「Z570K」と「M550K」は、2021年に発売された東芝REGZAの4K液晶テレビ。
両モデルは機能が異なる上位・下位モデルの関係です。
- Z570K:上位モデル
- M550K:下位モデル
4K液晶REGZAのなかで「Z570K」は3番目のグレード、「M550K」は4番目のグレードの位置付けです。
当記事では、両モデルの機能の違いだけでなく、価格も比較することで、今おすすめのモデルを検証します。
Z570KとM550Kの違いは2つ
「Z570K」と「Z570K」の主な機能の違いは2つ。具体的には、動きの早い映像の残像感を低減する倍速パネルの有無と、データ転送時に影響するHDMI規格の対応機能に違いがあります。
Z570K | M550K | |
---|---|---|
倍速パネル | ○ | × |
HDMI2.1 関連機能 | 4K120P VRR eARC ALLM | eARC ALLM |
※赤文字が比較して優れているポイント
倍速パネルの有無
上位モデル「Z570K」には4K倍速パネルが採用され、より滑らかで残像感の少ない快適な視聴環境を実現するのが魅力です。
- Z570K:倍速パネル搭載
- M550K:非搭載
倍速パネルとは?
動きの早い映像を滑らかに表示する技術のこと。
映像は複数枚の静止画をパラパラ漫画の要領で表示することで動きを表現しますが、例えば1秒で60枚表示される映像を、倍速パネルにより1秒120コマに補正することで、映像が滑らかになります。
ハイフレームレートのゲームで遊ぶ場合や動きの大きい映像をよく視る場合は、倍速パネルを搭載した上位モデル「Z570K」がおすすめです。
逆にいうと、あまり動きのないコンテンツを視聴することが多い場合は、倍速パネルの効果を実感することが少ないので下位モデルの性能でも充分です。
HDMI2.1関連機能の違い
「Z570K」と「M550K」では、次のとおりHDMI規格(データの伝送規格)の対応機能が異なります。
Z570K | M550K | |
---|---|---|
4K120P | ○ | × |
VRR | ○ | × |
eARC | ○ | ○ |
ALLM | ○ | ○ |
- 4K120P入力対応(4K画質1秒120コマの映像に対応)
- VRR対応(可変フレームレートで遅延・角つきを軽減)
- ALLM対応(操作不要で低遅延モードに自動切替)
- eARC対応(Dolby Atmos等の3次元音響も伝送可能)
それぞれHDMI2.1をサポートしており、自動的に低遅延モードに遷移するALLMのほか、高音質音声データのHDMI伝送に対応するeARCに対応。
しかし、下位モデル「M550K」では、4K/120Hz入力とVRRには非対応。HDMI2.1関連の機能を全てサポートするわけではない点に注意が必要です。
両モデルとも、ゲーム機の出力映像に合わせ、自動的に最適な映像を再現する新しいゲームモード「オートゲームアジャスト」を搭載するほか、1080p/120Hz入力時には、約0.83msec(0.00083秒)という低遅延を実現可能なゲームプレイに適したモデルですが、
PS5やXbox Seriesなどの最新ゲーム機をより快適に楽しみたい方は、ゲームに適したHDMI2.1規格の機能を多く備える「Z570K」を選ぶ方が満足度は高いと思います。
Z570KとM550Kの価格の比較
以上、「Z570K」と「M550K」の主な機能の違いを紹介してきました。ここからは両モデルの価格を比べ、おすすめモデルを検証します。
それぞれサイズ展開が次のとおり異なるので、サイズごとの価格の目安を紹介します。
43V | 50V | 55V | 65V | 75V | |
---|---|---|---|---|---|
Z570K (上位) | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
M550K (下位) | × | × | ○ | ○ | ○ |
Z570Kの価格
2021年9月発売の上位モデル「Z570K」は、発売から1年以上が経過し、価格がかなり落ち着いてきた印象です。
それぞれ発売時価格からは数万円単位で安くなっており、コスパは上がってきています。
2022年11月の価格目安
- 43インチ:8万円~
- 50インチ:9万円~
- 55インチ:11万円~
- 65インチ:15万円~
M550Kの価格
一方、2021年8月に発売された下位モデル「X550K」も、発売時に比べて価格は落ちついています。
上位モデル「Z570K」と同サイズで比較すると、2~3万円ほど下位モデルの方が安いことが多く、機能差が価格差として現れています。
上位モデルの方が性能が優れるので悩ましいところですが、「X550K」で着目すべきは65インチモデル。
「Z570K」に限らず、REGZA上位種の65インチは、価格が下がった状態でも高額なものが多いですが、当モデルは10万円台の前半で手が出せるので、大画面サイズの液晶テレビを低価格で探している方におすすめです。
2022年11月の価格目安
- 55インチ:9万円~
- 65インチ:12万円~
- 75インチ:16万円~
【結論】Z570KとM550Kはどっちがおすすめ?
改めてまとめると「Z570K」と「M550K」は、上位モデル・下位モデルという関係性ですが、違いは次の2点です。
- 倍速駆動の有無
- HDMI2.1関連機能の有無
逆に言うと、違いはこれだけで、そのほかの基本的な性能はほぼ同じです。
Z570K | ・PS5やXbox Seriesといった最新ゲーム機で遊ぶ ・65インチ以上の大型画面は不要 |
---|---|
M550K | ・安さ(コスパ)重視 ・大型サイズを安く手に入れたい |
個人的には、低価格で基本的な機能・性能を備えた下位モデル「M550K」がおすすめです。
特に先述のとおり65V型のコスパは高く、大画面で迫力の映像を楽しみたい方に適しています。
反対に、ハイフレームレートの最新ゲームや動きの早い映像コンテンツをストレスなく楽しみたい場合は、倍速駆動・4K120PやVRRに対応する上位種「Z570K」の方が後悔がないでしょう。
以上、東芝REGZAの4K液晶テレビのグレード比較、「Z570K」と「M550K」の違いの説明でした。