PV-BH900J、PV-BH900H、PV-BH900G、これらは全て日立のスティック型コードレスクリーナーの最上位シリーズの型番。
立体おそうじ&強力パワーが人気で、ECサイトのランキング上位で見かけることも多いシリーズですが、それぞれ発売年の異なる新旧モデルの関係です。
型番 | 発売日 |
---|---|
PV-BH900J | 2021年8月下旬 |
PV-BH900H | 2020年8月15日 |
PV-BH900G | 2019年8月10日 |

それぞれ機能的には何が違うのでしょうか。違いを表にまとめたので、まずはざっくり違いの全体像を把握してみてください。
モデル | 重さとサイズ | 運転モード | モーター | ブラシ | ごみくっきりライト | デザイン | からまんプレス構造 | 充電スタンドのツール収納力の違い |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
PV-BH900J (2021モデル) | 1.7kg 長さ225×幅230×高さ1024mm | 自動/ターボ/標準 (自動モード追加) | ジェット3Dファンモーター (小型化&パワーアップ) | からまんブラシ | 緑色LEDライト | 手元部分がカーブを描いて握りやすい | ○ | ○ |
PV-BH900H (2020モデル) | 1.9kg 長さ268×幅255×高さ1024mm | ターボ/標準 | 小型ハイパワーファンモーターX4 | かるふきブラシ | 白色LEDライト | 手元部分がカーブを描いて握りやすい | ○ | ○ |
PV-BH900G (2019モデル) | 2.0kg 長さ308×幅255×高さ1012mm | ターボ/標準 | 小型ハイパワーファンモーターX4 | かるふきブラシ | 白色LEDライト | 手元部分はストレートフォルム | × | × |
赤文字が新旧モデルで差異のある部分で、基本的に年を追うごとに改良されていってる点も特徴的です。

この記事では、以上の違いについて解説したうえで、各モデルの価格も比較して、今おすすめの高コスパモデルを検証していきます。
PV-BH900J、PV-BH900H、PV-BH900Gの違い
各モデルの機能的な違いがある部分は、冒頭で表にまとめたとおり次の8項目です。
- 重さとサイズ
- 運転モード
- モーター
- ブラシ
- ごみくっきりライト
- フォルム
- からまんプレス構造
- 充電スタンドの収納力

重さとサイズの違い
常に手に持って使う掃除機にとって重さは重要なポイントですが、PV-BH900J、PV-BH900H、PV-BH900Gの3モデルの重さを比べると、年々軽量化が進んでいます。
型番 | 重さ |
---|---|
PV-BH900J (2021) | 1.7kg |
PV-BH900H (2020) | 1.9kg |
PV-BH900G (2019) | 2.0kg |
数百グラムと聞くと大したことのないように感じますが、使用頻度が高く、家の中を持ち歩くスティッククリーナーは少しでも軽いことが快適さに繋がる重要なポイントです。
また、サイズも年々コンパクトになっており、取り回しやすさが向上しています。
型番 | サイズ | ヘッド幅 |
---|---|---|
PV-BH900J (2021) | 長さ22.5cm 幅23cm 高さ102.4cm | 23cm |
PV-BH900H (2020) | 長さ26.8cm 幅25.5cm 高さ102.4cm | 25cm |
PV-BH900G (2019) | 長さ30.8cm 幅25.5cm 高さ101.2cm | 25cm |
コンパクトになるのは良いのですが、最新モデルは先端のヘッド部分の幅も小さくなっています。
わずか2cmではありますが、「ヘッドが小さくなる=吸引面積も小さくなる」という点に注意です。

運転モードの違い
2021年モデル「PV-BH900J」からは、床質や操作力などを自動で感知して、パワーやブラシ回転数を自動コントロールする「自動モード」が搭載されました。
型番 | 運転モード |
---|---|
PV-BH900J (2021) | 自動/ターボ/標準 |
PV-BH900H (2020) | ターボ/標準 |
PV-BH900G (2019) | ターボ/標準 |

モーターの違い
最新モデル「PV-BH900J」では、新型モーター「ジェット3Dファンモーター」を採用することで、型落ちモデルに比べて風量が約15%UP、またモーターサイズも約46%の小型化に成功しています。
型番 | 風量 | モーター体積 |
---|---|---|
PV-BH900J (2021) | 約1.30㎥/分 | 約83c㎥ |
PV-BH900H (2020) | 約1.13㎥/分 | 約155c㎥ |
2020年のモデルチェンジでは、内部構造の見直しやバッテリー電圧の向上(21.6Vから25.2Vに上昇)により吸引力が向上しましたが、2021年モデルチェンジでは根本的なモーター改良によりパワーが向上しています。
ブラシの違い
2021年モデル「PV-BH900Jでは、ブラシが改良されました。新しい「からまんブラシ」では、ブラシの先端をループ形状にすることで髪の毛やペットの毛が絡まりにくい作りとなっています。
型番 | ブラシ |
---|---|
PV-BH900J(2021) | からまんブラシ |
PV-BH900H(2020) PV-BH90G(2019) | かるふきブラシ |

ごみくっきりライトの違い
ごみくっきりライトとは、目に見えにくいごみをLEDライト照射により見えやすくする機能。
旧モデルも白色LEDライトによる同機能は搭載していましたが、2021年モデル「PV-BH900J」では白色に加え緑色のLEDライトが採用されました。
型番 | ごみくっきりライト |
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PV-BH900J(2021) | 緑色LED |
PV-BH900H(2020) PV-BH90G(2019) | 白色LED |

緑色の照明は、最も明るく感じる波長に近いため、照射されたゴミと影のコントラストが大きくなり、従来よりもさらにゴミが見えやすくなりました。
ごみくっきりライト機能は、特許出願中ということで注目技術ですね。
デザインの違い
PV-BH900J、PV-BH900H、PV-BH900Gは持ち手部分の形状に違いがあります。
写真左が2021年・2020年モデルのフォルムで、持ち手部分にカーブがついて手に馴染み握りやすくなっていますが、他方の写真右2019年モデルは直線的なフォルムです。

からまんプレス構造の違い
PV-BH900J(2021)とPV-BH900H(2020)は、空気の流れを利用してダストケース下部に集めたごみをしっかり圧縮してくれる「からまんプレス構造」を搭載しています。
からまんプレス構造の仕組み
- 吸い取ったゴミは遠心力によりダストボックスの外壁をくるくる回りながら下部に集められる
- 下部にはゴミをキャッチする返しがあるので、集じん後もゴミが上部のフィルターに接触しにくい設計
以上の仕組みで、フィルターに髪の毛やペットの毛などが絡まりにくく、ゴミ捨てやお手入れが簡単な点が魅力です。


スタンド式充電台の収納力の違い
PV-BH900J(2021)とPV-BH900H(2020)では、全ての付属品を充電スタンドにまとめて収納できる点が魅力です。
2019年モデルも充電スタンドは付属しているのですが、上の写真のように付属ツールを収納することができません。
なお、付属ツールはデフォルトの「パワフルスマートヘッド」を含めて7種存在し、新旧全モデルにおいて付属ツールは同じです。
多彩なツールを組み合わせることで、高所・すき間・フィルター・窓のサッシ・ソファ・PCキーボードなど様々な場所が掃除できる「立体おそうじ」を実現できるのも売りのひとつ。
下位機種よりも付属ツールが多い点もハイエンドモデルならではの魅力です。

PV-BH900J・PV-BH900H・PV-BH900Gのスペック比較
各モデルの違いについて、これまで機能的な違いを中心に確認してきましたが、スペックも比較チェックしておきましょう。

モデル | 給電 | 集じん方式 | 集じん容量 | 電池(定格電圧) | 連続使用時間 | 充電時間 | カラー | サイズ(長さ×幅×高さ) | 重量 |
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PV-BH900J (2021) | コードレス(充電式) | サイクロン | 0.25L | カセット式リチウムイオン電池(25.2V) | 自動:約8~40分 強:約8分 標準:約40分 | 約3.5時間 | シャンパンゴールド(N) | スティック時:225×230×1,024mm ハンディ時:378×90×206mm | 1.7kg |
PV-BH900H (2020) | コードレス(充電式) | サイクロン | 0.25L | カセット式リチウムイオン電池(25.2V) | 強:約8分 標準:約40分 | 約3.5時間 | シャンパンゴールド(N) ルビーレッド(R) | スティック時:268×255×1,024mm ハンディ時:378×90×206mm | 1.9kg |
PV-BH900G (2019) | コードレス(充電式) | サイクロン | 0.2L | カセット式リチウムイオン電池(21.6V) | 強:約10分 標準:約40分 | 約3.5時間 | シャンパンゴールド(N) ルビーレッド(R) | スティック時:308×255×1,012mm ハンディ時:337×93×197mm 充電台セット時: | 2.0kg |
まだ紹介していないスペック上の特筆すべき違いを挙げるなら、集じん容量とカラーでしょうか。
2020年以降のモデルは、集じん容量が大きくなっており、公式サイトによれば目安としては約20日分のゴミを溜められるそうです。
また、これまではゴールド・赤の2色展開だった本体カラーが、最新モデルではゴールドの1色展開となっています。
PV-BH900J・PV-BH900H・PV-BH900Gの価格の違い
これまで各モデルの機能的な違いを比較してきましたが、賢い買い物のためには機能差と価格差を天秤にかけることが重要です。
ということで、ここからは各モデルの価格の違いについても検証していきます。

モデル | 重さとサイズ | 運転モード | モーター | ブラシ | ごみくっきりライト | デザイン | からまんプレス構造 | 充電スタンドのツール収納の違い |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
PV-BH900J (2021モデル) | 1.7kg 長さ225×幅230×高さ1024mm | 自動/ターボ/標準 (自動モード追加) | ジェット3Dファンモーター (小型化&パワーアップ) | からまんブラシ | 緑色LEDライト | 手元部分がカーブを描いて握りやすい | ○ | ○ |
PV-BH900H (2020モデル) | 1.9kg 長さ268×幅255×高さ1024mm | ターボ/標準 | 小型ハイパワーファンモーターX4 | かるふきブラシ | 白色LEDライト | 手元部分がカーブを描いて握りやすい | ○ | ○ |
PV-BH900G (2019モデル) | 2.0kg 長さ308×幅255×高さ1012mm | ターボ/標準 | 小型ハイパワーファンモーターX4 | かるふきブラシ | 白色LEDライト | 手元部分はストレートフォルム | × | × |
比較表の再掲です。機能的にはより新しいモデルの方が高性能と言えます。これらの機能差と価格差が見合うのかが判断のポイントです。
家電は発売後に底値へ向けて価格が落ちていくので、現時点で各モデルがどれくらい安くなっているのか比べてみましょう。
2021年7月末の価格比較
- PV-BH900J(2021)
→ 9万円台後半 - PV-BH900H(2020)
→ 4万円前後 - PV-BH900G(2019)
→ 4万円前後
最新モデルの量販店の予約価格は98,000円前後が多いでしょうか。機能的には優れますが、価格差を考えると現時点では型落ちに分がありそうです。
続いて、型落ちどおしを比べてみると、価格は同程度なので、それならば性能の優れる2020年モデルの一択でしょう。
以上の理由により、現時点のおすすめは2020年モデル「PV-BH900H」
最新モデルの価格が下がってきたら要検討ですが、それまでの間は2020年モデル推しというのが結論です。

おすすめ|PV-BH900H(2020)
まだまだ安い|PV-BH900G(2019)
以上、PV-BH900J・PV-BH900H・PV-BH900Gの違いをお届けしました。