「KC-H50、KC-J50、KC-L50」
これらは全て、シャープのエントリーモデル空気清浄機の型番名ですが、実は中身はほとんど同じ。
しかし、ほとんど同じにも関わらず「いま買うべきおすすめの型番」が存在するのです。

そこで当記事では、
- 型番のわずかな違いを比較
- 違いを踏まえておすすめを紹介
- おすすめの理由も考察

なお、当シリーズの最新モデルは2020年9月発売の「KC-N50」となりますが、数万円の価格差があるため、現時点では型落ちが圧倒的におすすめです。
気になる方は、最新モデルの紹介記事をご覧ください。
また、シャープ全機種の比較や選び方も参考にどうぞ。
KC-L50、KC-J50、KC-H50の型番の違い
これらは全て、シャープの加湿空気清浄機の同シリーズの新旧モデルの関係となります。
型番の違い
【2019モデル】
KC-L50(2019年10月発売)
【2018モデル】
KC-J50(2018年10月発売)
【2017モデル】
KC-H50(2017年12月発売)
ただし、冒頭に述べたように、性能面ではほぼ同じです。
- 仕様上の数値
- 機能
- カラーバリエーション
以上3つの基準でそれぞれの型番を比較してみましょう。
仕様上の数値の違い
主な仕様上の数値を抜き出してきました。
型番 | プラズマクラスター適用床面積 | 加湿空気清浄風量 | 運転音 | 消費電力(加湿時) | 加湿量 | サイズ | 重さ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
KC-L50(2019) | 約13畳(約21m²) | 強3.4m³/分、中2.4m³/分、静音1.0m³/分 | 強42dB、中35dB、静音20dB | 強20W、中11W、静音3.6W | 強500mL/h、中400mL/h、静音200mL/h | 幅399mm×奥行230mm×高さ613mm | 約7.5kg |
KC-J50(2018) | 約13畳(約21m²) | 強3.4m³/分、中2.4m³/分、静音1.0m³/分 | 強42dB、中35dB、静音20dB | 強20W、中11W、静音3.6W | 強500mL/h、中400mL/h、静音200mL/h | 幅399mm×奥行230mm×高さ613mm | 約7.5kg |
KC-H50(2017) | 約13畳(約21m²) | 強3.4m³/分、中2.4m³/分、静音1.0m³/分 | 強42dB、中35dB、静音20dB | 強20W、中11W、静音3.8W | 強500mL/h、中400mL/h、静音200mL/h | 幅399mm×奥行230mm×高さ615mm | 約7.7kg |
※数字が異なる部分を赤字にしています。

これは、決して私の書き間違いではありません。
SHARPの公式の製品情報を確認してみると、仕様上の数値は、新旧モデルで比べてもほぼ一緒なんです。
上の表は、シャープが出してる「KC-J50」と「KC-H50」の仕様比較表ですが、ほぼ同じですね。
違いといえば、
- 高さが2cm小さくなった関係で、重さも200g減った
- ほんの少し省エネになった(といっても加湿OFFの静音運転時に1時間あたりの電気代が0.01円安くなるだけ)
以上2点くらいでしょうか。
仕様上の数値は、「実質的に違いはない」と言い切っても問題ないレベルの差しかありません。
機能面の違い
機能面を比較しても、空気清浄のためのメイン機能に違いはありません。
KC50シリーズの機能
- プラズマクラスター7000
- スピード循環気流
- 3重フィルター
- パワフル吸じん運転
- Ag⁺イオンカートリッジ
このあたりの機能は、全ての型番に備わっています。
違いを挙げるとすれば、「明るさセンサー」と「チャイルドロック」の有無です。
型番 | 明るさセンサー | チャイルドロック機能 |
---|---|---|
KC-L50(2019) | なし | なし |
KC-J50(2018) | なし | なし |
KC-H50(2017) | あり | あり |
2017年モデル以前には明るさセンサーがあるのに対して、2018年モデル以降には明るさセンサーがありません。
2018年モデルからは、このセンサーが無くなったため、暗くなると自動で静音運転に切り替わる「静か寝運転」という機能も無くなりました。
2018年モデル以降は、代わりに「おやすみ運転」という、モニターの眩しさと風量を抑えて静かに運転するモードに手動で切り替えられるようになっています。
カラーの違い(型番末尾のアルファベットの意味)
基本は、白色ですが、2018年モデルのみ白色とグレーの2色展開です。
モデル別カラー
KC-L50(2019) 白色のみ
KC-J50(2018) 白色とグレー
KC-H50(2017) 白色のみ

なお、店舗などで商品を見ていると、型番末尾にアルファベットがついていることがありますが、この末尾のアルファベットがカラー記号です。
例えば、「KC-L50-W」「KC-J50-H」という感じ。
W=白色、H=グレーを表しています。
今おすすめのお得な型番
ここまで各型番の違いを比較してきましたが、中身はほとんど同じでした。
となると、今おすすめの型番を選ぶうえで重要なのが価格です。

結論を申し上げると、今のおすすめ型番KC-H50(2017)とKC-J50(2018)です。
おすすめ理由は、他の型番と同等の性能にも関わらず、「型落ち」という理由で安くなっているから。
2つ挙げた理由は、お互い安さを競っており、タイミングにより安い方が違うからです。
2020年4月頃から2017年モデルが値上がりしたかと思えば、6月下旬からは2018年モデルが高くなって逆転したりと攻防が目まぐるしいです。

ただし、先述のとおり、両モデルには「チャイルドロック」と「明るさセンサー」の有無に差があるので気にする方は要注意。
型番 | 明るさセンサー | チャイルドロック機能 |
---|---|---|
KC-J50 (2018) | なし | なし |
KC-H50 (2017) | あり | あり |
まだまだ安いKC-H50(2017)
こっちもオススメKC-J50(2018)
【参考】あと一歩KC-L50(2019)
2019モデルも発売から1年以上が経過し、だいぶ価格が下がってきたので、世代交代も近そうです。価格日々変動するのでこちらも要チェック。
価格推移の傾向から見るおすすめの理由
「おすすめ型番」という結論を先にお伝えしましたが、おすすめの理由である価格推移についても触れておきます。
次のグラフは、KC-H50のネット価格推移を折れ線グラフにしたものです。

「KC50シリーズ」の最新モデルは毎年10月(KC-H50は12月)に発売され、まずは最安値で45,000円前後の値がつきます。
そして、そこから徐々に安くなり、発売から約1年で底値の価格帯である15,000円~17,000円くらいに到達。
その後、約1年ほど底値圏をキープし、発売から約2年経過するころには、次年度モデルが底値を打ち始めます。
その頃には在庫もかなり減ってきて、やがて旧モデルは在庫がなくなり市場からフェードアウト。
これが過去モデルから見る「KC50シリーズ」の価格推移の傾向です。

注意ポイント
2020年は新型コロナの影響で、空気清浄機の需要が増え、例年の動きとは異なる様子です。
例年の最低価格帯である15,000円前後まで安くならない可能性が高いです。
KC-50TH3との比較
KC50シリーズと見た目が同じもので、KC-50THシリーズが存在します。
例えば「KC-50TH3」は、2017年12月に発売されたモデルですが、あまり情報がないので直接シャープに確認したところ、
「通販(ジャパネットやロハコ)専用モデルで、KC50シリーズと中身はほぼ同じ」とのこと。

「ほぼ同じ」の「ほぼ」が気になったので一応仕様を確認。
KC50シリーズを代表して「KC-J50(2018)」と仕様が異なる部分だけを下表にピックアップしました。
型番 | 加湿時の空気清浄力 | 加湿運転時の強モード風量 | 加湿運転時の強モード加湿量 | 加湿運転時の強モード連続加湿時間 | 加湿運転時の強モード運転音 |
---|---|---|---|---|---|
KC-J50 | プレハブ洋室~14畳(23㎡) 木造和室~8.5畳(14㎡) | 3.4㎥/分 (消費電力20W) | 500mL/h | 約5時間 | 42デシベル |
KC-50TH3 | プレハブ洋室~15畳(25㎡) 木造和室~9畳(15㎡) | 4㎥/分 (消費電力30W) | 550mL/h | 約4.5時間 | 47デシベル |
仕様の違いは5項目ありますが、要するに加湿運転時の強モードのパワーが「KC-50TH3」の方が少し強いということで、KC50シリーズよりもわずかに性能面で優秀でした。
しかし「KC-50TH3」は2020年末時点で在庫がほぼなく、あったとしてもKC50シリーズより価格も高いので現状微妙です。
まとめ!型落ちはお買い得
以上、KC50シリーズの型番の違いなどについてでした。
家電の毎年のモデルチェンジで、内容が変わらないことはよくあります。
「最新モデル」と聞くと、なんだか良さそうに聞こえますが、「モデルチェンジで変更になった点」と「型落ちによる値下げ」をよく天秤にかけて選ぶべきです。
売れ筋トップクラスのシャープKC50シリーズ。
特に「KC-J50(2018)」や「KC-H50(2017)」は、もともと費用対効果が抜群の高コスパ製品ですが、型落ちでさらに割安となっているのでおすすめです。
今おすすめのKC-J50(2018)
まだまだ安いKC-H50(2017)
関連記事
-
-
【おすすめはどれ?】シャープ空気清浄機を全モデル比較!特徴や選び方のポイント
続きを見る