F-VC70XU、F-VXU70、F-VC70XT、F-VXT70、これらはパナソニック空気清浄機のハイクラスモデルの型番違いの商品です。

違いについてのポイントは2つ。
- 新旧モデルの違い
- 販路の違い
まずは新旧モデルの違いについては次のように分類されます。
新モデル (2021年発売) | F-VC70XU F-VXU70 |
---|---|
旧モデル (2020年発売) | F-VC70XT F-VXT70 |
そして販路で分類すると次のようになります。
家電量販店モデル | F-VC70XU F-VC70XT |
---|---|
オリジナルモデル | F-VXU70 F-VXT70 |
よく似た型番が並ぶと、分かりづらいですが、要するに「発売された年」と「売っている場所」が違うだけ。
そして、結論の概要を先に書くと、新モデルと旧モデルにはひとつだけ違いがありますが、家電量販店モデルとオリジナルモデルに違いはないです。
この記事では、その詳細について
- それぞれの型番の違いと意味
- 新旧モデルの機能比較
- いま買うべきおすすめモデルの紹介
という流れで、パナソニックの空気清浄機F-VX70シリーズについて解説します。
F-VC70XU、F-VXU70、F-VC70XT、F-VXT70の型番の違いと意味
違いを掘り下げる前に、名前で混乱しないように、まずはサクッと型番の見方について解説します。
はじめに書いたとおり、型番の違いを理解するためのポイントは次の2点です。
- 新旧モデルの違い
- 販路の違い
新旧モデルの違い
「F-VC70XU、F-VXU70」と「F-VC70XT、F-VXT70」
それぞれ名前が似ていますが、特徴的なのは赤字のアルファベットの部分。
実はこれが、年式の違いを表します。
- U:2021年発売モデル
- T:2020年発売モデル

詳しくは後述しますが、2021年モデルではナノイー技術が進化しました。進化の歴史をまとめると次表のとおりです。
年式 | 前年から 進化した点 |
---|---|
Sモデル (2019年) | 花粉撃退モードの進化 |
Tモデル (2020年) | ・デザインの大幅な見直し ・3Dフロー花粉撃退気流を採用 |
Uモデル (2021年) | ナノイーの進化 |
販路の違い
当シリーズは販路の違いによって、次のとおり型番の名前が変わります。
「F-VC70XU」と「F-VXU70」、そして「F-VC70XT」と「F-VXT70」
先程紹介したように、Uは2021年発売モデル、Tは2020年発売モデルなので、それぞれの年で2つ型番が存在します。

これが販路(販売ルート)の違いを表しています。
販路の違い
- F-VXU70は、2021年オリジナルモデル
- F-VC70XUは、2021年家電量販店モデル
家電でよくある、流通経路の違いで型番が変わっているだけです。
例えば、パナソニック公式では「F-VXU70」と載っていますが、家電量販店のパンフレットを見ると、同じものが「F-VC70XU」という名前で紹介されています。
つまり、「名前が異なる同じもの」なので、純粋に価格の安い方を選ぶのが正解。
これは、型落ちである「F-VXT70とF-VC70XT」においても同様です。
カラー記号について
型番についての補足ですが、実際に商品を探していると、型番の最後にアルファベットがついていますが、これは商品カラーを表します。
カラー記号
- TM=木目調
- K=黒
- W=白

復習も兼ねて例を挙げると「F-VC70XU-TM」は、2021年に発売された家電量販店モデルで木目調カラーという意味です。
新旧モデルの違い
2021年発売「U」と2020年発売「T」のモデルについて、新旧モデルの違いは1つだけです。
進化したポイント
ナノイーが進化して放出するOHラジカルの数が増加
2020年は3種類だったナノイーのグレードが、2021年に見直され4種類に増えました。
OHラジカル 生成数/秒 | 2020年の グレード名 | 2021年の グレード名 |
---|---|---|
4,800億個 | ナノイー | ナノイー |
4.8兆個 | ナノイーX | ナノイーX 4.8兆 |
9.6兆個 | 高濃度の ナノイーX | ナノイーX 9.6兆 |
48兆個 | なし | ナノイーX 48兆 |
ナノイーとはOHラジカルを作る技術で、1秒間に何個作れるかでグレードが分かれています。
2021年からは、上位の名称は「ナノイーX」に統一され、OHラジカル数を併記する形になるとともに、48兆個の最上位グレードが新設されました。

引用:パナソニック公式
当シリーズは、2020年は「ナノイーX」を搭載していましたが、2021年モデルでは「ナノイーX9.6兆」を搭載しており、OHラジカルの発生量が2倍に増えました。
これにより、花粉などのアレル物質を抑制するスピードが早くなり、部屋に蔓延して症状が出る前に除去しやすくなりました。
スペックはほぼ同じ
新旧の違いはひとつだけと紹介しましたが、正確には、そのほかスペックが若干違います。
ただし、本当に極わずかな変更なので、実質違いはないと言ってもいいレベルですが、一応違いがある部分だけを抜き出して紹介します。

型番 | 消費電力 | 消費電力(加湿時) | 運転音(加湿時) | 重さ |
---|---|---|---|---|
F-VC70XU (2021) | ターボ57.0W、中8.5W、静音4.2W | ターボ50.0W、中13.0W、静音8.0W | ターボ52dB、中36dB、静音26dB | 10.0kg |
F-VC70XT (2020) | ターボ57.0W、中9.0W、静音4.5W | ターボ50.0W、中13.0W、静音9.0W | ターボ53dB、中36dB、静音26dB | 10.2kg |
価格から見る今買うべきおすすめモデル
ここからは価格を比較しておすすめモデルを考察していきますが、いったんこれまでの内容をまとめてみましょう。
「違い」の復習
- 新モデルではナノイーが進化
- 新旧モデルでそのほか実質的な違いはない
- 販路の違いで名前の異なる型番が存在するが中身は全く同じ
以上を踏まえて、進化したポイントと価格差を天秤にかけることが、お買い得モデルを探るうえでは重要です。
家電は発売後、底値に向かって安くなっていきますが、在庫が減ってくると最低価格は上昇傾向となり、やがて市場からフェードアウトするのが一般的。
各モデルが、この流れの中で、今どの段階にあるかを把握することで、今買うべき型番が見えてきます。

F-VC70XU(2021家電量販店モデル)の価格
2021年9月21日発売の量販店モデル「F-VC70XU」の初値は67,000円前後でしたが、徐々に価格が安くなり、2022年に入ってからは4万円台を推移。
価格がだいぶ下がってきたので、高コスパなおすすめモデルとして選択肢となりつつあります。
価格に徹底的にこだわる場合は、型落ちの量販店モデルの方が2022年2月時点ではまだ安いですが、価格差は縮まってきています。
型落ちと比較して「ナノイーの進化」というメリットがあるので、価格差を踏まえて検討してみてください。
- 機能優先:当モデル「F-VC70XU」
- 価格優先:型落ち「F-VC70XT」
F-VXU70(2021オリジナルモデル)の価格
2021年オリジナルモデル「F-VXU70」は、発売時より価格は下がったものの、先に紹介した量販店モデルよりも価格が高く微妙です。
型落ちでなく、最新モデルを選択するなら量販店モデル「F-VC70XU」の方がおすすめです。
F-VC70XT(2020家電量販店モデル)の価格
2020年版の家電量販店モデル「F-VC70XT」は、2021年春以降は3万円台の中盤~4万円台の前半を推移しており、価格的にはおすすめのモデル。
先述のとおり後継「F-VC70XU」との価格差が、2022年2月時点では1万円を切っているので、価格最優先でなければ、そろそろ後継機と迷ってもいいのかなという時期です。
ただし、空気清浄機の中心機能は、あくまでフィルターによる清浄なので「ナノイーの進化」にそこまで魅力を感じない場合は、旧モデルでも問題ないと個人的には思います。

F-VXT70(2020オリジナルモデル)の価格
2020年版のオリジナルモデル「F-VXT70」は、高くもないが安くもないという微妙な印象。
量販店モデルの方が安いので、型落ちを選択するなら先に紹介した「F-VC70XT」がおすすめです。
以上、F-VC70XU、F-VXU70、F-VC70XT、F-VXT70の違いについてお届けしました。