「EC-SR8」と「EC-SR7」は、両方ともシャープのコードレススティック型掃除機「RACTIVE Air(ラクティブエア)」シリーズの最上位モデル。
両モデルは発売された年の異なる新旧モデルの関係です。
- EC-SR8:2022年9月発売
- EC-SR7:2021年8月発売

さっそく結論ですが、新モデルで変わったのは次の6つ。
新旧の違い
- 「RACTIVE Air」史上最小運転音を実現
- 「端までブラシ」の採用
- 「新スグトル構造」の採用
- カラー展開
- グリップセンサーがなくなった
- ハンドルが抗菌仕様でなくなった
当記事では、上に挙げた6つの違いについて詳しく解説したうえで、現時点の両モデルの価格も比較。
機能差と価格差の2つの視点で、今おすすめのモデルがどっちなのか、家電アドバイザー有資格者の目線で比較検討します。
EC-SR8とEC-SR7の違い
「EC-SR8」と「EC-SR7」の6つの違いをまとめたのが次表です。
EC-SR8 (新モデル) | EC-SR7 (旧モデル) | |
---|---|---|
運転音 | 旧モデルより約36%低減 | ‐ |
端までブラシ | 〇 | × |
新スグトル構造 | 〇 | × |
本体カラー | ・ホワイト ・ブラック | ・ピンク ・ゴールド |
グリップセンサー | × | 〇 |
抗菌ハンドル | × | 〇 |

「RACTIVE Air」史上最小運転音を実現
新モデル「EC-SR8」では、旧モデルより運転音が約36%小さくなり、「RACTIVE Air」史上最小運転音を実現しました。

EC-SR8 (新モデル) | EC-SR7 (旧モデル) | |
---|---|---|
SONE値 | 12.7 | 19.8 |
dB値 | 60dB | 68dB |
人の耳は周波数によって、聞こえやすい音・聞こえにくい音が存在しますが、それらを踏まえ、「実際に聞こえる音」をベースに定義した尺度がSONE値です。
- SONE(ソーン)→ 実際耳に聞こえる音の大きさを表現する単位
- dB(デシベル)→ 音の強さを表す単位
新モデルでは、dB値はもちろん、SONE値ベースで大幅に騒音が軽減されています。
騒音低減を実現したのは、新モデルで採用された「ノイズリダクション設計」によるものです。

- ファンネルサイレンサー
→ 遮音カバーと防振材でモーター音を低減&気流制御で排気音を低減 - ダンピングコントロール
→ 吸込口に防振材を配置して駆動音を低減
「遮音・防振・集約・整流・吸音」の低騒音化技術を取り入れることで、モーター音・排気音・駆動音などを抑制しています。
以上の結果、新モデル「EC-SR8」は国内掃除機で初めてQUIET MARK取得。
集合住宅など、特に騒音が気になる住環境の方に新モデルはおすすめです。
QUIET MARKとは?
英国の騒音防止団体よりノイズ低減技術を認められた証
※Quiet Mark Appr oval Limited 2022年8月認定
端までブラシ
新モデル「EC-SR8」では、吸込口の端までブラシが届く構造の「端までブラシ」を新搭載。
引用:シャープ公式
「端までブラシ」はブラシ幅が広く、壁際や家具などのキワのほこりを掃除しやすくなりました。
キワのほこりが取れないとストレスなので、地味に嬉しい改良です。
新スグトル構造
新モデル「EC-SR8」では、吸込口にパイプを装着した状態でも自立する「新スグトル構造」を採用。
ハンディスタイルへの切り替え・隙間ノズルへの交換の際に、かがむ必要なくスムーズに切り替えられるようになりました。

カラー展開
新旧モデルを比較するとカラー展開が次のように異なります。
(新)EC-SR8 | ・ホワイト ・ブラック |
---|---|
(旧)EC-SR7 | ・ピンク ・ゴールド |

まずは、新モデルの「ホワイト」と「ブラック」
続いて、旧モデルの「ピンク」と「ゴールド」
新モデルでは無難なカラー展開となりましたが、どんな家庭にも合わせやすいメリットがあります。
比較する際は、カラー展開も重要なポイントです。
グリップセンサーがなくなった
旧モデル「EC-SR7」に搭載されていたグリップセンサーが新モデルでは非対応となったようです。
(新)EC-SR8 | なし |
---|---|
(旧)EC-SR7 | グリップセンサーあり |
グリップセンサーとは、ハンドル部分に搭載されたセンサーのこと。
センサー部分から手を離すと運転オフ、握れば運転を再開することができるので、手元スイッチの操作が不要になる機能です。
例えば、掃除中に家具を動かしたりする際に、わざわざ切ボタンを押す必要がなくなります。

ハンドルが抗菌仕様でなくなった
旧モデル「EC-SR7」では、ハンドル部分が抗菌仕様となっていましたが、新モデルでは非対応となったようです。
ハンドル部分の衛生面が気になる場合は、旧モデルの方が適しているでしょう。
なお、「抗菌」とは付着した菌が増えないという意味なので、菌を減らすような効果はありません。
新旧モデル共通の特徴
以上が、新旧モデルの主な違いとなりますが、当シリーズの特徴を把握するためにも、両モデル共通の機能もサクッと紹介します。

- 自走パワーアシスト(軽い力でスイスイ進む)
- 自動モード(汚れ度合いを検知してパワー調節)
- 大容量バッテリー&急速充電(最長約90分使用&100分で充電)
- 高電圧25.2Vバッテリー(ハイパワーを実現)
- 残りの運転可能時間を表示(手元LEDで分数を表示)
- からみにく~いブラシ(高密度の縮れたブラシにより毛が絡みにくい)
- からみにく~いサイクロン(ダストボックス内も毛が絡みにくい)
- ペタッとヘッド(家具下6㎝のすき間まで入り込む)
- ちょいかけフック(テーブルの角などに立てかけられるフック)
- そこポイ(ワンタッチで簡単ゴミ捨て)
- 高性能プリーツフィルター(水で丸洗いできるフィルター)
- 5つのアタッチメント付属(ふとん用・はたき・スグトル・すき間・ハンディ)
- 専用スタンド付属
両モデルの基本的な仕様は同じですが、サイズと重さがわずかに異なります。
サイズ (幅×奥行×高さ) | 重さ (本体、バッテリー、パイプ、吸込口の合計) | 連続運転時間 | 集じん容積 | |
---|---|---|---|---|
EC-SR8 (新モデル) | スティック時:221×267×1,030mm ハンディ時:105×186×474mm | 1.7kg | 標準モード:約45分 自動モード:約35分 強モード:約15分 | 0.3L |
EC-SR7 (旧モデル) | スティック時:223×261×1,030 mm ハンディ時:107×180×422 mm | 1.6kg | 同上 | 同上 |
なお、当シリーズの最大運転時間「約90分」と謳われているのは、隙間ノズルなどの付属ノズル装着時に標準モード運転をする場合です。
標準ヘッド装着時の連続運転時間は上表のとおり最大約45分なので注意しましょう。

EC-SR8とEC-SR7の価格を比較
ここまで「EC-SR8」と「EC-SR7」の主な違いを紹介してきました。
ここからは両モデルの現時点の価格を比べることで、コスト面も含めておすすめモデルを検証していきましょう。
EC-SR8の価格
2022年9月発売の新モデル「EC-SR8」の発売時価格は、安いもので7万円台でした。
発売後は徐々に安くなり、2023年4月時点では安いもので5万円台まで値を下げています。
旧モデルとの比較では、まだ旧モデルが少し安いものの、価格差はだいぶ縮まっており、機能の大幅な進化を考慮すると、そろそろ選択肢となりそうです。
個人的には、特に静音性の進化に魅力を感じており、悩ましい比較となります。

EC-SR7の価格
2021年8月発売の旧モデル「EC-SR7」は、価格的には今おすすめのモデル。
発売時価格は新モデルと同程度でしたが、順調に価格を下げ、2023年4月時点では4万円台の中盤あたりまで安くなっています。
新旧モデルの機能を比較すると一長一短あるものの、総合的には新モデルの方が高性能なので、今後、新モデルが安くなり価格差が縮まってくるにつれ、比例して魅力は落ちてくるでしょう。
現時点では、価格優先の場合にはおすすめです。

結論|今のおすすめは?
結論としては、今のおすすめは新モデル「EC-SR8」です。
理由は、新旧の価格差が縮まってきているなかで、個人的には機能面で新モデルに魅力を感じるため。
ただし、旧モデルの価格の安さも捨てがたいので悩ましいところです。
価格差をどこまで許容できるかは、新旧モデルで差異のある機能にどこまで価値を感じるか次第なので、価格差をチェックしつつ各々検討してみてください。
現時点のおすすめモデル
以上、「EC-SR8」と「EC-SR7」の違いを解説しました。