「EC-AR9」と「EC-AR8」は、共にシャープのコードレス掃除機「RACTIVE Air(ラクティブエア)」シリーズの軽量モデル。
両モデルは発売された年の異なる新旧モデルの関係です。
- EC-AR9:2023年8月発売
- EC-AR8:2022年9月発売

さっそく結論ですが、新モデルで変わったのは次の1点のみ。
新旧の違い
運転音の大きさの違い。
当記事では、上に挙げた違いについて詳しく解説したうえで、現時点の両モデルの価格も比較。
機能差と価格差の2つの視点で、今おすすめのモデルがどっちなのか、家電アドバイザー有資格者の目線で比較検討します。
EC-AR9とEC-AR8の違い
新モデル「EC-AR9」では、モーター音を抑える「遮音防振構造」や駆動音を抑える「ダンピングコントロール」を新たに搭載。
感覚的な音の大きさを表す単位「SONE」で比較すると、旧モデル「EC-AR8」と比べて約14%運転音が軽減されています。
EC-AR9 (新モデル) | EC-AR8 (旧モデル) | |
---|---|---|
SONE値 | 16.4 SONE | 19.1 SONE |
dB値 | 64dB | 68dB |
SONE値とは?
音の大きさは音圧に比例するので、デシベル値を目安に大体の運転音の比較はできるが、耳がとらえる音は音圧だけでなく音の高さの影響も受ける。
音の高低なども踏まえ、実際に耳で聞こえる感覚的な音の大小を比べるために定義された物差しがSONE値。
体感的な最大運転音が小さくなった点が今回のモデルチェンジのポイントです。
この差と両モデルの価格差を天秤にかけて、おすすめモデルを判断していくことになります。
新旧モデル共通の特徴
以上が、新旧モデルの主な違いとなりますが、当シリーズの特徴を把握するためにも、両モデル共通の機能もサクッと紹介します。

- 自走パワーアシスト(軽い力でスイスイ進む)
- 自動モード(汚れ度合いを検知してパワー調節)
- 超軽量(本体・吸込口・バッテリー・パイプ合わせて1.2kg)
- からみにく~いブラシ(高密度の縮れたブラシにより毛が絡みにくい)
- 端までブラシ(ブラシ幅が広く、壁際などの掃除がしやすい)
- ペタッとヘッド(家具下6㎝のすき間まで入り込む)
- ちょいかけフック(テーブルの角などに立てかけられるフック)
- 高性能プリーツフィルター(水で丸洗いできるフィルター)
- 5つのアタッチメント付属(スグトル・すき間・ハンディ)
- 専用スタンド付属
EC-AR9とEC-AR8の価格を比較
ここまで「EC-AR9」と「EC-AR8」の主な違いを紹介してきました。
ここからは両モデルの現時点の価格を比べることで、コスト面も含めておすすめモデルを検証していきましょう。
EC-AR9の価格
2023年8月24日発売の新モデル「EC-AR9」の予約価格は、7万円台前半のものが多い印象です。
発売後は徐々に価格を落としていくことが予想されますが、しばらくは旧モデルより高額な状態が続くでしょう。
運転音が小さくなったことをどう評価するか次第ですが、個人的にはもっと価格差が縮まるまでは新モデルは選択肢としては微妙だと感じます。
EC-AR8の価格
2022年9月8日発売の旧モデル「EC-AR8」は、いま価格的におすすめのモデルです。
2023年8月時点では、安いもので3万円前後を推移しており、価格重視の方にも推せる水準です。
過去のモデルを参考にすると、2~3万円台となることが多いため、現状でも底値圏と見て問題ないでしょう。

【参考】EC-AR7は選択肢となるか?
さらに1年古い2021年モデ「EC-AR7」も底値圏を推移しており、価格的には有力な選択肢となる状態です。
ただし、「EC-AR7」と後継の「EC-AR8」には次表のとおり機能的な違いがいくつかあります。
EC-AR8 | EC-AR7 | |
---|---|---|
端までブラシ | 〇 | × |
新スグトル構造 | 〇 | × |
本体カラー | ・ホワイト ・ブラック | ・ピンク ・ゴールド |
グリップセンサー | × | 〇 |
抗菌ハンドル | × | 〇 |
一長一短ではあるものの、個人的には「端までブラシ」(ブラシ幅が広く、壁際などの掃除がしやすい)を採用する「EC-AR8」に魅力を感じます。
一方、「EC-AR8」ではグリップセンサー(ハンドル部分のセンサーにより手を離すと運転オフ、握れば運転を再開)が廃止されたので、この部分をどう評価するかで見え方も異なってくるでしょう。
以上の差異を踏まえたうえで、徹底的に価格にこだわる場合は「EC-AR8」のみならず、「EC-AR7」もチェックしてみるのがおすすめです。
結論|今のおすすめは?
結論としては、今のおすすめは旧モデル「EC-AR8」。
理由は、価格が圧倒的に安いため。
新モデルの低騒音化技術も魅力的なので、新モデルの価格が下がってくれば上記結論も変わりますが、現状の価格差では旧モデル推しです。
なお、先述のとおり、価格にこだわるなら2021年モデル「EC-AR7」も要チェックです。
現時点のおすすめモデル
以上「EC-AR9」と「EC-AR8」の違いを解説しました。