「V34」と「S24」は、2020年に発売された東芝REGZAのハイビジョン液晶テレビ。
両モデルは、機能が異なる上位・下位モデルの関係です。
- V34:上位グレードモデル(2020年9月発売)
- S24:下位グレードモデル(2020年4月発売)
当記事では、両モデルの機能の違いだけでなく、価格も比較することで、今のおすすめモデルを検証します。
REGZA「V34」と「S24」の違いを比較
「V34」と「S24」の機能的な違いは、主に以下の4つです。
V34 | S24 | |
---|---|---|
映像エンジン | レグザエンジンPowerDrive | レグザエンジンファイン |
おまかせ録画 | 搭載 | なし |
動画配信サービス | 対応 | 非対応 |
サウンドシステム /イコライザー | レグザパワーオーディオHD /レグザサウンドプロセスVIR | 非搭載 |
※赤文字が比較して優れているポイント
上表を眺めると、上位モデルと下位モデルで機能・性能に差があり、基本的に上位モデルの「V34」が優れていることがわかります。
映像を視聴する上で必要最低限の機能を搭載した下位モデル「S24」と、機能豊富な上位モデル「V34」では棲み分けがされており、どちらを選択するかは機能の必要性の有無で判断するのがおすすめです。
映像処理能力・高画質化機能の違い
両モデルは、映像処理の心臓部とも言える映像エンジンが異なります。
V34 (上位) | レグザエンジンPowerDrive |
---|---|
S24 (下位) | レグザエンジンファイン |
下位モデル「S24」は、「レグザエンジンファイン」を搭載し、精細でクリアな映像を表示し、番組表の高速起動を実現します。
対する、上位モデル「V34」は、高画質4Kモデルを駆動できるパフォーマンスをもった「レグザエンジンPowerDrive」を搭載(4Kテレビではない)。クラスを越えた高画質を実現すると同時に、クイックレスポンスの快適操作を実現します。
上位モデル「V34」のエンジンは、実際にレグザ4Kテレビに搭載されており、高解像度データの処理もこなす性能を持つことから、エンジン性能は「V34」の方が優秀と言えます。
V34 | S24 | |
---|---|---|
美肌高画質 | 美肌リアライザー | - |
地デジ高画質 | 地デジビューティーHD | 地デジ精細感復元 |
ネット動画高画質 | ネット動画ビューティーHD | - |
カラーイメージ コントロール | 36色軸制御 | - |
自動映像調整機能 | おまかせオートピクチャー | - |
上表の5機能は、地デジやネット動画における色や輝度の表現などを向上させる機能群ですが、高画質化機能は上位モデル「V34」の方が優れているのが一目瞭然。
処理能力のベースとなる映像エンジンのみならず、細かな高画質化技術においても、上位モデル「V34」が優れるため、より精細な映像を楽しみたい場合は、「V34」がおすすめです。
録画機能搭載の有無
上位モデル「V34」では、「おまかせ録画機能」(お気に入りのジャンル、よく見る番組、話題の番組などを自動録画)や、「シーンリスト機能」(録画番組の内容をシーンリスト表示)など、録画・再生に関する機能が充実。
V34 | S24 | |
---|---|---|
おまかせ録画 | ◯ | - |
シーンリスト | ◯ | - |
みるコレメニュー | ◯ | - |
みるコレパック | ◯ | - |
おすすめ番組 | ◯ | - |
2チューナーウラ録 | ◯ | ◯ |
上表のとおり、共通機能は「2チューナーウラ録機能」のみで、その他機能面では上位モデルが優れます。
なお、「2チューナーウラ録機能」とは、番組を録画している最中でも他チャンネルの番組を視聴でき、録画中も操作制限なく視聴できる基本的な機能のこと。
最低限の録画機能のみであれば下位モデルでも問題ないですが、より多彩な機能で便利に録画・再生したい場合は、上位モデル「V34」がおすすめです。
動画配信サービスへの対応の有無
上位モデル「V34」では次のような多彩なネット動画に対応。テレビ画面で動画配信サービスを楽します。
- Amazonプライム・ビデオ
- NETFLIX
- Disney+
- NET.TV
- YouTube
- dTV
- ABEMA
- hulu
- TSUTAYA TV
- DMM.com
- U-NEXT
- DAZN
- Paravi
- SPOOX(スカパー!オンデマンド)
- Rakuten TV
一方、下位モデル「S24」は動画配信サービスは未対応。テレビで動画配信サービスを楽しむには「Google Chromecast」や「Amazon Fire TV Stick」のようなHDMIスティック型のメディアプレイヤーが必要です。
You Tubeなどの動画配信サービスをよく視聴する場合は、上位モデル「V34」がおすすめです。
音響性能の違い
上位モデル「V34」は「レグザパワーオーディオHD」と呼ばれるサウンドシステムと、「レグザサウンドプロセスVIR」と呼ばれるイコライザーを搭載し、フラットで明瞭な音質と自然な音像定位のリアルな高音質を実現します。
レグザパワーオーディオHDとは? |
---|
バスレフ型ボックススピーカーシステムとデジタルサウンドプロセッサーから構成されるサウンド・システムのこと |
レグザサウンドプロセスVIRとは? |
3次元スキャニング測定とVIRフィルター™により高精度な全帯域補正を行うイコライザー(特定の周波数の音の出力を調整する機器)のこと |
V34 | S24 | |
---|---|---|
サウンドシステム /イコライザー | レグザパワーオーディオHD | 非搭載 |
スピーカー数 | フルレンジ2個 | フルレンジ2個 |
実用最大出力 | 24V型:8W 32V型:12W 40V型:14W | 19V型:8W 24V型:8W 32V型:12W |
下位モデル「S24」はサウンドシステム、イコライザーともに非搭載。2個のフルレンジスピーカーで構成され、最大総合出力も12Wと少し迫力に欠ける音響システムとなっています。
ここ数年は、音での臨場感アップもテレビのトレンドとなっていることもあり、上位モデル「V34」の方がどちらかと言えばトレンドに沿っている性能という印象です。
「V34」と「S24」の価格の比較
以上、「V34」と「S24」の主な機能の違いを紹介してきました。ここからは両モデルの価格を比べ、おすすめモデルを検証します。
両モデルは、次のとおりサイズ展開が異なるので、各モデルの各サイズごとに価格の目安を確認していきましょう。
19V型 | 24V型 | 32V型 | 40V型 | |
---|---|---|---|---|
V34 (上位) | × | ◯ | ◯ | ◯ |
S24 (下位) | ◯ | ◯ | ◯ | × |
REGZA「V34」の価格
上位モデル「V34」の発売日は2020年9月。
家電は発売後に価格が下がっていくことが多いですが、各サイズとも発売時と比べ2~3割ほど安くなっており、購入時期としては良い感じ。
なお、24インチと32インチでは価格帯に大きな差がないため、設置スペースに問題がない場合は、32インチモデルがおすすめです。
2022年7月の価格目安
- 24V型「24V34」:3万円~
- 32V型「32V34」:3万円~
- 40V型「40V34」:4万円~
REGZA「S24」の価格
一方、下位モデル「S24」の発売日は2020年4月。「S24」も発売から一年以上が経過し、発売時に比べて価格は落ちついています。
全サイズとも価格に大きな差はないので、設置スペースに余裕がある場合は大きいサイズを選ぶのがおすすめです。逆にタイミングによっては大型の方が安いケースすらあります。
また、上位・下位モデルでの比較では、数千円~1万円程度は下位モデル「S24」の方が安いことが多いですが、実は価格差はあまりないので、上位モデル狙いもありです。
2022年7月の価格目安
- 19V型「19S24」:3万円~
- 24V型「24S24」:2万円~
- 32V型「32S24」:3万円~
【結論】「V34」と「S24」はどっちがおすすめ?
「V34」と「S24」は、上位モデル・下位モデルという関係性であり、ここまで紹介したとおり機能的な違いはかなり明確でした。
選ぶときには、後悔のないよう自分にとって必要機能が何なのかを吟味することが重要です。
V34 | ・You Tubeなどの動画配信サービスをよく見る ・録画機能は充実している方がいい ・40インチの大型モデルが欲しい ・ある程度音質にもこだわりたい |
---|---|
S24 | ・徹底的に安さ(コスパ)重視 ・必要最低限の機能で十分 ・19インチの小型モデルがほしい |
個人的には、タイミング次第では数千円の差しかないことを考慮すると、より高性能かつ多機能な上位モデル「V34」推しでしょうか。
ただし、ここまで紹介した違いのある機能にあまり魅力を感じなかった場合は、少しでも価格の安い下位モデル「S24」でも充分でしょう。
以上、東芝REGZAの液晶テレビのグレード比較、「M550K」と「C350K」の違いの説明でした。