空気清浄機は常に運転させておくことが一般的ですが、24時間ずっと稼働させた場合に気になるのが電気代。
この記事では、そんな疑問を解消するために、
- 電気代の計算方法
- 空気清浄機の電気代の月額目安
- ダイキン・シャープ・パナソニック各代表機種の電気代の比較
などについてまとめました。
さっそく結論
- 空気清浄機の一ヶ月の電気代は数百円ほど
- 同じ風量で比較する省エネ効率はパナソニックが良さそう
- 実際の電気代は機種による
という結論となりました。以下、詳細を解説します。
電気代の計算方法と計算例
空気清浄機の電気代は3ステップで簡単に計算できます。
式だけ見ても頭に入らないので、定番モデルであるシャープ「KC-N50」の強モードと中モードを例として計算します。
「KC-N50」の消費電力
空気清浄強モード:54W
空気正常中モード:13W
step
1電力量Wh(ワットアワー)を求める
消費電力(W)×時間(h)=電力量(Wh)
「KC-N50」の例
強:54W×24時間=1,296Wh
中:13W×24時間=312Wh
step
2Wh(ワットアワー)をkWh(キロワットアワー)に変換する
Wh ÷ 1000 = kWh
「KC-N50」の例
強:1,296Wh÷1,000=約1.3kWh
中:312Wh÷1,000=約0.3kWh
step
32で算出したkWh(キロワットアワー)に1kWh単価をかける
kWh x 1kWh単価(円) = 電気料金(円)
「KC-N50」の例
強:約1.3kWh×27円=35.1円
中:約0.3kWh×27円=8.1円
以上が電気代の求め方です。
シャープ「KC-N50」の1日の電気代は、強モードなら約35円、中モードなら約8円という結果でした。
空気清浄機の1ヶ月の電気代は?
先程のシャープ「KC-N50」の場合は、仮に強モードで1ヶ月ずっと運転させると月額は約1,085円、中モードなら約248円です。
自動運転にすると、24時間の中で強モードで運転する時間はごく一部のため、現実的な月額は数百円程度のことが多いでしょう。
もちろん、使用状況や電力プラン、機種にもよるので一概に言えませんが、私の日々の使用感から思うに、電気代が1,000円以上することは基本的にありえません。
ダイキン、シャープ、パナソニックの電気代を比較
空気清浄機の機種によって違いがあるのか、各メーカーの同クラス機種について電気代を比較します。
比較の注意点
自動運転の場合は、強弱モードが勝手に切り替わるので、実際にかかる電気代は単純計算では算出できません。
以下は、各モードの仕様上の料金としてお考えください。
また、単価は「1kWh=27円」で計算していますが、単価は電力会社・プラン・使用時間などで異なります。
上位機種の1ヶ月の電気代を比較
各メーカーから、適用範囲が約30畳クラスの空気清浄機を選出。
強モード(フルパワー)運転時の性能は、全機種ほぼ同じです。
最大風量で24時間運転させ続けたときの1ヶ月(31日)の電気代を比較しました。
上位機種の強モード電気代
メーカー | 機種 | 1ヶ月の電気代 | 消費電力 | 8畳の清浄時間 | 空気清浄範囲 |
---|---|---|---|---|---|
ダイキン | MCK70W | 約1,466円 | 73W | 約9分 | ~31畳(~51m2) |
シャープ | KI-NS70 | 約1,326円 | 66W | 約9分 | ~31畳(~51m²) |
パナソニック | F-VXT70 | 約1,145円 | 57W | 約9分 | ~31畳(~51m2) |
結果は、電気代が高い順に、ダイキン>シャープ>パナソニックという順番になりました。
ただし、現実的に強モードの時間は長くないので、上の結果は実際にかかる電気代よりかなり高めです。
強モードを比較した理由は、全力運転時の風量が各機種ほぼ同じなので、省エネ性能のメーカー比較になると思ったため。
次に、現実的な電気代を把握するために、中モードでの電気代も比較しました。
各メーカーの中モードの風量が異なるため、同じパフォーマンスに対する電気代の比較はできませんが、負担する電気代の目安になると思います。
上位機種の中モード電気代
メーカー | 機種 | 1ヶ月の電気代 | 消費電力 | 運転モード | 風量 |
---|---|---|---|---|---|
ダイキン | MCK70W | 約321円 | 16W | 標準モード | 3.5m3/分 |
シャープ | KI-NS70 | 約442円 | 22W | 中モード | 4m3/分 |
パナソニック | F-VXT70 | 約181円 | 9W | 中モード | 2.7m3/分 |
中モードの電気代も、パナソニックが安いですが、比例して清浄力も弱いので、空気清浄機としての良し悪しの判断は難しいところ。
中位機種の1ヶ月の電気代を比較
次に比較するのは、売れ筋の適用面積25畳前後のミドルクラス。
シャープだけ他と比べて少し風量が弱いですが、強モードの時の性能はほぼ同じ。計算条件は先程と同じです。
中位機種の強モード電気代
メーカー | 機種 | 1ヶ月の電気代 | 消費電力 | 8畳の清浄時間 | 空気清浄範囲 |
---|---|---|---|---|---|
ダイキン | MCK55W | 約1,125円 | 56W | 約11分 | ~25畳(~41m2) |
シャープ | KC-N50 | 約1,085円 | 54W | 約12分 | ~23畳(~38m²) |
パナソニック | F-VXT55 | 約1,065円 | 53W | 約11分 | ~25畳(~41m2) |
結果の順番は、先程の上位機種と同じですが、金額の差は大きくありません。
中位機種については、同等の風量で比較しても、エネルギー効率に大差はないと言えるのではないでしょうか。
中位機種の中モード電気代
メーカー | 機種 | 1ヶ月の電気代 | 消費電力 | 運転モード | 風量 |
---|---|---|---|---|---|
ダイキン | MCK55W | 約341円 | 17W | 標準モード | 3.2m3/分 |
シャープ | KC-N50 | 約261円 | 13W | 中モード | 2.8m3/分 |
パナソニック | F-VXT55 | 約161円 | 8W | 中モード | 1.9m3/分 |
上位種と同様、各機種の中モードの風量が異なるので、省エネを語る材料にはなりませんが、現実的な電気代の目安となります。
まとめ
まとめ
- 実際によく使用する中モードは、機種ごとに風量が異なるため、電気代は機種に依存
- とはいえ、いずれの機種も一ヶ月で数百円ほどが電気代の目安
以上、空気清浄機の電気代の考察でした。