「DMR-4T402」と「DMR-4T401」は、両方ともパナソニックのブルーレイレコーダー「4Kチューナー内蔵ディーガ」
両モデルは、発売年の異なる新旧モデルの関係です。
- DMR-4T402:2021年10月発売
- DMR-4T401:2020年10月発売
さっそく結論、「DMR-4T402」と「DMR-4T401」の違いは次の9つです。
新旧モデルの違い
- 「ドラマ・アニメお録りおき」機能
- 「ただいま転送」機能
- 「番組持ち出し」が高画質化
- 録画一覧画面のリニューアル
- 早見再生への対応強化
- 4Kビエラ オートAI画質/オートAI音質連携
- MPEG-4 AAC 22.2ch 音声出力
- 外観(サイズ・重量)
- ネット動画の対応状況
当記事では、上に挙げた主な3つ違いについて詳しく解説したうえで、現時点の両モデルの価格も比較。
機能差と価格差の2つの視点で、今おすすめのモデルがどっちなのか、家電アドバイザー有資格者の目線で比較検討します。
DMR-4T402とDMR-4T401の違い
新モデル「DMR-4T402」と旧モデル「DMR-4T401」の違いは、冒頭で挙げたとおり主に9つ。
ほぼ全て改良となる変更であり、機能的には新モデルの方が優秀です。
記事後半では、両モデルの価格差をチェックするので、それを踏まえて機能差に見合う価格差なのか判断できるよう、これから紹介する機能が自分に必要かという目線で確認してみてください。
「ドラマ・アニメお録りおき」機能
新モデル「DMR-4T402」では、「ドラマ・アニメお録りおき」機能が新搭載されました。
ドラマ・アニメお録りおき機能とは?
録画予約しなくても指定したジャンル・時間帯を選択するだけで、その組み合わせの番組をすべて自動で録画する機能
一般的なレコーダーに搭載されている「番組を指定して毎週自動的に録画する機能」では、番組改変期には多くの番組を一覧から探して番組指定しなおす面倒な作業が必要です。
一方、「DMR-4T402」に搭載されている「ドラマ・アニメお録りおき」機能では、自動的に録画されている番組のなかから、興味のあるものを選んで視るだけ。
指定可能なジャンルと時間帯は次のとおり。
ジャンル | ・アニメ ・ドラマ |
---|---|
時間帯 | ・朝(6時~) ・午後(13時~) ・ゴールデンタイム(19時~) ・深夜(23時~) |
例えば、次のようにジャンルと時間帯を指定しておくことで、勝手に番組が録画されます。
- 深夜帯のアニメ
- ゴールデンタイムのドラマ
具体的なポイントや注意点は次のとおり。
- 2ジャンル×4時間帯=8通りが可能
- 同時に設定できるのは「ドラマで2つの時間帯」「アニメで2つの時間帯」「ドラマとアニメで1つずつの時間帯」のいずれか
- 地上デジ・BSのみ対応で、新4K衛星放送は非対応
なお、「ドラマ・アニメお録りおき」機能で録画した番組は、通常録画とは別のハードディスクに保存されますが、容量が上限に達すると古いものから自動消去されるため、残しておきたい番組はダビングが必要です。
ダビングの際には「ワンタッチ保存」機能が便利で、録画一覧のなかから保存したい番組を選び、ボタンひとつで通常録画用の内蔵HDDやブルーレイディスクなどに簡単に保存できます。
引用:パナソニック公式
また、新モデル「DMR-4T402」には、AIおすすめ機能を新搭載。
お録りおきで録画した番組の再生履歴からユーザー嗜好をAIが分析し、自分にぴったりの未視聴番組を探してくれるので、見たことなかった好みの番組に出会えるのも新モデルの魅力のひとつです。
「ただいま転送」機能
新モデル「DMR-4T402」では、スマートフォン用アプリ「どこでもディーガ」で利用できる「番組持ち出し」が強化され、新たに「ただいま転送」機能が追加されました。
ただいま転送とは?
登録したスマホやタブレットをディーガ本体がBluetooth検出すると、転送予約をした録画番組を自動でスマホにダウンロードする機能。
自動転送されるので、手動での転送作業が不要となる。
なお、「どこでもディーガ」アプリはiOSとAndroidの両OSに対応し、基本無料で利用できます。
「録画番組のシーン検索・シーン再生」「番組予約の修正」などの機能を使用したい場合は、月額税込330円(執筆時)のプレミアム登録が必要ですが、個人的には無料利用で充分かなと思います。
「番組持ち出し」が高画質化
新モデル「DMR-4T402」では、「番組持ち出し」機能によりスマホなどへ転送する番組が1080p(フルHD)画質対応となりました。
従前の転送画質は720p(HD)でしたが、今回のモデルチェンジで高画質転送が可能となったことから、画面の大きいタブレットに保存してテレビの無い寝室等で視聴するという用途もおすすめです。
- 4K放送の持ち出しも可能(端末により正常再生できない旨のメーカー注意喚起あり)
- iOSに限り、別アプリを起動しつつ動画再生を続けたり、FaceTime通話ができる機能「ピクチャ・イン・ピクチャ」にも対応
録画一覧画面のリニューアル
新モデル「DMR-4T402」では、録画一覧画面もリニューアルされました。
画面内に表示される番組数・文字数が増えたことで、番組の内容が一目で分かりやすくなっています。
DMR-4T402 (新) | DMR-4T401 (旧) | |
---|---|---|
表示可能番組数 | 12番組 | 9番組 |
1番組あたりの 表示可能文字数 | 40文字 | 20文字 |
表示可能タブ数 | 最大17タブ | 最大10タブ |
早見再生への対応強化
新モデル「DMR-4T402」では、ニーズが高まっている早見再生も拡充。
4K放送に対応したほか、従来の1.3倍速に加えて1.6倍速(1時間番組を約38分)再生機能が追加されました。
DMR-4T402 (新) | DMR-4T401 (旧) | |
---|---|---|
再生速度 | 1.3倍速/1.6倍速 (選択可能) | 1.3倍速 |
4K放送対応 | ○ | × |
4Kビエラ オートAI画質/オートAI音質連携
新モデル「DMR-4T402」では、番組内容に合わせて画質や音質を最適化する機能や、映画館さながらの高精細音声を出力する機能も盛り込まれました。
ただし、レコーダー単独ではなく、4Kテレビ「ビエラ」との連携が必要となるので、ビエラを持っていない場合は影響のない話となります。
MPEG-4 AAC 22.2ch 音声出力
新モデル「DMR-4T402」では、「MPEG-4 AAC 22.2ch」音声出力が可能となりました。
要は、臨場感のある立体音響データを、HDMI端子を通じて他機器へデータ出力が可能となったという意味です。
MPEG-4 AAC | 高音質高圧縮が可能なデータ伝送規格 |
---|---|
22.2ch | 24個のチャンネルを立体的に配置した音響 |
「MPEG-4 AAC 22.2ch」は、新4K8K衛星放送などで採用が増えています。
「MPEG-4 AAC 22.2ch」が採用されている録画番組の音声データを、対応の外部スピーカーなどへ出力することで、音に包まれるような臨場感溢れる音響体験が可能。
ただし、対応する外部スピーカー・サウンドバー・テレビ等ありきの話なので、レコーダー単体で楽しめる機能ではないことに注意が必要です。
外観の変更
新モデル「DMR-4T402」では、「ソリッドコンストラクションデザイン」と銘打たれた再設計により、前モデル「DMR-4T401」から体積を27%も削減されています。
DMR-4T402 (新) | DMR-4T401 (旧) | |
---|---|---|
幅×高さ×奥行 (突起部含まず) | 430×49×179mm | 430×66×199mm |
重さ | 約2.3kg | 約2.6kg |
単なるマイナーチェンジに留まらない、大幅な改良を施した製品であることが、外観からも伺える仕上がりとなっています。
ネット動画の対応状況
ディーガでは人気の動画配信サービスを視聴できますが、モデルチェンジに伴い「You Tube」が非対応となりました。
なお、次の配信サービスは視聴可能です。
- Netflix
- Amazon Prime Video
- Hulu
- U-NEXT
- ABEMA
- dTV
- DAZN
- Paravi
- TSUTAYA TV
- DMM.com
DMR-4T402とDMR-4T401の価格を比較
ここまで、新旧モデルの機能的な違いを紹介してきましたが、ここからは両モデルの現時点の価格を比べてみましょう。
基本的に新モデルの方が性能が高いので、旧モデルの方が安くない限りは、新モデルの一択でしょう。
DMR-4T402の価格
2021年10月発売の新モデル「DMR-4T402」の発売時価格は、13万円台からのスタートでした。
2022年に入ってからは、少し安くなり、10~11万円台まで価格が下がりましたが、まだまだ手を出すには躊躇う価格帯です。
とはいえ、機能的には旧モデルから大幅に進化しており、悩みつつも個人的には新モデル推しでしょうか。
DMR-4T401の価格
一方、2020年10月発売の旧モデル「DMR-4T401」は、価格的には大幅に安くなっているコスパの高いモデルです。
発売時価格は新モデルと同程度でしたが、徐々に価格が低下し、2022年以降は安いものでは8万円台で推移しています。
先述のとおり、新モデルに対しては「You Tube対応」以外の機能的なアドバンテージはないですが、現状、無視できない程度の価格差があります。
新モデルの進化点が多くて目立ちますが、旧モデルも基本的には高性能なので、価格にこだわる場合は、旧モデルも有力な選択肢となるでしょう。
結論|今のおすすめは?
個人的には、今のおすすめは新モデル「DMR-4T402」です。
理由は、モデルチェンジでの改良点が多く、機能的に優れているため。
特に「ドラマ・アニメお録りおき」機能は革新的で、録画から開放される点が魅力的です。
ただし、上位種の全自動ディーガーと異なり、当モデルの自動録画はドラマ・アニメに限定されるので、ドラマ・アニメをあまり視ないのであれば、価格優先で旧モデルを選択するのも有りだと思います。
ぜひ自分に適したモデルを検討してみてくださいね。
以上、「DMR-4T402」と「DMR-4T401」の違いをお届けしました。