2018年に日本に進出したアメリカの掃除機ブランド「シャーク」をご存知でしょうか?
- アメリカ大手で、日本でも知名度を上げてきているらしい
- デザイン・性能・使い勝手のクオリティが高いらしい
そんな噂をちょくちょく耳にして、気になる存在だったシャークの掃除機ですが、ついにその実力をレビュー検証してみました。
ただし、レビューだけでは個人の感想の域を出ないので、客観性を保つために口コミ・評判も引用し、それに対してどう思うのかも織り交ぜながらシャーク掃除機を分析します。
結論
使いやすさを突き詰めた、久々にクオリティの高さに感動した掃除機
わが家のお掃除は「ダイソン×ブラーバ(床拭きロボ)」を使用しており、掃除では特に困っていませんでしたが、シャークの掃除機を使うことで「掃除ってまだ楽になるんだ」と実感しました。
もちろん、後述するようなデメリットもあるのですが、掃除機としての総合的な性能レベルは相当高いと感じます。
Shark(シャーク)ってどんなブランド?
知名度が上がってきたとは言え、まだまだ知らない方も多いので、まずは製造元についてサクッとご紹介。
シャークについて
- アメリカの会社「シャークニンジャ」の掃除機ブランド
- 2018年7月に日本進出
- アメリカ掃除機ブランドでシェアNO.1(2020年USでの売上金額合計)
はじめ会社名を見たときには「え?ニンジャ?」と失礼ながら不安に思ったことは秘密ですが、ちゃんとした実績がありグローバル展開している大企業です。
公式オンラインストアもしっかり整備されており、公式で購入するとプラス1年の保証延長がつく安心感も魅力のひとつ。
- コードレススティック
- ハンディ
- ロボット掃除機
などなど、多種類を展開していますが、中でもハンディ型は、2020年の家電量販店での充電式ハンディクリーナー市場で販売シェアNo1を獲得(GfK Japan調べ)しています。
シャークのハンディ掃除機だけを比較した関連記事も良ければ参考にご覧くださいね。
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【Shark(シャーク)掃除機】ハンディタイプ全機種の違いを徹底比較!
続きを見る
今回のレビュー記事で紹介する「CS501J」は、コードレススティック型「EVOPOWER SYSTEM」シリーズの掃除機ですが、定評のあるハンディ×スティッククリーナーの一体型モデルとなります。
EVOPOWER SYSTEM CS501Jをレビュー
「EVOPOWER SYSTEM」は、シャークのコードレススティック掃除機の中でも、デザイン性と機能性を併せ持つ万能感のあるシリーズです。
そんな「EVOPOWER SYSTEM」の上位モデルに位置づけられる「CS501J」の主な特徴は次のとおり。
特徴
- どこに置いてもインテリアに馴染む高いデザイン性
- ワンタッチでハンディ掃除機に変身
- 吸引力と持続力も十分
- FLEX機能で家具の移動が不要に
どこに置いてもインテリアに馴染む高いデザイン性
「EVOPOWER SYSTEM CS501J」の大きな特徴はそのデザイン性の高さ。
ダイソンが機械的な格好いいデザインなら、シャークはインテリアと調和する高級感のあるデザインと言えるでしょう。
本体は控えめな光沢があり高級感のある質感。光沢と言ってもキラキラしてる感じはなく、落ち着いた上品な印象です。
CS501Jのカラーはローズゴールドの一色展開。実物は写真よりもほんの少しだけピンクよりでしょうか。
配置イメージの参考になればと色々な場所に設置してみました。
どこに置いてもビジュアル的に成立するんですよね。もちろんクローゼットや物置にコンパクトに収納することも可能です。
CS501Jのサイズ
- スティック時のサイズ
→ 高さ(長さ)1030×幅267×奥行124mm - ハンディ時のサイズ
→ 高さ(長さ)500×幅67×奥行86.5mm - 収納時のサイズ
→ 高さ1082×幅286×奥行203mm
どこに置くか迷う楽しみも味わえるデザイン性はかなり高評価でした。
ワンタッチでハンディ掃除機に変身
シャークの掃除機が優れるのは見た目だけではありません。
日本の家庭でテストを繰り返し開発されただけあって実用的な設計が多数見られますが、そのひとつがワンタッチでハンディにもなる機能。
次の写真の二本の指のあたりにトリガーがあるので、両サイドのトリガーを同時に引き上げるだけで簡単にスティックと分離してハンディになります。
強い力も入らず、かといって誤って外れてしまうこともなく、絶妙な操作感でいい感じです。
いちいちノズル交換をする必要がなく、床掃除をする中で気になった床以外の部分をサッと掃除できるのは想像以上に便利でした。
例えば、普段は猫に占領されて毛が溜まっているイスの座面をついでに掃除できたり。
空気清浄機のプレフィルターのホコリをノズル交換なしでサクッと吸引したり。
スティック形状では掃除できない高い場所も楽々と。
床掃除のついでにワンタッチでハンディ化できる点がポイントで、ノズル交換に戻る必要がないのは使い勝手が抜群です。
吸引力と持続力も十分
コードレス掃除機は、吸引力とバッテリーの持ち時間が気になるところですが、その点も「EVOPOWER SYSTEM CS501J」は文句なし。
汚くて恐縮ですが、次の写真は猫がよく座るイスの座面のアップ。化繊スエード生地にホコリや毛がくっついて、非常に取れにくい状態です。
スエード系素材にくっついた毛を除去するには、それなりのパワーが必要ですが、ハンディで掃除したら次の写真のとおり一瞬で綺麗になりました。
スティック形状でもハンディ形状でも吸引力は申し分なし。というより思ったよりパワーがあることに驚きです。
なんとなく2in1タイプの製品はパワーが弱そうなイメージでしたが、良い意味で期待を裏切られました。
「EVOPOWER SYSTEM」シリーズは3モデル存在し、機種によって連続運転時間に違いがあります。
当記事で紹介している「CS501J」は、モードに応じて16~40分の連続使用が可能です。
型番 | 付属バッテリー数 | ハンディ | コードレススティック | ブーストモード |
---|---|---|---|---|
CS501J | 2本 | 40分(2本使用時) | 24分(2本使用時) | 16分(2本使用時) |
CS401J | 2本 | 40分(2本使用時) | 24分(2本使用時) | 16分(2本使用時) |
CS200J | 1本 | 20分 | 12分 | 8分 |
上位モデルは予備バッテリーが付属しているので、電池が切れたらバッテリーを交換することで長時間使用が可能です。
「EVOPOWER SYSTEM」シリーズを全機種比較した関連記事も興味があればご覧ください。
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【CS501JとCS401Jの違い】シャーク掃除機の機能差と価格差を比較
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広さにもよりますが、一般的な3LDK程度の間取りの床だけをサッと掃除するならバッテリー1本分という感じ。
加えて、カーペット類をブーストで集中的に掃除したり、ソファやベッドをハンディ×専用ヘッドで掃除する場合は、ちょうど2本使い切るくらいでしょうか。
バッテリー交換は簡単で、持ち手の先端部分に内蔵されるバッテリーを少し力を加えながら引き抜くだけ。
次の写真は充電スタンドを横から撮ったものですが、予備バッテリーは常時スタンドでチャージされているので、交換してすぐに掃除を再開できます。
ちなみに掃除機本体と予備バッテリーが同時にスタンドにある状態、すなわち掃除していない時は、本体の方が優先的にチャージされます。
コードレス掃除機のあるあると言えば、長年使用するとバッテリーの持ちが悪くなり、電池切れで掃除が中断されることですが、予備バッテリーがあると安心があります。
FLEX機能で家具の移動が不要に
「EVOPOWER SYSTEM」シリーズの中でも、上位種「CS501J」だけに搭載されるFLEX機能を使えば、パイプが途中で折れ曲がるので、ソファや机の下を屈まずに掃除できます。
重い家具を移動させずに掃除が済むのは感動もので、掃除の負担がかなり軽減されます。
もともとヘッドが軽やかにスイスイ進むことも相まって、FLEX状態で自在に掃除機を操るには少しコツがいりますが、すぐに慣れました。
FLEXの起動も簡単で、背面の鍵マークボタンを押すだけでパイプが折れ曲がります。逆にまっすぐ伸ばせば自動でカチッとはまって元に戻ります。
とっても便利なFLEX機能ですが、強いて不満を言うならば、鍵マークボタンの位置が少し低いです。
「もっとボタンが上なら、もっと押しやすくて楽なのにな~」と思いつつも、構造や操作性を考えるとこの位置が限界なんでしょう。
パイプは90度まで折れ曲がり、曲がった先の長さをメジャーで測ってみると約50cm。
両サイドから50cmあれば、大抵の家具の下は掃除可能ですが、壁付けのベッドの下はさすがに奥まで届きません。
家具移動や屈むのを完全に無くすのは難しいですが、ほとんど家具を動かす必要がないことに感動レベルの快適さを感じました。
EVOPOWER SYSTEM CS501J のデメリット
万能感のある「EVOPOWER SYSTEMCS 501J」ですが、唯一感じた弱点は運転音が大きめなこと。
一般的な掃除機のレベルを超えるほどではないので、強いて言うならという感じですが少し気になりました。
音の大きさを客観的に数値で比較できるよう、ダイソン「V8」とシャーク「CS501J」の運転音の大きさを騒音計で比べてみましょう。
まずは、イメージしやすいよう参考例をご覧ください。騒音値は次のように例えられることが多いです。
40dB | 図書館 |
---|---|
50dB | クーラーの室外機 |
60dB | 乗用車の車内 |
70dB | 騒々しい街頭 |
80dB | 地下鉄の車内 |
約50cm距離に騒音計を固定設置して計測しました。無音状態では42.4dBだった室内の騒音値がどこまで上がるか注目です。
まずは、ダイソンをチェックしてみると通常モードの騒音値は73.2dB、強モードでは77.7dB。
続いて、シャークの騒音値を同条件で計ってみると、通常モードで78.6dB、ブーストモードでは80.1dBでした。
数値は空間での音の響き方や距離でも変わってくるので、あくまで同一環境における両モデルの相対的な比較ですが、改めてまとめるとこんな感じです。
通常運転 | 強運転 | |
---|---|---|
ダイソン V8 | 73.2dB | 77.7dB |
シャーク CS501J | 78.6dB | 80.1dB |
実際に耳で聴き比べると、劇的な違いがあるわけではありませんが、数値で比べるとわずかにシャークの騒音値が大きくなりました。
もちろん、ダイソンもシャークも一般的な掃除機の音の範疇ですが、壁の薄い集合住宅などの場合は特に使用する時間帯に注意が必要そうです。
口コミ・評判で客観的な意見もチェック
以上が、シャークの「EVOPOWER SYSTEM CS501J」を使用して感じた主観のレビューとなりますが、客観的な目線も担保するために口コミ・評判も検証しておきましょう。
- デザインが良い
- 軽くて吸引力も強い
- FLEXやハンディなど機能性が高い
- ゴミ捨て簡単
- 予備バッテリーあるのが良い
- 重い
- ダストカップ小さい
- 音が大きい
音の大きさに関する口コミは思ったより少なくて意外でしたが、性能については好評な意見が大半で、ここまでレビューしてきたとおりの声も多く見られました。
以下では、まだ触れてないポイントの中から、意見の多かったものや、意見の割れたものとして、次の2点の口コミをピックアップして掘り下げます。
- ゴミ捨て関係の口コミ
- 重さ関係の口コミ
なお、「CS501J」と「CS401J」の違いはパイプが折れ曲がるFLEX機能の有無だけなので、参考になるものは下位モデル「CS401J」の口コミもからも引用しています。
ゴミ捨てについての口コミ
ダストカップについて声が多いのは次の3点。
- ワンプッシュでゴミ捨てができて簡単
- ダストカップの容量は小さい
- ダストカップにホコリが残りやすい
ちょうど全てが詰まった口コミを見つけたので引用させてもらいましょう。
手元のボタンを押すだけで手軽にゴミ捨てができるのは利点だが、お手入れはちょっとしづらい。
ダストカップやフィルターは丸ごと水洗いできるが、細かなすき間が多く、手入れがしづらい。
容量も少ないのでこまめにお手入れの必要があるだけに、もう少し手入れがしやすいとよりよい。
静電気でダストカップの内部にゴミが付着しやすく、ゴミ捨ての際に残りやすいのも改善してほしいポイントだ。
次の写真は掃除後のダストカップ内を写したものですが、紙パック式でない限りホコリ残りはこんなものかと思うので、個人的にはデメリットには感じませんでした。
今使っているダイソンV8も大差ない印象ですね。
ダストカップの容量は確かに小さめで、ダイソンなどと比べるとゴミを溜めておけるキャパは少ないです。
なので、毎回ゴミ捨てをせずに、なるべくまとめてゴミ捨てをしたい場合は物足りない容量かもしれません。
うちは3LDKで、猫の多頭飼いのためホコリや毛は多めですが、家中を3回も掃除すればダストカップがいっぱいになります。
個人的には、ダストカップ容量の大小は一長一短だと思っていて、カップサイズが小さいほどゴミ捨てが楽です。
というのも、この手のタイプはダストカップが開いた瞬間ホコリが舞うので、ゴミ箱に突っ込んだ状態でボタンを押す必要があります。
さらにこの状態から掃除機を振って、ゴミを振り落とす訳ですが、ダストカップの容量に対してゴミ箱が小さいとホコリが床に落ちることも。
重量は「軽い」と「重い」という口コミに割れる
掃除機の使い勝手において重さはとても重要ですが、口コミを覗くと重さの感じ方は意見が割れています。
まずは「結構軽いよ」という意見。
ヘッドに髪の毛がほんとに絡みません。(ビニール紐は絡まってしまうようです)
結構軽いので部屋にあると、床のゴミがふと気になった時に気軽に使えます。
ハンディモードにぱっと分離できるのも思いの外便利。1LDKなのでバッテリーは余裕。
パナソニックとかダイソンに比べると値頃感があり、性能も良いので買ってよかったです。
反対に重さを感じるという声もいくつかありました。音に関しては私とは反対の意見のようです。
少し重いけれど、吸引力はすばらしい。ゴミ捨ても楽。
音も静か。価格がもう少しお手頃だったら満点
そもそも重さの感じ方は個人差があるのですが、以前使っていた掃除機の影響も大きいでしょう。
例えば、私はいま約2.6kgの掃除機を使っているので、シャークの掃除機はとても軽く、特に階段の掃除はかなり楽に感じます。
一方で、スティック型の中には軽さに特化した1kg前後の掃除機も存在するため、そこからの乗り換えとなれば当たり前ですが重く感じるでしょう。
シャーク「EVOPOWER SYSTEM」シリーズの重さは次のとおりなので、今持っている掃除機と比較してみてください。
型番 | 重量 | ハンディのみ |
---|---|---|
CS501J | 約2.0kg | 約0.9kg |
CS401J | 約1.9kg | |
CS200J | 約1.5kg |
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【CS501JとCS401Jの違い】シャーク掃除機の機能差と価格差を比較
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価格を比較
以上、性能面でのレビューや口コミの検証を行ってきましたが、家電の満足度は性能に対しての価格が見合ってはじめて実感できるもの。
ということで、最後に「EVOPOWER SYSTEM」シリーズの価格の比較です。
型番 | 価格 |
---|---|
CS501J | 税込55,000円 |
CS401J | 税込49,500円 |
CS200J | 税込33,000円 |
個人的には、パイプを曲げられるFLEX機能搭載の「CS501J」が性能に対してコスパが高く感じるのでおすすめですが、FLEX機能が不要なら「CS401J」もおすすめです。
「CS200J」は価格の安さが魅力ですが、フローリング専用モデルなので、カーペット・絨毯がある場合は不向きです。
この記事でレビューした「CS501J」
FLEX機能が不要なら「CS401J」
FLEX機能のほかは、この記事でレビューした「CS501J」と同様です。
フローリングで価格重視なら「CS200J」