日立の縦型洗濯乾燥機「ビートウォッシュ」の乾燥機能の実験や乾燥に関するデメリットなどのレビューです。
私も購入前は不安でした。
私が購入したのは「BW-DV90E」という2019年の乾燥機能付きモデル。
選んだ基準は3つ。
- 共働きで忙しいので乾燥機能で家事時短
- 花粉の時期に外に干したくない
- 購入費用を抑えたいので縦型を希望
この3点でヒットしたのが日立ビートウォッシュですが、「縦型でちゃんと乾燥できるのか?」というのは最後まで不安でした。
結果は、デメリットはありつつも乾燥機能には十分満足していますが、折角なので、乾燥機能にフォーカスして記事にまとめました。
ポイント
- 洗濯物の量と乾燥時間の実験と結果
- 乾燥に関するデメリット
- 乾燥機能による家事負担の変化
以上、3点を中心に、ビートウォッシュの乾燥機能について解説します。
ビートウォッシュの乾燥実験
ビートウォッシュには、乾燥機能付きモデルが5種類あり、それぞれ乾燥容量や時間が異なります。
型番 | 洗濯容量 | 洗濯 目安時間 | 乾燥容量 | 洗濯乾燥 目安時間 |
---|---|---|---|---|
BW-DV80E | 8kg | 34分 | 4.5kg | 約2時間45分 |
BW-DV90E | 9kg | 35分 | 5kg | 約2時間55分 |
BW-DV100E | 10kg | 35分 | 5.5kg | 約3時間5分 |
BW-DV120E | 12kg | 44分 | 6kg | 約2時間50分 |
BW-DX120E | 12kg | 44分 | 6kg | 約2時間50分 |
今回実験で使用するのは、「BW-DV90E」なので、洗濯容量9kg、乾燥容量5kgのモデルです。
ただし、乾燥容量5kg以内でも、洗濯槽内がギュウギュウでは、洗濯物が循環せず生乾きリスクが高まるので、乾燥容量の目安は洗濯槽の半分程度だそうです。
洗濯槽の高さが40cmなので、半分の20cmが青色の糸くずフィルターの上部あたり(写真の赤線)になります。
洗濯物が目安量を超えてもエラーが出るわけではなく、乾くまでの時間が長引く仕様です。
そこで、今回の実験では、
- 目安量ちょうどのタオルを洗濯~乾燥
- 目安量を超えたタオルを洗濯~乾燥
- 目安量を超えた服を洗濯~乾燥
という3つの実験を通して、「ちゃんと乾くのか」「どれくらい時間がかかるのか」という点を検証しました。
【実験1】目安量(洗濯槽の半分)のタオルを洗濯~乾燥
まずは、洗濯槽の半分の目安ラインにちょうど合わせて、タオルを投入した場合に、ちゃんと乾くのか基本の実験です。
フェイスタオル15枚で、重さは2.24kgでした。
洗濯~乾燥コースを選び、スタートすると、右下のパネルに終了までの時間が表示されます。
終了予定は3時間7分後でした。
残り20分になると、センサーが乾き具合を判定して、乾いてなければ自動延長します。
今回は、目安ラインぴったりの量だったのですが、乾燥が自動延長されて、最終的に3時間33分かかりました。
予定より26分遅くなりましたが、肝心の乾燥具合は、完全に乾き、ふわふわに仕上がりました。
【実験2】容量オーバーのタオルを洗濯~乾燥
次は、目安である洗濯槽の半分ラインを超えて大量に乾燥した場合に、ちゃんと乾くのかを実験しました。
洗濯槽の9割が埋まる量です。
フェイスタオルやバスタオルなど21枚で、重さは約3.7kgでした。
予定終了時間は先程と同じで3時間7分後でした。
ちなみにスペック上の「洗濯~乾燥」の標準時間は、2時間55分なので12分の差があります。
初めのうちは、「AIお洗濯機能」が最適な時間計算をしてるのかと思っていましたが、常に3時間7分となるので未だに謎です。
結果は、乾燥が自動延長され、最終的にかかった時間は3時間48分。
そして肝心の乾燥具合は、さすがに多すぎたのか2枚のタオルが9割の乾き具合という感じでした。
しかし、残りの19枚のタオルはしっかり乾いていたので許容範囲です。
【実験3】容量オーバーの服を洗濯~乾燥
これまでの実験はタオルを使用しましたが、実生活では、様々な素材の衣服を洗濯乾燥します。
中には、当然、乾きにくい素材や厚手の衣服も。
そこで、最後の実験3では目安量を超えた様々な衣服を洗濯乾燥しました。
- 靴下14セット
- 厚手のスウェット上2枚
- 厚手のスウェット下2枚
- インナーやシャツなど13点
実験2の結果もあり、さすがに厳しいか、という心配があったので量は洗濯槽の2/3程度。
重さはジャスト4kgでした。
スタートすると、終了予定はお馴染みの3時間7分後でしたが、今回も自動延長となり、予定より33分遅れの仕上がりで、3時間40分かかりました。
気になる乾燥具合については、基本全部乾いていましたが、靴下2セットだけが8割の乾き具合という感じ。
今回は、あえて靴下を1つの洗濯袋にギュウギュウに詰め込んだのですが、数が多い場合は分けた方が良さそうです。
ダメ元でしたが、厚手のスウェットのポケットの中まで乾燥できていたのは感激です。
全ての実験において、乾燥時間が伸びるという結果になりましたが、乾燥力についてはストレスなく使用できるレベルでした。
ただし、洗濯槽の半分の目安ラインを超えると、100%乾かないものも出てくるので、多すぎる量は避けた方が無難です。
乾燥に関するデメリット
ここからは、乾燥機能を使用する上でのデメリットの話です。
私がビートウォッシュ購入時に気にした乾燥に関するデメリットは3点でした。
- 乾燥による衣服のシワ
- 乾燥による衣服の縮み
- 乾燥の電気代や水道代が高い
【デメリット1】衣服のシワ
洗濯乾燥機は便利ですがシワになります。
ポリエステル素材の服では気になりませんが、
綿素材の仕上がりはシワシワでした。
シワ具合は服によって違いますが、洗濯槽内でねじれてしまうとシワが気になります。
自然乾燥する場合でも、ある程度シワになりますが、レベルは比ではありません。
結果、我が家で乾燥機能を使っているのは、
- タオル
- インナー
- 靴下
- パジャマ・スウェット
という、家着や人目につかないものに限定しています。
それ以外は、洗濯のみで自然乾燥させていますが、分量の比率は「家着や人目につかないもの」の方が多いので、かなり負担が軽減されました。
【デメリット2】衣服の縮み
乾燥機能を使わなくても、洗濯を繰り返せば服は多少は縮むのですが、強い熱は急激な縮みの原因になります。
ビートウォッシュの標準乾燥ではどのくらい縮むのか、とりあえずテストしようという事で、
洗濯表示が「乾燥NG」の服を洗濯乾燥し、乾燥前と乾燥後のサイズを図ってみました。
着丈、身幅、袖丈、肩幅の4点でサイズを計測。
測定場所 | 乾燥前 | 乾燥後 |
---|---|---|
着丈 | 64cm | 64cm |
身幅 | 43cm | 43cm |
袖丈 | 50cm | 50cm |
肩幅 | 39cm | 39cm |
初回が特に縮むという印象があり、密かに恐れながらの実験でしたが、少なくとも劇的な縮みはありませんでした。
もしかしたらミリ単位で縮んでいるかもしれませんが、着衣感も特に気にならず。
ただし、素材によっては劇的に縮むことも考えられるので、縮んで困るものは乾燥しない方が無難です。
結局、デメリット1のシワと同様に、乾燥機能を使うのは、
- タオル
- インナー
- 靴下
- パジャマ・スウェット
に限定するのが、我が家の方針となりました。
シワを減らす方法
どうしても縮みが気になるなら、次のどちらかをオススメします。
- 2019年モデルからの新機能「低温乾燥コース」を使う
- 洗濯終了後に、縮みが気になるものを取り出してから乾燥ボタンを押す
【デメリット3】電気代や水道代が高い
ビートウォッシュの乾燥方法はヒーター式というもの。
この方法では、熱風により生じた水蒸気を水で冷却し、結露させて除湿をします。
熱風を作るのにヒーターを、冷却するために水を使うため、乾燥のために電気代と水道代がかかります。
容量などにもよるので一概には言えませんが、ヒーター式の縦型洗濯機の「洗濯~乾燥」1回につき、電気・水道代で約90円程度が目安。
洗濯だけなら、1回あたり約30円程度なので、1回あたりプラス60円をどう考えるかがポイントです。
この点をどう考えるかは人それぞれ、月1,800円でタオル・インナー類を干す作業がなくなるなら、私は安いと感じます。
「いやいや1,800円は高いよ」
と感じるなら、乾燥機能は向いていません。
確かに、ドラム型で採用されるヒートポンプ式という乾燥方式はランニングコストが安いです。
その代わり、ドラム型は洗濯機本体がかなり高いので、結局同じかなと思っています。
ビートウォッシュの乾燥機能による生活の変化
乾燥機能は、いい事ばかりでなく当然デメリットがあるので、良い点、悪い点を比較することが重要ですが、私はメリットの方が大きいかなと判断しました。
生活の変化
- タオルやインナーは量が多いので、かなりの負担減
- 夜中に洗濯しても、朝には乾いてるうえに、すぐ取り出さなくてもOK
- 雨や花粉を気にする頻度が減った
- 室内干しの生乾き臭とも無縁に
縦型洗濯乾燥機の乾燥機能は、一長一短で万能ではありませんが、トータル良かったと思います。
家事の時短をしたい、初期費用を抑えたい、という方には特におすすめです。
ビートウォッシュは容量や機能により型番が異なるので、ご家庭によってオススメの型番が異なります。
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