ブラーバ3種を全て使ってみた上で、「ブラーバ 390j」のレビューをお届けします。
「ブラーバ 390j」の総評は、個人的に2020年のベスト家電賞を贈りたいほど優秀なお掃除ロボットでした。
ブラーバシリーズ3種のうち、スタンダードモデルの位置づけである「ブラーバ 390j」ですが、
- 市販シートが使える経済性
- マッピング性能
- 水拭き、から拭きの清掃力
- 静音性
- 使いやすさ
などの観点で、優れたパフォーマンスを発揮してくれます。
そんな、「ブラーバ 390j」について、特徴、使用感や評価、デメリットなどをまとめました。


なんて思っている方の参考になれば幸いです。
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他モデルと比較して見えてくるブラーバ390jの特徴
ブラーバには3種類のシリーズが存在しますが、各シリーズの現行モデルを比較することで、まずは「ブラーバ390j」の特徴を確認したいと思います。
型番 | シリーズ名 | 特徴 | モード | 清掃範囲 | 水タンク容量 | 水拭きジェット噴射機能 | 市販の使い捨てシート使用可否 | 自動充電・自動再開 | 専用アプリ連携 | 侵入禁止エリア設定 | サイズ | 重さ | 価格(税抜) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ブラーバ 390j | 300シリーズ | ・スタンダードモデル ・市販シートが使えて経済的 | ・ドライ(から拭き) ・ウェット(水拭き) | ・ドライ:56畳まで ・ウェット:20畳まで | 100ml | × | ドライモード:◯ ウェットモード:× | × | × | 設定不可 | 横24.4×縦21.6×高さ7.9cm | 約1.8kg | 39,880円 |
ブラーバ ジェット 250 | 200シリーズ | ・小型軽量モデル ・価格が一番安い ・ジェットとヘッドの微振動で掃除 | ・ドライ(から拭き) ・ダンプ(軽く水拭き) ・ウェット(水拭き) | ・ドライ:15畳まで ・ダンプ:15畳まで ・ウェット:12畳まで | 150ml | ◯ | 全モード× | × | ◯ | 一箇所だけ見えない壁の設定可 | 横17.8×縦17×高さ8.4cm | 約1.2kg | 29,880円 |
ブラーバ ジェット m6 | mシリーズ | ・ハイグレードモデル ・家中の間取りを記憶、学習 ・ルンバと連携可 | ・ドライ(から拭き) ・ウェット(水拭き) | 両モード:60畳まで | 445ml | ◯ | 全モード× | ◯ | ◯ | アプリで複数エリア設定可 | 横27×縦25.2×高さ9cm | 約2.2kg | 69,880円 |

- ドライモードで市販の使い捨てシートが使える
- から拭きなら56畳まで対応できる清掃範囲
- +α機能は少ないが中価格帯で比較的手を出しやすい
ジェット噴射や自動充電、専用アプリ連携などの機能はありませんが、それらを補って余りある「ブラーバ390j」だけの最大の特徴は、市販の使い捨てシートが使用できること。
1枚あたりの価格目安 | |
---|---|
専用使い捨てシート | 約80円 |
市販使い捨てシート | 15~40円程度 |
公式の専用シートは、1枚あたり約80円ですが、市販のものは半分以下の値段のものが大半。
日々の掃除のランニングコストを抑えられる点が、「ブラーバ390j」最大の魅力です。
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ブラーバ390jの外観
「ブラーバ390j」の外観は、シンプルデザインで操作ボタンは3つだけ。
- 電源ボタン(中央ボタン)
- ドライモード(左ボタン)
- ウェットモード(右ボタン)
シートをセットして、ドライ(から拭き)かウェット(水拭き)を選択するだけの簡単操作がブラーバの魅力。
裏面の上部がシートをセットする部分です。
裏面に操作ボタンはなく、タイヤと充電用端子があるだけです。
高さは約8cmで、ソファの下も掃除しやすい作りとなっています。
主な付属品は次のとおりで、すぐに使えるようになっています。
付属品
- ブラーバ本体
- 充電器
- 急速充電スタンド
- クリーニングパッド
- ウェットクリーニングパッド
- ドライクロス(白)
- ウェットクロス(青)
- NorthStarキューブ(電池付)
- 説明書
NorthStarキューブとは、ブラーバのマッピングを補助する司令塔のようなもの。
電源は単2電池で、サイズは縦6.8×横6.8×高さ6.5cmのキュービックフォルム。
使用は必須ではありませんが、使用することでスムーズな清掃経路の把握が可能となります。
使用方法はボタンを押すだけなので、リビングや家具の配置などにより複雑な経路になっている場合は、使用する方が無難です。
ブラーバ 390jの使用方法
ウェットモードで水拭きしたい場合は、写真左のウェットクリーニングパッドに、水色のウェットクロスを巻きつけます。
ドライモードでから拭きしたい場合は、写真右のクリーニングパッドに、白色のドライクロスを巻きつけます。
なお、水拭きの場合は、クロスを巻きつける前にパッドに給水しておきましょう。
水色の弁を外して、水道水を入れるだけ、専用の洗剤を使用する場合は、洗剤を先に入れておきます。
ウェットの方はマジックテープ式で、ドライの方は挟み込むタイプです。
市販のお掃除シートを使用する場合は、右のクリーニングパッドに白色クロスの代わりに市販シートを巻きつけます。
パッドにクロスを巻きつけたら、ブラーバの裏面に取り付けます。
マグネット式になっているので簡単にセットすることが可能。
あとは、ブラーバ本体のウェットモードかドライモードのボタンを押すだけで自動掃除が開始します。
使用した感想や評価
冒頭でも述べたように、個人的にベスト家電賞を贈りたいくらいその性能に魅了された「ブラーバ390j」
魅力を感じた次の4つのポイントごとに、感想や評価をまとめました。
- マッピング性能
- 清掃力
- 静音性
- 使い勝手
清掃率95.5%のマッピング性能
ひと昔前の自動お掃除ロボットは、マッピング性能がお粗末で、同じところをグルグル回る、家具にハマって抜け出せない、というイメージがありましたが、ブラーバのマッピング性能の高さには正直驚きました。
家具の配置も特に替えずに走らせましたが、複雑なダイニングの足元やソファ下なども漏れなく掃除してくれました。
ウェットモードで水拭きするブラーバの後を、約2時間ひたすら追跡したところ、部屋の面積から家具配置面積を除いた約39㎡のうち、拭き残した面積は約1.75㎡分でした。
目算ですが、清掃範囲の約95.5%をカバーする結果に。
開始位置や微妙な家具配置の変化で、精度のズレはあるでしょうが、いきなりのハイパフォーマンスに度肝を抜かれました。
充分な清掃力で床もピカピカ
ブラーバを導入しようと思ったきっかけは、猫のよだれや涙汚れの掃除がきりがなかったからです。
この床汚れが取れなければ導入した意味がないので、ドキドキしながら見守りましたが、結果は綺麗に汚れを拭き取ることができました。
今までゴシゴシやってたのがアホらしくなるくらい一瞬で綺麗にしていきました。
ドライモードも能力充分で、猫の毛やホコリが見事に取れます。
実験ということで、少し意地悪をして、掃除しにくい足周りにホコリを配置してみましたが、
これも難なくクリア。
ホコリの代わりに、別の場所で取ったであろう猫用トイレ砂を一粒置いていったのはご愛嬌。
ブラーバの清掃能力は総じて高く、大満足という結果となりました。
約50dBの優れた静音性
ブラーバは驚くほど静かで、これも気に入ってるポイントです。
騒音計で運転音を計測すると約50デシベル。これは、人の声で例えると小声レベルとされる数値で、掃除機に比べるとかなり静かな数値。
参考として、普段使っていたサイクロン掃除機の運転音は80デシベルに近い数値です。
ちなみに、ブラーバ他機種との比較では、「ブラーバジェット250」は運転音は静かですが、水拭き中のジェット噴射時だけは瞬間的に60デシベル相当のやや大きい音が出ます。
また、最上位機種「ブラーバm6」は、早く走る際の運転音が60デシベル前後と大きめ。
うちの場合は、大きな音は猫が気にするので、静かな「ブラーバ390j」と相性が良かったです。
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使い勝手の良さ
場所を取らず充電可能な点も「ブラーバ390j」の魅力のひとつ。
充電方法はブラーバの機種により異なりますが、「ブラーバ390j」は縦置き省スペースで充電できる点が高評価でした。
付属の急速充電スタンドに置くだけで充電可能です。
スタンドを使用せずにブラーバ本体の充電端子に接続してもOK。
また、本体に取手がついているので持ち運びにも便利です。
部屋単位で掃除をしたりするので、この取手は大活躍しています。
縦置きできる点や、持ち運びのこともしっかり想定されており、使い勝手の良さを感じました。
ブラーバ390jのデメリット
「ブラーバ390j」を使用して感じたデメリットは2点あります。
- 市販シートが使えるのはドライモードのみ
- フロア全体の掃除は苦手
市販シートが使えるのはドライモードのみ
「ブラーバ390j」のデメリットは、クイックルワイパーなどの市販のお掃除シートがドライモードでしか使えないことです。
ほかのブラーバシリーズは、そもそも市販シートが使えないので、ドライモードだけでも充分なのですが、欲を言えば市販ウェットシートも使えると完璧でした。
ウェットシートの水分量は、多すぎるとブラーバの動きに影響、少なすぎると清掃力不十分となるので、仕方ないのですが。
ちなみに、強引に市販のウェットシートをドライパッドに装着し、ドライモードで運転するという荒業もありますが、給水されないのでシートがすぐに乾いてしまい微妙でした。
以上のように弱点は存在するものの、水拭きの頻度は、から拭きよりも低いので許容範囲。
から拭きで市販シートが使えるだけでも御の字ですし、人力で掃除していた頃を思うと快適さは比べ物になりません。
フロア全体の掃除は苦手
「ブラーバ390j」は、ドライモード56畳、ウェットモード20畳まで対応可能ですが、複数の部屋をまたぐフロア全体を一度に掃除するのは苦手な印象です。
広くて複雑に家具配置された一部屋を掃除する分には、全く問題ありませんでしたが、廊下で繋がれた複数の部屋を一度にさせると、最後の部屋は半分で諦めてしまいました。

解消するには、NorthStarキューブを追加購入して複数設置すれば有効だそうです。
もしくは、フロア全体も難なく掃除できた上位機種の「ブラーバm6」を検討してみるのも有りかもしれません。
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最後に
以上、「ブラーバ390j」のレビューをお届けしました。
ブラーバは全シリーズ使用してみましたが、我が家に最適だったのは、この「ブラーバ390j」でした。
市販のお掃除シートが使用できる経済的なモデル、気になる方はぜひ検討してみてください。