「PV-BH900K」と「PV-BH900J」は、両方とも日立のコードレススティッククリーナー。
軽量ながらもパワフルな吸引力が自慢の「パワーブーストサイクロン」シリーズの機種ですが、そんな両モデルは発売された年の異なる新旧モデルの関係です。
- PV-BH900K:2022年8月発売
- PV-BH900J:2021年8月発売
さっそく結論ですが、両モデルの主な違いは次の7つ。
新旧の違い
- 吸引力
- ターボ運転の有無
- 連続使用時間
- 充電時間
- すき間ノズル
- 本体カラー
- 充電台セット時のサイズ
当記事では、上に挙げた7つの違いについて詳しく解説したうえで、現時点の両モデルの価格も比較。
機能差と価格差の2つの視点で、今おすすめのモデルがどっちなのか、家電アドバイザー有資格者の目線で比較検討します。
PV-BH900KとPV-BH900Jの違い
はじめに書いたとおり「PV-BH900K」と「PV-BH900J」の違いは7つあります。
PV-BH900K (新モデル) | PV-BH900J (旧モデル) | |
---|---|---|
吸引力 | 20%増 | - |
ターボ運転 | あり | なし |
連続使用時間 | ターボ:約6分 強:約15分 自動:約15~40分 標準:約40分 | ターボ:なし 強:約8分 自動:約8~40分 標準:約40分 |
充電時間 | 約2時間 | 約3.5時間 |
すき間ノズル | 伸縮すき間用吸口 | 2WAYすき間ブラシ |
カラー | ライトゴールド | シャンパンゴールド |
充電台設置時の寸法 | 277×297×1,141mm | 270×280×1,113mm |
吸引力の違い
新モデル「PV-BH900K」では「パワフル3Dファンモーター」を新採用。
新設計の斜流ファン(8枚)と固定翼により、重量はそのままに、旧モデルに対して空気を吸い込む力が約20%もアップしました。
(新)PV-BH900K | 約15,000Pa |
---|---|
(旧)PV-BH900J | 約12,500Pa |
当シリーズは、パワーブーストサイクロン(強い旋回気流によりゴミと空気を遠心分離)という技術により、もともと強い吸引力を持ちますが、新モデルではさらにパワフルな吸引力を実現しました。
ラグや絨毯などのフロアがある場合は、吸引力の強い新モデルがより適しているでしょう。
ターボ運転の有無
前述のとおり、新モデル「PV-BH900K」では吸引力がパワーアップしていますが、これを受けて新たに「ターボ運転」モードが搭載されました。
モード | PV-BH900K (新モデル) | PV-BH900J (旧モデル) |
---|---|---|
ターボ | ○ | × |
強 | ○ | ○ |
自動 | ○ | ○ |
標準 | ○ | ○ |
吸引モードが4種類に再編されたことで、フロアに適した細やかなモード変更が可能となりました。
連続使用時間の違い
新旧モデルを比較すると、各運転モードの連続使用できる時間が異なります。
モード | PV-BH900K (新モデル) | PV-BH900J (旧モデル) |
---|---|---|
ターボ | 約6分 | - |
強 | 約15分 | 約8分 |
自動 ※1 | 約15~40分 | 約8~40分 |
標準 | 約40分(約60分※2) | 約40分(約60分※2) |
※1 センサー検知によりゴミの多少で吸引力を自動変更するモード
※2 パワフル スマートヘッド・ミニパワーヘッド非使用時
「標準モード約40分」に違いはないため、バッテリー性能自体は同じでしょう。
公式情報がないので推察ですが、新モデルでは運転モードが4種に再編されたことから、各モードのパワーバランスに調整が入った(新モデルでは「強」が弱くなった)ものと予想されます。
以上を前提とすると、同じモードでも新旧で吸引力が異なるため、単純に比較できるものではありません。
連続使用時間に関しては、どちらが優れているという話ではなく、バランスの見直しだと認識しています。
充電時間の違い
新モデルでは、電池の充電方式を改良することで、旧モデルに比べて1.5時間も充電時間を短縮しています。
(新)PV-BH900K | 約2時間 |
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(旧)PV-BH900J | 約3.5時間 |
充電スピード1.75倍というインパクトのある改良ではありますが、フル充電を待って1日に何回も掃除機をかける機会はあまりないと思うので、数字のインパクトほどの実用性はないかと。
とはいえ、充電スピードが早いに越したことはないので、新旧比較においては新モデルのメリットとなります。
隙間ノズルの違い
新モデルと旧モデルでは、付属の「すき間ノズル」の仕様が少し異なります。
(新)PV-BH900K | 伸縮すき間用吸口 |
---|---|
(旧)PV-BH900J | 2WAYすき間ブラシ |
旧モデルでは隙間ノズルの先にブラシが付いており、ブラシの先で細かいホコリをかき出して吸引するタイプでした。
一方、新モデルではブラシはなく、隙間ノズルに伸縮機能を持たせることで、家具のすき間や手の入らない狭いところにアプローチしやすくなりました。
家具配置などによって、どちらが使いやすいかは異なるので、隙間ノズルの使用頻度が高い場合はチェックしておきたい違いです。
カラーの違い
新モデルと旧モデルではカラーに若干の変更が加えられています。
PV-BH900K (新モデル) | PV-BH900J (新モデル) | |
---|---|---|
本体 | ライトゴールド | シャンパンゴールド |
操作ボタン部分 | 黒地 | 白地 |
まずは、新モデルのライトゴールドです。
続いて、旧モデルのシャンパンゴールド。
旧モデルの「シャンパンゴールド」の方がやや白に近いテイストですが、パッと見た雰囲気としては劇的な違いはありません。
ただし操作ボタン部の色が白地から、黒地に代わっているため新モデルの方がややシャープな印象があります。
本体寸法(充電台セット時)の違い
新旧両モデルは、本体自体のサイズは変わりませんが、充電台設置時の寸法にやや違いがあります。
サイズ (長さ×幅×高さ) | PV-BH900K (新モデル) | PV-BH900J (旧モデル) |
---|---|---|
充電台セット時 | 277×297×1,141mm | 270×280×1,113mm |
スティック時 | 225×230×1,024mm | |
ハンディ時 | 378×90×206mm |
わずかな差ではありますが、新モデルの方が充電台セット時の「長さ・幅・高さ」とも数ミリ~数十ミリ程度大きくなっています。
設置場所を考える際には、念のためチェックしてみましょう。
新旧モデル共通の特徴
以上が、新旧モデルの主な違いとなりますが、当シリーズの特徴を把握するためにも、両モデル共通の特徴もサクッと紹介します。
- パワフルスマートヘッド(押すときも引くときも吸引する自走機能つきヘッド)
- ごみくっきりライト(ヘッドに搭載したLEDライトでゴミが見えやすい)
- ペタリンコ構造(ヘッドがペタッと寝るので家具下などのすき間を掃除しやすい)
- からまんブラシ(髪の毛などがブラシに絡まりにくい)
- からまんブレス構造(吸引した髪の毛などがダストボックス内で絡まりにくい)
タイプ | コードレススティック(サイクロン式) |
---|---|
重さ | 標準質量1.7kg(本体質量1.3kg) |
集じん容量 | 0.25L |
電池 | カセット式リチウムイオン電池(25.2V) |
付属品 | ・ハンディブラシ ・すき間用ノズル ・ミニパワーヘッド ・ほうきブラシ ・スマートホース ・延長パイプ ・スタンド式充電台 ・ACアダプター ・お手入れブラシ |
PV-BH900KとPV-BH900Jの価格を比較
ここまで「PV-BH900K」と「PV-BH900J」の主な違いを紹介してきました。
ここからは両モデルの現時点の価格を比べることで、コスト面も含めておすすめモデルを検証していきましょう。
PV-BH900Kの価格
2022年8月発売の新モデル「PV-BH900K」の発売時価格は、10万円弱ほどでした。
発売後は順調な右肩下がりで価格を下げていき、2023年4月時点では、安いもので4万円台となっています。
旧モデルと比べて機能面では大きく進化しているうえに、価格差もなくなりつつあるので、現状では新モデルの一択と考えて差し支えないでしょう。
PV-BH900Jの価格
2021年8月発売の旧モデル「PV-BH900J」は、一時は3万円台を推移しており、価格的におすすめのモデルでしたが、現在は少し価格が上昇しました。
とはいえ、まだまだ低価格を推移しているのですが、先述のとおり新モデルが安くなってきたことで、新旧の価格差はなくなりつつあり、選択肢としては微妙となりました。
結論|今のおすすめは?
結論としては、今のおすすめは新モデル「PV-BH900K」。
理由は、新モデルの方が機能的に優秀にも関わらず、新旧の価格差がほとんどないため。
現時点のおすすめモデル
以上、「PV-BH900K」と「PV-BH900J」の違いを解説しました。