---|---|
サイズ | 幅39.9cm/奥行23cm/高さ61.3cm |
重さ | 約 7.5kg |
カラー | ホワイト(W) |
電源コード | 約1.8m |
サイズは家庭用の据え置きとしては、コンパクトで薄いモデルなので、お部屋に置いても邪魔にならないのが嬉しいところ。
例えばシャープの最上位モデルは、幅42.7cm×奥行37.1cm×高さ73.8cmと一回り大きく厚みがあるので、比べるとKC-N50の薄さがわかります。
カラー記号について
カラーバリエーションは白色のみ。
店頭などでは「KC-N50-W」と表記されますが、最後のアルファベットがカラー記号で、ホワイト(W)を表します。

加湿のオン・オフで仕様が異なるのがポイントだよ!

項目 | 詳細 |
---|---|
フィルタ | 静電HEPAフィルター |
プラズマ クラスター |
プラズマクラスター7000 |
プラズマ クラスター範囲 |
約13畳(約21m²) |
空気清浄の範囲 | 【加湿なし】 ~23畳(38m²) 【加湿あり】 ~15畳(25m²) |
8畳の清浄目安 | 【加湿なし】12分 【加湿あり】17分 |
風 量 (m³/分) |
【加湿なし】 強5.1m³/中2.8m³/静音1.0m³ 【加湿あり】 強3.4m³/中2.4m³/静音1.0m³ |
運転音 (dB) |
【加湿なし】 強52dB/中38dB/静音20dB 【加湿あり】 強42dB/中35dB/静音20dB |
加湿量 | 最大 500mL/h |
加湿タンク | 約2.5L |
加湿範囲 | プレハブ洋室~14畳(23m²) 木造和室~8.5畳(14m²) |
センサー | ニオイ/湿度/温度 |
HEPAフィルターを採用
フィルターは空気清浄機にとって最重要パーツですが、KC-N50では高性能なHEPAフィルターが採用されています。
HEPAフィルタとは、0.3μmの粒子を99.97%以上の捕集できる高性能フィルタで、上位モデルにも同じものを使用しています。
安いモデルだからといって、フィルタのレベルが低い訳ではないので安心です。

空気清浄機の仕組みは3ステップ。
- 汚れた空気を吸い込む
- フィルターでろ過
- キレイな空気を吐き出す
フィルターに空気を通すことが空気清浄の中核と言えるので、高性能なフィルタが使わているのは安心ですね。
プラズマクラスター7000を搭載
シャープの代名詞「プラズマクラスター」にはランクがあり、KC-N50はプラズマクラスター7000を搭載しています。
ランクは3種類で、上位クラスほどイオン濃度が高まり、ニオイの分解・除去スピードが上昇するなど効果が高まる仕様。
引用:シャープ公式
しかし、一番下のランクであるプラズマクラスター7000でも、
- 浮遊カビ
- 浮遊菌
- 浮遊ウイルス
- ダニなどの浮遊アレル物質
- 浮遊花粉
- 付着したタバコや部屋干し臭
- 静電気
などなど、基本的なところには対応しており、正直十分かなと思います。
それでも、より高いパフォーマンスを求める場合は、上位モデルの方が向いているかもしれません。
適用範囲
KC-N50の最大風量は「5.1m³/分」となっており、このスペックで効果を維持できる部屋の広さは23畳(38m²)までです。

空気清浄だけを考えると問題ないスペックですが、注意すべきは加湿時です。
加湿中は最大風量が落ちる仕様なので、空気をキレイにできる範囲が最大15畳(25m²)まで下がります。
加湿自体も、プレハブ洋室~14畳(23m²)、木造和室~8.5畳(14m²)なので、それ以上の広さでは加湿効果が限定的です。
加湿範囲の見方
プレハブ洋室、木造和室などは目安で、要は断熱材の有無や気密性で加湿レベルが変わるという意味です。
なので、自分の家の場合の加湿範囲は実はメーカーに聞いても分かりません。
一般的な木造洋室の住宅なら、中間の10畳強くらいを目安とすればよいでしょう。
ちなみに、プラズマクラスターの範囲も約13畳(約21m²)となっています。
加湿やイオン系の範囲は、空気清浄範囲よりも狭くなるので購入時には気をつけてください。
旧モデル「KC-L50」との違い
このKC-50シリーズは、毎年モデルチェンジを行っていますが、2019年秋に発売された「KC-L50」との違いはありません。
公式の仕様を比較すれば分かりますが、中身は同じです。
ちなみに過去のモデルチェンジをみても、サイズや機能が若干変わる程度で、近年大きい変更はありません。
過去のモデル一覧
- KC-L50(2019年発売)
- KC-J50(2018年発売)
- KC-H50(2017年発売)
空気清浄機はすでに現時点での完成形に近い家電です。
家庭用モデルとして作る場合、技術的な観点から今のところ劇的な進化は見込めないため、他社も含め最近のモデルチェンジでは内容はあまり変わりません。
これが冒頭にも書いたとおり、過去モデルがおすすめな理由です。

旧モデルの中でも特におすすめのモデルがあるので、詳細は新旧比較記事をご覧ください。
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【KC-L50、KC-J50、KC-H50】ほぼ違いはない!でもオススメはこれ!シャープ加湿空気清浄機を比較
続きを見る
重要なのは「旧モデルとの違いがない=価格が安い方がおすすめ」という点です。
別モデルとの違い
「KC-N50」とシャープの他のラインナップにはどんな違いがあるのでしょうか。

- 風量が大きいほど空気清浄力が高い
- フィルター性能:HEPA>一体型
- プラズマクラスター性能:NEXT>25000>7000
- COCORO AIRとは、無線LAN接続によるクラウドサービスで、使い勝手がUP
型番 | 特徴を一言で | 最大風量 (数字が大きいほど高性能) | 空気清浄適用床面積 | フィルター | プラズマクラスター ランク | プラズマクラスター 適用範囲 | COCORO AIR 対応可否 | 加湿機能有無 | 除湿機能有無 |
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KC-N50 | ハイコスパでおすすめ | 5.1m³/分 | ~23畳(38m²) | 静電HEPAフィルター | 7000 | 約13畳(約21m²) | × | ◯ | × |
KI-NP100 | 最上級モデル | 10m³/分 | ~41畳(68m²) | 静電HEPAフィルター | NEXT | 約23畳(約38m²) | ◯ | ◯ | × |
KI-NX75 | 業界トップクラスの加湿 | 7.5m³/分 | ~34畳(56m²) | 静電HEPAフィルター | 25000 | 約21畳(約35m²) | ◯ | ◯ | × |
KI-NS70 | ハイグレードモデル | 7m³/分 | ~31畳(51m²) | 静電HEPAフィルター | 25000 | 約19畳(約31m²) | ◯ | ◯ | × |
KI-LS50 | プラズマクラスターにこだわるなら | 5.1m³/分 | ~23畳(38m²) | 静電HEPAフィルター | 25000 | 約13畳(約21m²) | ◯ | ◯ | × |
KI-NS40 | スリム&コンパクト | 4m³/分 | ~18畳(30m²) | 集じん・脱臭一体型フィルター | 25000 | 約10畳(約17m²) | × | ◯ | × |
KI-LD50 | 加湿・除湿もオールインワン | 5.1m³/分 | ~21畳(35m²) | 集じん・脱臭一体型フィルター | 25000 | 約10畳(約17m²) | × | ◯ | ◯ |
FU-N50 | 加湿不要ならコスパ良くおすすめ | 5.1m³/分 | ~23畳(38m²) | 静電HEPAフィルター | 7000 | 約14畳(約23m²) | × | × | × |
FU-L30 | 加湿不要で安さ重視 | 3m³/分 | ~13畳(21m²) | 集じん・脱臭一体型フィルター | 7000 | 約10畳(約16m²) | × | × | × |
FU-LK50 | 蚊とコバエも取れる | 5.1m³/分 | ~23畳(38m²) | 静電気HEPAフィルター | 7000 | 約14畳(約23m²) | × | × | × |
KC-N50はとてもバランスが取れた機種でおすすめですが、空気清浄機は決して安くない買い物なので、気なる機種がある場合は要検討です。

加湿が不要な場合はFU-N50もあり
「加湿はいらないかも...」と思った場合は、同スペックでより安い「FU-N50」のシリーズを検討してみてください。
「FU-N50」シリーズも、安くて同等の型落ちモデルがおすすめなので、気になった方は「FU-N50の特徴・比較記事」もご覧ください。
加湿と除湿も1台にまとめたい場合はKI-LD50もあり
除湿機まで一体となったものは業界を見ても数台しかありませんが、そのうちの1台が「KI-LD50」です。
省スペースを望む場合は、検討の価値ありです。
なお「KI-LD50」は2020年新発売モデルで安い型落ちモデルは存在しません。
【参考記事】
KI-LD50の特徴・デメリット・他機種との違いを検証!最新シャープ除加湿空気清浄機は買いか?
【関連記事】
【1台3役】除湿と加湿ができる空気清浄機!2020年おすすめ3モデルを比較!
KC-N50の価格
KC-N50の大手量販店での予約時価格は43,780円でしたが、発売翌月の2020年10月には3万円台となりました。
今後、価格は下がっていくと思いますが、しばらくは旧モデルの方がお買い得です。
「KC-J50」や「KC-H50」といった一昨年以前のモデルが、2020年10月現在底値圏の20,000円前後となっています。
2019年発売のKC-L50も控えているため、KC-N50が最安となるのは、まだまだ先となりそうです。
最新モデルという肩書にこだわりがなければ、型落ちを検討してみるのも有りではないでしょうか。
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【KC-L50、KC-J50、KC-H50】ほぼ違いはない!でもオススメはこれ!シャープ加湿空気清浄機を比較
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まとめ
まとめ
- KC-N50はエントリーモデルとして優秀
- 他機種も検討してみるべき
- それでも気になるなら価格的には旧モデルがおすすめ
- 2020年秋時点では、2世代以上前のモデルが同性能で安い
以上、シャープ加湿空気清浄機「KC-N50」についてでした。
