この記事では、2022年4月に発売されたシャープのプラズマクラスター扇風機の全モデルの情報をまとめました。
全ラインナップの特徴やスペック比較のほか、各シリーズにおいて型落ちモデルとの新旧比較した関連記事も差し込んでいるので、網羅的にシャープ扇風機をチェックできます。

シャープのプラズマクラスター扇風機は、モデルチェンジで内容が変わらないことも多いので、新旧比較をすることで価格の安いモデルを選ぶことも可能です。
タイミング次第でおすすめモデルは変わるので、型落ちモデルもチェックしてみてくださいね。
プラズマクラスター扇風機の効果
ホームセンターに売っているような数千円の扇風機と比べて、シャープのプラズマクラスター扇風機の値段は高めです。
扇風機が1万円以上もするなんて驚きですが、DCモーターによる静かで微調整可能な柔らかい送風ができる点に加え、「プラズマクラスター」が全機種に搭載されていることを考えると高価格の理由にも納得です。

プラズマクタスターの効果
- 部屋干しの生乾き臭を消臭
- ソファや寝具の染み付いたニオイを消臭
- タバコの付着臭を分解除去
- 浮遊カビ菌の除菌
- 静電気の抑制
プラズマクラスターには以上のような効果が見込まれ、ニオイ対策などにも使用できることから、夏に涼むだけでなく年中活躍する点が魅力的。
部屋干しの速乾には、衣類乾燥除湿機の方が優れますが、値段的にはプラズマクラスター扇風機の方が安いので、除湿機までは必要ないという場合にも重宝しますね。
効果に関する口コミ
以上のような効果を売りにするシャープのプラズマクラスター扇風機ですが実際に効果はあるのでしょうか。

プラズマクラスターのおかげでニオイが気にならなくなったというポジティブな口コミもありますが、「効果の実感はそれほどない」という声も散見されます。
高さを調節できるところ、首振りが横だけではなく、縦にも振れる事など、 色々と調整できるので助かりました。
プラズマクラスターがどのように効いているのかは実感できていませんが、 それが無くてもとても良い扇風機だと思います。ヤフー:PJ-L2DSの口コミ(一部抜粋)
結論から言って購入して正解でした。使用時の音も静かで気になりません。
組み立ても難しくなく、説明書通りにやればすんなりと組み立てることが出来ました。
私は部屋干しする機会が多いので、プラズマクラスター搭載ということで購入して実感はないですが、心なしか生乾き臭は軽減されているようには感じています。Amazon:PJ-H3ASの口コミ(一部抜粋)
以上のように、劇的な効果を実感できるとは限らないので過度の期待は禁物ですが、試験機関等ではプラズマクラスターの効果は一定実証されています。
実証効果
- 冬浮カビ菌 → 約31m³の試験空間で195分で99%除去(試験機関:石川県予防医学協会)
- 静電気 → 約41m³の試験空間で10分で5kVから0.5kVまで除電(シャープ調べ)
- 体臭 → 吹き出し方向約50cmの試験片で2点試験法にて評価(試験機関:住化分析センター)
- タバコ臭 → 6段階臭気強度表示法で約90分で臭気強度0(シャープ調べ)
などなど、上は実証効果の一部ですが、プラズマクラスターの効果は客観的に一定認められているため「全く効果がない」ということはないでしょう。
ただし、風の当たらない部分に効果はないので、その点も要注意。
以上を踏まえると、消臭のみを目的として購入するには物足りないかもしれませんが、プラズマクラスターを扇風機・サーキュレーターの「プラスα機能」として考えられるならシャープ扇風機はおすすめです。
シャープ扇風機の特徴と選び方
シャープの代名詞である「プラズマクラスター」については先に解説しましたが、そのほかの特徴についても紹介します。
シャープ扇風機のラインナップ全体を見渡したときの特徴・傾向は次のとおり。
主な特徴や傾向
- プラズマラスター全機種搭載
- DCモーターとACモーターの機種がある
- 上位種ほど風量調整が細かく、高さ調整の幅が広い
プラズマクラスターは全機種に搭載されているので選ぶ基準にはなりませんが、そのほかのポイントは選ぶときの参考となるので詳しく解説していきます。
扇風機のDCモーターとACモーターの違い
扇風機にはDCモーターを採用する機種とACモーターを採用する機種があり、シャープのラインナップの中には両タイプとも存在します。
DCモーターとACモーターは、それぞれメリット・デメリットがあり、一方的にどちらかが優れるというものではありません。

DCやACとは、ただの電気の流れ方の違いのことですが、それが扇風機の特徴に繋がっています。
- DC:交流(最近の扇風機の主流)
- AC:直流(昔からあるタイプ)
特徴 | |
---|---|
DC |
|
AC |
|

よくDC扇風機は静かで、AC扇風機はうるさいと言われますが、確かにモーター音としてはそのとおり。
しかし、扇風機の運転音で重要なのはモーター音ではなく、羽根の風切り音であって、それは風量依存が大きいです。
細かな風量調整できるDC扇風機の方が、音の調整も細かくできる点はメリットですが、DC扇風機でも最大音が45dB前後はあるため「就寝時に音が全く気にならない」というレベルではないでしょう。
騒音値の参考
- 20dB → 木の葉のふれあう音
- 30dB → ささやき声
- 40dB → 図書館
- 50dB → 静かな事務所
シャープ公式においてAC扇風機の運転音は公表されていないので比較はできませんが、一般的に30~50dBくらいだと考えられます。
DC扇風機の方が静かという表現は間違ってないとは思いますが「強風でも無音」はありえないので注意しましょう。


上位種ほど風量調整が細かく高さ調整の幅が広い
上の写真は最上位モデルの「トリプルネイチャーウイング」のものですが、蝶を模したこの複雑な形状の7枚羽根は、回転することで3重の軌跡を描きます。
結果7枚羽根×3重構造=21枚羽根相当のなめらかな送風が可能という点が魅力です。
このように上位機種ほど、羽根の形状が複雑に設計されており、風のやわらかさ・ムラの少なさ・効率性などの性能が高くなっています。

また、シャープDC扇風機の上位モデルは「ハイポジションタイプ」と呼ばれていて、羽根の位置を約1.1mまで高くすることが可能です。
この高さに加え、上下左右の幅広い首振りにより、空気循環のためのサーキュレーターとしても優秀です。
一方、DC扇風機のミドルクラス機種は「3Dファンタイプ」と呼ばれていて、高さはないものの上下最大100℃、左右90℃の自在で広範な首振りを特徴としています。

最後に、性能的なグレードとしては下位機種となってしまうAC扇風機は、羽根の形状に特徴はなく、従来の扇風機にプラズマクタスターが付いているイメージです。
しかし、作りや性能がシンプルな反面、価格の安さが大きな魅力となっています。
シャープ扇風機の全機種を一覧表で比較
一覧表では最新の2022年モデルのスペックを掲載していますが、それぞれ型落ちモデルとは違いがないことが多いです。
新旧モデルを比較して、今のお買い得モデルを検証した関連記事へ表中リンクから飛べるので、気になるモデルがあればチェックしてみてくださいね。
型番 2022年モデル | デザイン | 型落ちとの比較記事 | 特徴を一言で | モーター種類 | 羽根の形状 | 風量の調整段階 | プラズマクラスター適用面積の目安 | 首振り | 最大消費電力 | チャイルドロック | サイズ | 重さ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
PJ-P3DG | ![]() | 新旧モデルの違いを比較 | センサー運転も可能な最上位モデル | DCモーター | 羽根径:32cm 枚数:7枚 トリプルネイチャーウィング | 33段階 | 約12畳 | 上約50度/下約21度(手動) 左右約50/70/90度(自動) | 26W | ○ | 幅370×奥行370×高さ845〜1,110mm | 約6.0kg |
PJ-P3DS | ![]() | 新旧モデルの違いを比較 | 高身長&広角でサーキュレーターとしても優秀 | DCモーター | 羽根径:32cm 枚数:7枚 ネイチャーウィング | 32段階 | 約10畳 | 上約50度/下約21度(手動) 左右約50/70/90度(自動) | 20W | ○ | 幅370×奥行370×高さ845〜1,110mm | 約6.0kg |
PJ-P2DBG | ![]() | 新旧モデルの違いを比較 | コードレスで最大14時間使用可能 | DCモーター | 羽根径:18cm 枚数:3枚 ハイブリッドネイチャーウィング | 8段階 | 約12畳 | 上約40度、90度/下約10度(自動) 左右約90度(自動) | 14.5W 充電時は22.5W | ○ | 幅270×奥行270×高さ550〜670mm | 約3.2kg (充電池含む) |
PJ-P2DS | ![]() | 新旧モデルの違いを比較 | 首振り自在の3Dファン | DCモーター | 羽根径:18cm 枚数:3枚 ネイチャーウィング | 8段階 | 約10畳 | 上約40度、90度/下約10度(自動) 左右約90度(自動) | 12W | ○ | 幅270×奥行270×高さ525〜645mm | 約2.4kg |
PJ-P3AS | ![]() | 新旧モデルの違いを比較 | シンプル機能で価格が安い | ACモーター | 羽根径:30cm 枚数:5枚 | 3段階 | 約10畳 | 上約21度/下約21度(手動) 左右約75度(自動) | 44W(50Hz) 47.5W(60Hz) | ○ | 幅369×奥行355×高さ690〜840mm | 約3.4kg |
PJ-P3AK | ![]() | - | 壁掛けタイプで省スペース | ACモーター | 羽根径:30cm 枚数:5枚 | 3段階 | 約10畳 | 下約40度(手動) 左右約75度(自動) | 45W(50Hz) 49W(60Hz) | × | 幅370×奥行265×高さ495mm | 約2.8kg |
おすすめのプラズマクラスター扇風機
最後に性能と価格を天秤にかけた上で、個人的におすすめなモデルを紹介します。
高性能で高コスパ「PJ-P3DS」
まず、DC扇風機ハイポジションタイプでおすすめなのが、コスパの高い「PJ-P3DS」です。
おすすめの理由は、多機能高性能にも関わらず、最上位モデルより価格的に安いから。
主な違い | |
---|---|
おすすめ PJ-P3DS |
底値は1万円台中盤 羽根は7枚×2重=14枚相当 センサーなし |
最上位 PJ-P3DG |
底値は2万円台前半 羽根は7枚×3重=21枚相当 風量を自動調整するセンサー運転 |
コスパの観点で言うなら、「PJ-P3DS」の方が最上位モデルよりも優秀だと個人的には感じます。
ただし、おすすめは何を求めるかによっても違います。
例えば、自力での体温調整が難しい赤ちゃんや高齢者用として購入するなら、センサーによる自動での風量調整が可能な最上位モデルがおすすめです。
いずれも型落ちモデルが存在するので、気になるモデルがあれば型落ちとも比べてみてください。
毎年4月に新モデルが発売されますが、底値圏へ到達するのは7~8月あたりとなることが多いです。
それまでの間は、型落ちモデルの方が安いことが多いので、購入前には新旧の性能差と価格差を以下の関連記事から比べてみてください。

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コードレスが便利な「PJ-P2DBG」
続いてのおすすめモデルは、コードレスタイプの「PJ-P2DBG」
おすすめの理由は、なんと言ってもどこでも使える利便性の高さです。
首振り自在の「3Dターン」が特徴で、最大風量では約2時間、最小風量では約14時間のコードレス運転が可能なため、衣類やソファのスポット消臭にも便利です。

こちらも最新モデルと型落ちモデルでどっちがお得なのかがタイミングによって異なるので、比較してみてくださいね。
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以上、シャープのプラズマクラスター扇風機についてお届けしました。