「EC-SR9」と「EC-SR8」とは、両方ともシャープのコードレススティック型掃除機「RACTIVE Air(ラクティブエア)」シリーズの最上位モデル。
両モデルは発売された年の異なる新旧モデルの関係です。
- EC-SR9:2023年8月発売
- EC-SR8:2022年9月発売

さっそく結論ですが、新モデルで変わったのは次の1点のみ。
新旧の違い
運転音(SONE値)が小さくなった。
当記事では、上に挙げた違いについて詳しく解説したうえで、現時点の両モデルの価格も比較。
機能差と価格差の2つの視点で、今おすすめのモデルがどっちなのか、家電アドバイザー有資格者の目線で比較検討します。
EC-SR9とEC-SR8の違い
新モデル「EC-SR9」と旧モデル「EC-SR8」を比較すると、最大運転音のデシベル値は60dBで同じです。
ただし、感覚的な音の大きさを表す単位「SONE」で比較すると、次のとおり新モデルのSONE値が軽減されています。
(新)EC-SR9 | 12.3 SONE |
---|---|
(旧)EC-SR8 | 12.7 SONE |
SONE値とは?
音の大きさは音圧に比例するので、デシベル値を目安に大体の運転音の比較はできるが、耳がとらえる音は音圧だけでなく音の高さの影響も受ける。
音の高低なども踏まえ、実際に耳で聞こえる感覚的な音の大小を比べるために定義された物差しがSONE値。
「感じる運転音が少し小さくなった」というのが今回のモデルチェンジによる変更点なので、この違いと価格差を天秤にかけて、おすすめモデルを判断していくことになります。
なお、新モデル「EC-SR9」の紹介としてラクティブエア史上、最少運転音&最強パワーという表現が見られますが、最大パワーについては新旧で同等です。
また、リリース案内では「実感音を当社従来機比で約37%低減」という表現が見られますが、従来機とは「EC-SR8」ではなく、2021年モデル「EC-SR7」を指します。
新旧モデル共通の特徴
以上が、新旧モデルの主な違いとなりますが、当シリーズの特徴を把握するためにも、両モデル共通の機能もサクッと紹介します。

- ノイズリダクション設計(遮音・防振・集約・整流・吸音により低騒音化)
- 自走パワーアシスト(軽い力でスイスイ進む)
- 自動モード(汚れ度合いを検知してパワー調節)
- 大容量バッテリー&急速充電(最長約45分使用&100分で充電)
- 高電圧25.2Vバッテリー(ハイパワーを実現)
- 残りの運転可能時間を表示(手元LEDで分数を表示)
- からみにく~いブラシ(高密度の縮れたブラシにより毛が絡みにくい)
- からみにく~いサイクロン(ダストボックス内も毛が絡みにくい)
- 端までブラシ(ブラシ幅が広く、壁際などの掃除がしやすい)
- ペタッとヘッド(家具下6㎝のすき間まで入り込む)
- ちょいかけフック(テーブルの角などに立てかけられるフック)
- そこポイ(ワンタッチで簡単ゴミ捨て)
- 高性能プリーツフィルター(水で丸洗いできるフィルター)
- 5つのアタッチメント付属(ふとん用・はたき・スグトル・すき間・ハンディ)
- 専用スタンド付属
EC-SR9とEC-SR8の価格を比較
ここまで両モデルの主な違いを紹介してきました。
ここからは両モデルの現時点の価格を比べることで、コスト面も含めておすすめモデルを検証していきましょう。
EC-SR9の価格
2023年8月24日発売の新モデル「EC-SR9」の予約価格は、8月中旬時点で10万円前後というところ。
発売後は徐々に価格が下がっていくことが予想されますが、しばらくは旧モデルより高額な状態が続くでしょう。
先述のとおり、体感的な騒音値であるSONE値が下がったのは魅力的ですが、正直、新旧モデルに劇的な差があるとは思いません。
新旧の価格差が縮まるまでは、個人的には新モデルは選択肢として微妙だと感じます。
EC-SR8の価格
2022年9月発売の旧モデル「EC-SR8」は、いま価格的におすすめのモデルです。
発売後は徐々に価格を落とし、2023年8月時点では、安いもので4万円台を推移しています。
過去のモデルを参考にすると、底値圏は3~4万円台となることが多いので、現状でも有力な選択肢となる水準です。

【参考】EC-SR7は選択肢となるか?
さらに1年古い2021年モデル「EC-SR7」も、まだ底値圏を推移しており、価格的には魅力的なモデルです。
ただし、後継機種と比べると機能的に異なる部分が多くあります。

EC-SR8 | EC-SR7 | |
---|---|---|
運転音 | 旧モデルより約36%低減 | ‐ |
端までブラシ | 〇 | × |
新スグトル構造 | 〇 | × |
本体カラー | ・ホワイト ・ブラック | ・ピンク ・ゴールド |
グリップセンサー | × | 〇 |
抗菌ハンドル | × | 〇 |
一長一短ではあるものの、基本的には運転音が小さく、端までブラシ(ブラシ幅が広く壁際などの掃除がしやすい)を採用する「EC-SR8」の方が機能的には優れている印象。
特に運転音が大きな差異となっており、「EC-SR7」は運転音が大きいのが難点です。
EC-SR8 (新モデル) | EC-SR7 (旧モデル) | |
---|---|---|
SONE値 | 12.7 | 19.8 |
dB値 | 60dB | 68dB |
以上を踏まえると、徹底的に価格を重視するなら「EC-SR7」もチェックしてみる価値はありますが、個人的には充分低価格な「EC-SR8」推しです。
結論|今のおすすめは?
結論としては、今のおすすめは旧モデル「EC-SR8」です。
理由は、新旧の機能差がそこまでないにも関わらず、旧モデルの方が圧倒的に価格が安いため。
なお、先述のとおり価格に徹底的にこだわる場合は「EC-SR7」とも価格を比較してみると、より安いモデルが見つかる可能性があります。
現時点のおすすめモデル
以上「EC-SR9」と「EC-SR8」の違いを解説しました。