「F-YHUX120」と「F-YHTX120」は、共にパナソニックの衣類乾燥除湿機のスタンダードタイプ。
除湿方式には、コンプレッサー式とデシカント式の利点をまとめた「ハイブリッド方式」を採用する点が特徴で、年中活躍するモデルです。
そんな両モデルは、発売年の異なる新旧モデルの関係。
- F-YHUX120(2021年4月発売)
- F-YHTX120(2020年5月発売)

細かな点も含めると、「F-YHUX120」と「F-YHTX120」には5つの違いがあります。
基本の除湿性能は変わらず、モードの見直しや送風効率の改善がメインですが、トータルでは改良方向へのモデルチェンジだと感じました。
損なく最適な1台を選ぶためには、改良点の把握と、それに見合う価格差があるのか検証が必要です。
そこで、この記事では、両モデルの違いの詳細を解説したうえで、価格を比較して、今おすすめの1台を紹介したいと思います。
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F-YHUX120とF-YHTX120の違い
「F-YHUX120」と「F-YHTX120」の違いは主に5つです。
- 梅雨モードと冬モードの追加
- 少量速乾モードがなくなった
- ツインルーバーの採用
- 本体カラーの変更
- わずかな電気代仕様の変化

梅雨モードと冬モードの追加
上の写真は、本体の操作パネル部分のものですが、ご覧のとおり「F-YHUX120」と「F-YHTX120」には、3つの運転モードが存在します。
- 衣類乾燥
- 除湿
- ケア
2021年モデル「F-YHUX120」では、このうち衣類乾燥運転の中に「梅雨モード」と「冬モード」が新しく追加されました。
「梅雨モード」とは、衣類乾燥が終わった後に、自動で除湿運転を行うモードのこと。
衣類への湿気戻りと室温上昇を防げるので、湿気が多い梅雨の時期に活躍するモードです。
「冬モード」とは、衣類乾燥時に部屋が乾燥し過ぎないように、約40~60%の湿度をキープしながら衣類乾燥するモード。
空気の乾燥しやすい冬の時期におすすめのモードです。

「少量速乾モード」がなくなった
新モードが2つ追加された代わりに、2021年モデルでは「少量速乾モード」がなくなりました。
「少量速乾モード」とは、2枚程度の衣類を最短約20分で乾かすモード。
明日必要な「子供の体操服やユニフォーム」「仕事用のYシャツ」などをピンポイントで乾燥させるのに便利なモードでした。

「少量速乾モード」はなくなりましたが、通常の「速乾モード」は残っています。
「速乾モード」と「少量速乾モード」それぞれの仕様上の除湿力や消費電力は変わらないことから、両モードの違いは出力ではなく、主に送風等がメインと考えられます。
となれば、「速乾モード」で代用できそうなので、「少量速乾モード」がなくなっても、致命的な仕様変更とはいえないでしょう。
ツインルーバーの採用
2021年モデル「F-YHUX120」では、ツインルーバーが新搭載されました。
左右の送風ルーバーが独立して動くので、スイングスピードや送風方向などを使い分け、効率的に洗濯物を揺らします。
洗濯物を揺らすことで、詰めて干した洗濯物の隙間にも効率よく送風できるので、干すスペースが少なくても安心です。
カラーバリエーションの変更
両モデルはカラーバリエーションが異なります。
- F-YHUX120(2021):ミスティグレー(H)
- F-YHUX120(2020):シルキーシャンパン(N)
ただし、上の写真を見て分かるとおり、正直そんなに変わりません。
個人的には、色味への強いこだわりがなければ、判断要素にはならないと感じます。
わずかな電気代仕様の変化
「F-YHUX120」と「F-YHTX120」の両モデルのスペックは基本的に同じです。
今回のモデルチェンジは、除湿力(本質的な性能)の改善ではなく、運転モードの改変や送風効率などがメイン。
なので、スペックを見比べても、仕様値はほぼ同じですが、唯一の違いを挙げるなら、衣類乾燥時の1時間あたりの電気代目安が、60Hz(西日本)で安くなっています。
と言っても、1時間あたり19.5円から19.4円に安くなっただけで、実質的な仕様の違いはないと言っても過言ではないでしょう。
価格の比較
以上が「F-YHUX120」と「F-YHTX120」の性能の違いでしたが、ここからは価格の比較です。
結論的なことを先に書くと、後継機種の発売後しばらくは、型落ちモデルが安い傾向にあります。
なので、これまで紹介したモード改変やルーバー進化に対して、差額分の価値を感じるかがポイントとなります。
「F-YHTX120(2020)」の価格
2020年モデル「F-YHTX120」は、2020年5月下旬に発売されました。
発売からの価格推移を追ってみると、
- 発売時2020年5月の初値は約60,000円前後
- 6月に入り5万円台前半まで下落
- その後は値上がりし、5万円後半を波打ちながら推移
- 2021年入り価格が大きく下落傾向
という感じです。
家電は後継機種の販売前に底値を迎えることが一般的ですが、2021年入り本格的に底値圏へ向かい始めたようで、4万円台中盤の店舗も見え始めました。
少なくとも2021年6月頃までは、型落ちモデルが安い状態が続きそうです。
「F-YHUX120(2021)」の価格
一方、2021年4月20日に発売日を迎える、2021年モデル「F-YHUX120」の予約価格は、店舗による幅が大きいですが、執筆時点ではAmazonの57,000円が最安です。
発売から2ヶ月程度で大きく値を落とすと思われますが、旧モデルの底値がどこまで続くかにより、入れ替わりのタイミングが変わります。
しばらくは旧モデルが安い期間が続きそうです。
結論!おすすめは?
以上、「F-YHUX120」と「F-YHTX120」の機能と価格を比較して、両モデルの違いについて解説しました。
2021年モデル「F-YHUX120」では、運転モードの見直しや、ツインルーバー採用などをメインとした変更がありました。
個人的には、改良モデルチェンジと判断していますが、正直、劇的な改良とも思わないので、旧モデルが安いうちは、2020年モデル「F-YHTX120」をおすすめします。

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