RAVPowerから、GaN(窒化ガリウム)採用の最大90W高出力2ポート急速充電器「RP-PC128」が、2020年4月に発売されました。
世界最小級のコンパクトサイズながら、PD3.0対応の高規格充電が可能で、
- ノートPC × ノートPC
- ノートPC × タブレット
- ノートPC × スマホ
などの組み合わせで、急速充電ができるパワーを持った使い勝手のよい充電器です。
例えば、我が家の場合は、MacBookPro13インチ(61W)×iPhoneXS(18W)という組み合わせが定番ですが、MacBookProを2台同時に充電することも可能なパワーを誇ります。
一般的なノートPCは最大入力値45W程度なので、もちろんMacBookPro以外でも対応可能です。
そんな機能性の高い充電器「RP-PC128」について、メーカー様から製品の提供を頂いたので、使用感を交えレビューしていきたいと思います。
RP-PC128の外観やスペック
「RP-PC128」は、世界最小級の90W充電器となっており、MacBookProの純正アダプタ(61W)と比較しても、一回り小さいサイズ感です。
「RP-PC128」の寸法は、縦6.5×横×6.5×幅3.25cm。
Apple純正と比較すると、幅こそ「RP-PC128」の方が少し厚みがありますが、面積としては小ぶりでコンパクトな印象。
Type-Cの上限値である100Wに近い高出力を誇り、このサイズ感はすごいです。
給電ポートは2つとも急速充電規格「PD(パワーデリバリー)」対応で、それぞれが単ポート90Wに対応します。
なお、両方使用した場合は、合計で90W出力となります。
本体側面には仕様を記載。
行政認定の検査機関での検査をクリアした証である「ひし形のPSEマーク」ももちろん付いています。
重量を計測してみると194gでした。
Appleの61W純正アダプターは202gだったので、純正より軽くて、高出力で、ポート数も多いということになります。
「RP-PC128」の付属品は全部で4点。
付属品
- 充電器本体
- USB-Cケーブル(PD対応)
- ユーザーガイド
- サポートガイド
急速充電器を購入しても、ケーブルが付属していないケースが少なくありませんが、TypeCケーブルが付属してくるのは地味に嬉しいポイント。
急速充電を行うには、充電器、ケーブル、充電する機器、3つ全てが急速充電規格(PD等)に対応している必要があり、どれかひとつでも対応していないと低速充電となってしまいます。
ケーブルを購入すると、さらに2,000円程度必要となるので、急速充電対応ケーブルが付属しているのは、かなり良心的です。
サイズ | 65×65×32.5mm |
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重量 | 194g |
出力ポート | USB-C×2 両ポートPD対応 |
出力 | 2ポート合計最大90W 5V/3A、9V/3A、12V/3A、15V/3A、20V/4.5A |
カラー | ホワイト、ブラック |
価格帯 | 5,000円台 |
RP-PC128の特徴
冒頭で触れた部分もありますが、「RP-PC128」には大きく次のような特徴があります。
- 最大90Wの高出力
- 次世代半導体Gan(窒化ガリウム)を採用
- 自動で最適な電力配分
【特徴1】最大90Wの高出力
「RP-PC128」は、単ポート最大90Wの出力を誇る超パワー級で、次のとおり各デバイスを急速充電することが可能です。
- iPhone 11 Pro Max:約108分(30分で約53%まで充電 )
- iPad Pro:約146分(30分で約34%まで充電 )
- Samsung Galaxy S10:約107分(30分で約45%まで充電 )
- MacBook Pro 15 インチ(2018):約102分
実際に、iPhoneXSをバッテリー0から50%まで充電してみたところ、「単ポート充電」または「ノートPCと同時充電」どちらのパターンでも、約30分で急速充電ができました。
ノートPC×スマホの同時充電のケース。
同時充電でも、PC側に約43Wの急速充電に足りうる電力供給ができていることを確認できました。
もちろん単ポートの場合はハイパワーを活かした最速充電が可能。
MacBook Pro13インチへの単ポート給電では、デバイスの仕様上の最大入力値61Wに対して、実測約56Wという高結果をマーク。
しっかりPD対応の急速充電ができていることを確認できました。
【特徴2】次世代半導体GaN(窒化ガリウム)を採用
「RP-PC128」は、次世代半導体と呼ばれるGaN(窒化ガリウム)を採用することで、出力の高さに対して軽量で小型なサイズ感を実現しています。
従来は、素材としてシリコンが使用されていましたが、電力効率が高い窒化ガリウムを採用することで、発熱しにくくなります。
結果、放熱機構や周辺部品の小型化が可能となり、充電アダプターの軽量化、小型化に繋がっています。
【特徴3】自動で最適な電力配分
「RP-PC128」には、電力を最適に分配する独自技術「RAVPower PD Pioneer Technology」が採用されています。
「RAVPower PD Pioneer Technology」の具体的な特徴は次のとおり。
- 接続機器により適切な出力を2ポート間で配分
- 接続機器を検知して適切な電流を出力
- ケーブル抵抗を検知して電圧を自動調整
接続したデバイスなどを自動的に判別し、最適な電力で充電することが可能で、45W×45W、60W×30Wなどの配分を勝手に選んでくれる便利な機能です。
なお、2ポート使用時の片方の最大出力は60Wとなっています。
RP-PC128を使用した感想・評価
使った感想を簡潔にまとめると「使い勝手よく高コスパでストレスフリー」な充電器でした。
マルチポート充電器の中には、ポートにより最大出力が決まっているタイプもあります。
例えば、ポート1にはPCを、ポート2にはタブレットを、ポート3にはスマホを...というように、効率的に充電するために自分でデバイスを最適なポートに接続する必要があります。
その点「RP-PC128」は、どちらのポートに接続しても最適な出力配分を自動で行ってくれるので使い勝手の良さを感じました。
また、Gan(窒化ガリウム)は電気効率の良い優れた素材ですが、比較的新しい技術なので、まだまだ低価格化が進んでいないというデメリットもあります。
「RP-PC128」は、5,000円台で充電器+高規格ケーブルも付属しているので、コスパ的には高評価でした。
最後に、配線ストレスについて。
マルチポートは便利ですが、ポート数が多いと配線が多くなり、見た目の観点や物理的に邪魔になることも多く、何気にストレスです。
その点「RP-PC128」は、PD対応TypeCの2ポートのみという少数精鋭の構成なので、充電するデバイスが2~3種類しかない方はストレスなく使えるおすすめの1台だと感じました。
まとめ
以上、RAVPowerのGaN採用2ポート急速充電器「RP-PC128」についてのレビューをお届けしました。
急速充電対応ケーブル付属で、コスパ良く、急速充電がすぐできる点が魅力の充電器。
お持ちの急速充電対応デバイスがあまり多くない、でも高出力で早く充電したい!という方にはおすすめなので、ぜひ検討してみてください。