シャープの空気清浄機のおすすめはどのモデルなのでしょうか。


10種類を「除加湿の有無」や「推奨適用範囲」で大まかに分類すると次の表のとおりです。
~約20畳 | ~約13畳 | ~10畳 | |
---|---|---|---|
加湿あり | KI-NP100 KI-NX75 KI-NS70 | KI-NS50 KC-N50 | KI-NS40 |
加湿&除湿 | KI-LD50 | ||
加湿なし | FU-N50 | FU-L30 | |
蚊取機能付 | FU-LK50 |
実際は、機能や仕様の違いで、さらに細かく分類されます。

この記事では、
- シャープの特徴
- 選び方のポイント
- 各モデルの比較
- おすすめモデル
以上の流れでシャープの空気清浄機を解説し、最適な1台を選ぶために必要な情報を整理します。
最後には、型落ちも含めた新旧モデルの中から、現時点での価格も考慮して、具体的なお買い得モデルをお伝えします。
特徴や選び方のポイントはたくさんあって長いので、比較をしたい方は、先にシャープ全モデルの比較表からご覧ください。
シャープの特徴!他メーカーとの違いは?
他のメーカーと比べたときのシャープ空気清浄機の特徴といえば、やはり「プラズマクラスター」でしょう。
プラズマクラスターとは、シャープ独自の浄化技術のことで、プラズマ放電によって、水分子から水素イオンを、酸素分子から酸素イオンを作り出します。
この2つのイオンが結合してできる「OHラジカル」が、菌・ウイルス・アレル物質の表面から水素原子(H)を奪い去ることで、菌などの働きを抑制する仕組みです。
OHラジカルは、奪った水素原子(H)と結合し、H2O(=水)になるので、クリーンな浄化システムと言えます。

シャープの空気清浄機は、イオンによるクリーンな浄化のイメージが強く、子育てママにも選ばれています。
雑誌「たまごクラブ・ひよこクラブ」でも知られるベネッセのブランド「たまひよ」が行う調査で、シャープの空気清浄機は赤ちゃんグッズ大賞の空気清浄機部門1位を7年連続受賞しており、子育てママに人気な点も特徴と言えるでしょう。
また、シャープの空気清浄機は、他メーカーと比べても種類が多いです。
各モデルごとに性能や特徴が異なり、豊富な選択肢があるのはメリットですが、反面、選ぶ際に迷うことも。

シャープ空気清浄機の選び方【7つのポイント】
たくさん種類がある中から最適な1台を選ぶために意識すべきポイントは次の7つです。
- 加湿や除湿の有無
- 適用範囲
- プラズマクラスターのランク
- COCORO AIRの対応状況
- フィルターの種類
- サイズやデザイン性
- 価格

【選び方.1】加湿や除湿の有無
まずは、加湿機能や除湿機能が必要かを考えると対象をしぼることができます。

- ノドや肌の潤い保護
- ウイルス対策
- ジメジメした夏をカラッと涼しく
- 室内干しがすぐ乾く
- カビ対策
加湿機能は、美容・衛生面で冬場は特に重宝します。
さらに、加湿&除湿の搭載モデルでは、オールインワンで湿度のコントールが可能、年中を通して活躍します。

- 水タンクの洗浄や水の交換がめんどくさい
- 未使用時は水を捨てないとカビなど不衛生の原因となる
など、手間やトラブルの原因となる可能性がある点がデメリット。
カビに関しては「Ag⁺イオンカートリッジ」や「抗菌・防カビ加湿フィルター」を採用しているので、そこまで神経質になる必要もないですが、一長一短であることは覚えておきましょう。
とは言っても、個人的には加湿機能のある機種がおすすめです。「吸水がめんどくさいな...」と思いつつも、乾燥時はかなり助かっています。
なお、シャープの上位機種には、人がいないときに無駄な加湿を抑制して吸水の手間を減らす「AI加湿サポート」機能があります。
【選び方.2】適用範囲
空気清浄機の選び方で、最も重要といえるのが適用範囲ですが、迷いやすい部分でもあります。
重要なポイント
余裕を見て、部屋より少し広めの適用床面積の機種を選ぶのがベスト!
適用床面積の広さは、空気清浄機のパワーに比例します。
部屋の広さに対して、空気清浄機の適用範囲が足りないと、パワー不足で空気がキレイになるのに時間がかかります。

例えば、花粉が家の中に入り込んだら、なるべく早く花粉を除去することが重要ですが、スペック不足で除去に時間がかかり花粉が室内に蔓延すると意味がありません。
主に帰宅時など、空気清浄機にはフル稼働すべき瞬間があり、そのときに「適用範囲の広さ=パワーの強さ=空気清浄時間の速さ」が求められるのです。
これが「空気清浄機は、大は小を兼ねる(適用範囲は広いほどいい)」と言われる理由です。
ただし、過剰なものを買う必要はないので、少し余裕をみるくらいの適用範囲で考えましょう。
適用範囲で選ぶ際の注意点
シャープ空気清浄機の仕様上に出てくる適用範囲には、いくつか種類があります。
- 空気清浄の適用範囲(加湿OFF)
- 加湿時の空気清浄の適用範囲
- 加湿の適用範囲
- 除湿の適用範囲
- プラズマクラスターの適用範囲

選ぶ際の注意点としては、プラズマクラスター・加湿・除湿の範囲は、空気清浄の範囲よりも狭いので気をつけてください。
例えば、シャープの定番モデル「KC-N50」のスペックは次のとおり。
空気清浄 | ~23畳(38m²) |
---|---|
空気清浄 (加湿時) | ~15畳(25m²) |
プラズマ クラスター | 約13畳(約21m²) |
加湿 | プレハブ洋室~14畳(23m²) 木造和室~8.5畳(14m²) |

空気清浄範囲が23畳なのでリビング用に購入したけど、プラズマクラスターや加湿の範囲が物足りない、とならないよう注意です。
【選び方.3】プラズマクラスター
シャープの代名詞ともいえる「プラズマクラスター」は、次のような菌やウイルスの作用を抑制します。
- カビ菌
- ニオイ原因菌
- ウイルス
- アレル物質
- 花粉

各モデルをプラズマクラスターのランクで分類すると次のとおり。
プラズマクラスターNEXT | KI-NP100 |
---|---|
プラズマクラスター25000 | KI-NX75 KI-NS70 KI-NS50 KI-NS40 KI-LD50 |
プラズマクラスター7000 | KC-N50 FU-N50 FU-L30 FU-LK50 |

上位クラスほどイオン濃度が高まり、ニオイの分解・除去スピードが上昇するなど効果が高まる仕様です。

個人的には、7000でも十分だと思いますが、プラズマクラスターにこだわる場合は、よりイオン濃度の高い上位種を選ぶのがおすすめです。
【選び方.4】COCORO AIR
COCORO AIRとは
空気清浄機をネットクラウド上のAIとリンクさせ、学習する人工知能が、家庭ごとに間取りや環境、天気などを考慮し、最適な運転を提供するためのシステム。
スマホで情報確認や操作もできます。
無線LAM(Wi-Fi)があれば、対応機種で利用することができます。

- 天気や生活に合わせ運転最適化
- AIが学習し自分好みの運転を自動選択
- 汚れ具合など空気情報をモニターできる
- フィルターなどの交換目安をお知らせ
- AIが無駄な加湿を抑制し吸水の手間を減らす
- シャープ製のエアコンと連携し空気のトータルケア
などが、COCORO AIRの対応機種では可能となります。
正直、無くても困りませんが、あればちょっと便利に使えるというプラスαの機能です。
【選び方.7】フィルターで選ぶ
シャープの空気清浄機で採用しているフィルターには2種類あります。
- 集じん・脱臭一体型フィルター
- 静電HEPAフィルター
集じん・脱臭 一体型フィルター | 静電HEPAフィルター | |
---|---|---|
採用機種 | 低性能機種 | 高性能機種 |
フィルター性能 | ◯ | ◎ |
交換目安 | 2年 | 10年 |
静電HEPAフィルターは、0.3µmの微小な粒子を99.97%以上集じんできるうえに、10年間も交換不要な高性能フィルター。

ランニングコストや性能面を考えると、静電HEPAフィルターを採用している機種を選ぶのがおすすめです。
【選び方.6】サイズやデザイン性
シャープの空気清浄機は、モデルによってデザイン、サイズ、カラー展開などが異なります。
空気清浄機は想像以上に大きくて存在感があるので、置き場所などにも注意しましょう。
例えば、最上級モデルの「KI-NP100」は、幅42.7cm×奥行37.1cm×高さ73.8cmとかなりのサイズ感です。
個人的には、機能や適用範囲を優先すべきだと思いますが、迷った際の最後の決め手として見た目で選ぶのも有りです。
【選び方.7】価格
シャープの空気清浄機は種類が多いので、価格帯にも幅があります。
例えば、「KC50」や「FU50」などの定番エントリーモデルは、底値で1万円台まで安くなりますが、最上位モデルの初値は10万円以上もします。

空気清浄機は、中身の変わらないモデルチェンジが多いので、型落ちモデルなどを狙うのがお得に購入するポイント。
時期にもよりますが、前々年モデルあたりがお得なことも多いので、記事の後半のでそのあたりにも触れたいと思います。

型番から分かる各モデルの特徴
選び方のポイントの次は、各モデルの比較をしていくのですが、その前に型番の意味を解説します。
シャープの空気清浄機は種類が多く、見比べているうちに混同しがち。
そんな時に「型番」を見れば、そのモデルの性能や特徴が見えてくるので、比較の際に役立ちます。

次の型番を例に説明します。
「KI-NS70-W」
最初の記号 (黄色) |
加湿有無とプラズマクラスターのランクの2つを表す
【加湿】 【プラズマクタスター】 |
---|---|
真ん中の記号 (赤色) |
発売した年(年式)を表す
N:2020年、L:2019年、J:2018年、H:2017年、G:2016年、F:2015年 |
数字 (青色) |
最大風量(=適用面積の広さ=性能の高さ)を表す
(例)100は10㎥/分、50は5㎥/分の空気を清浄 |
最後の記号 (灰色) |
本体カラーを表す
W:ホワイト、B:ブラック、H:グレー、T:ブラウン |
例として挙げた「KI-NS70-W」を改めて見てみると、
- KI:加湿あり、プラズマクラスター上位
- NS:2020年モデル
- 70:最大風量7㎥/分程度
- W:カラーは白
型番の中にも、これだけの情報があることが分かります。

シャープ空気清浄機の各モデルを比較
ここまで、選び方の7つの基準と型番の見方を紹介しましたが、ここではシャープ空気清浄機を比較したいと思います。
型番 | 特徴を一言で | 最大風量 (数字が大きいほど高性能) | 空気清浄適用床面積 | フィルター | プラズマクラスター ランク | プラズマクラスター 適用範囲 | COCORO AIR 対応可否 | 加湿機能有無 | 除湿機能有無 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
KI-NP100 | 最上級モデル | 10m³/分 | ~41畳(68m²) | 静電HEPAフィルター | NEXT | 約23畳(約38m²) | ◯ | ◯ | × |
KI-NX75 | 業界トップクラスの加湿 | 7.5m³/分 | ~34畳(56m²) | 静電HEPAフィルター | 25000 | 約21畳(約35m²) | ◯ | ◯ | × |
KI-NS70 | ハイグレードモデル | 7m³/分 | ~31畳(51m²) | 静電HEPAフィルター | 25000 | 約19畳(約31m²) | ◯ | ◯ | × |
KI-NS50 | プラズマクラスターにこだわるなら | 5.1m³/分 | ~23畳(38m²) | 静電HEPAフィルター | 25000 | 約13畳(約21m²) | × | ◯ | × |
KI-NS40 | スリム&コンパクト | 4m³/分 | ~18畳(30m²) | 集じん・脱臭一体型フィルター | 25000 | 約10畳(約17m²) | × | ◯ | × |
KC-N50 | ハイコスパ定番モデル | 5.1m³/分 | ~23畳(38m²) | 静電HEPAフィルター | 7000 | 約13畳(約21m²) | × | ◯ | × |
KI-LD50 | 加湿・除湿もオールインワン | 5.1m³/分 | ~21畳(35m²) | 集じん・脱臭一体型フィルター | 25000 | 約10畳(約17m²) | × | ◯ | ◯ |
FU-N50 | 加湿不要ならコスパ良くおすすめ | 5.1m³/分 | ~23畳(38m²) | 静電HEPAフィルター | 7000 | 約14畳(約23m²) | × | × | × |
FU-L30 | 加湿不要で安さ重視 | 3m³/分 | ~13畳(21m²) | 集じん・脱臭一体型フィルター | 7000 | 約10畳(約16m²) | × | × | × |
FU-LK50 | 蚊とコバエも取れる | 5.1m³/分 | ~23畳(38m²) | 静電気HEPAフィルター | 7000 | 約14畳(約23m²) | × | × | × |

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おすすめモデルは?
最後に、結論としてシャープ空気清浄機のおすすめモデルを紹介します。
おすすめ選定の前提
- 静電HEPAフィルターがおすすめ
- COCORO AIRは、おまけ程度
フィルターは空気清浄の心臓部なので、高性能かつ10年交換不要の「静電HEPAフィルター」の一択です。
また、COCORO AIRは、空気清浄力に直結しないオプション部分なので優先順位は低めで考えています。

コスパの良い定番モデル「KC-N50」
「KC-N50」は、シャープ空気清浄機のエントリーモデルに位置づけられており、一番売れているシリーズです。
薄型コンパクトでも、それなりに高性能で、価格が安いため「そりゃ売れるよね」というモデル。
空気清浄機に対して強いこだわりもなく、それなりの1台が欲しい方に最適です。
特徴
- 静電HEPAフィルター搭載
- 空気清浄は23畳まで対応
- プラズマクタスター7000を搭載し13畳まで対応
- 加湿もOK
- 型落ちモデルは1万円台

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ただし、シリーズとしてはおすすめでも、新旧モデルを含めた個体としては、2020年モデル「KC-N50」は、価格がまだまだ高く現時点ではおすすめできません。
このシリーズの中でも、現時点で本当におすすめなのは、中身が同等で、今底値圏にある型落ちの「KC-J50」などです。

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加湿が不要なら「FU-N50」
「FU-N50」は、先に紹介したエントリモデルー「KC-N50」の加湿機能なしバージョンの兄弟機のようなもの。
「KC-N50」と比較すると、フォルムは少し違いますが性能は同等で、加湿機能がない分「KC-N50」より少し安いことが多いです。
特徴
- 静電HEPAフィルター搭載
- 空気清浄は23畳まで対応
- プラズマクラスター7000を搭載し13畳まで対応
- シャープの加湿なしモデルの中で最も高性能
- 底値は1万円台中盤
このシリーズも最新モデルより、型落ちが安くておすすめです。

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バランスの良いハイグレードモデル「KI-NS70」
性能に少しこだわるなら、「KI-NS70」がおすすめです。
エントリーモデルと比べ、空気清浄力やプラズマクラスターが高性能にも関わらず、価格は最上位モデルの半額程度とバランスのとれたモデル。
特徴
- 静電HEPAフィルター搭載
- 空気清浄は31畳まで対応
- プラズマクラスター25000を搭載し、19畳まで対応
- COCORO AIR対応
- 加湿あり
- 底値は3万円台前半
この「KI70」シリーズも、他と同様、現時点では旧モデルがお買い得。
在庫が薄くなってきましたが、おすすめは2018年モデルの「KI-JS70」です。

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以上、シャープ空気清浄機の特徴、選び方、おすすめモデルの紹介でした。