「JPH」シリーズはタイガー炊飯器の中で高級モデルにあたる、本物の土鍋を使用した土鍋圧力IHジャー炊飯器。
高火力とやさしい泡立ちでお米一粒一粒の美味しさを引き出す「土鍋ご泡火炊き(ごほうびだき)」を採用したシリーズです。
そんな(炊きたて)シリーズの「JPH-G100」「JPH-A102」「JPH-B102」の違いは年式と限定モデルかどうか。
- JPH-G100:2020年モデル
- JPH-A102:2019年モデル
- JPH-B102:2019年限定モデル
この記事では、
- 機能の違い
- 仕様の違い
- の価格の違い
などの観点から、3モデルのの違いをわかりやすく分析し、どれを購入するのがお得なのか比較検討していきます。
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特徴・選び方を紹介したうえで、現行全モデルを比較表で比べています。他機種も気になる方はご覧ください。
JPH-G100・JPH-A102・JPH-B102の違い
まずは3モデルの違いを表にまとめました。
JPH-G100(新)、JPH-A102(旧)、JPH-B102(旧限定)の性能を比較して、違いがあった部分のみピックアップしました。
型番 | 内がま | 波紋底 | 内なべ | 最高温度 | 炊き分け機能 | 炊き込みメニュー |
---|---|---|---|---|---|---|
JPH-G100(新) | 本土鍋 | あり | 遠赤土鍋プレート | 250度 | なし | 1種類 |
JPH-A102(旧) | プレミアム本土鍋 | なし | 遠赤土かまど | 265度 | あり | 4種類 |
JPH-B102(旧限定) | 本土鍋 | なし | 遠赤土鍋プレート | 250度 | なし | 1種類 |
旧モデルのみ内がまに「プレミアム本土鍋」を使用
3モデルはすべて、内釜に伝統工芸品の四日市萬古焼(ばんこやき)の「本土鍋」が使われているのがシリーズの魅力ですが、旧モデルのみ「プレミアム本土鍋」となっています。
- プレミアム本土鍋:4度の焼き工程を経て完成
- 本土鍋:3度の焼き工程を経て完成
焼き工程の段階が多いため、より高度な技術と手間が必要になるのがプレミアム本土鍋なのだそうです。
また、プレミアム本土鍋には熱伝導性を高める「炭化ケイ素」成分が配合されているのも「本土鍋」と異なるポイントになります。
土鍋全体に熱がいきわたり、お米一粒一粒がしっかりと加熱されることで、ふっくらと美味しいご飯が炊きあがります。
新モデルには「波紋底」を採用
シリーズ最大の特長でもある「土鍋ご泡火炊き(ごほうびだき)」とは、沸騰時に発生する小さな泡が、お米を包み込んで炊き上げてくれる工程のことです。
新モデルではその泡をそのより均一に、細かく発生させるための「波紋底」が採用されました。
「波紋底」とは内なべの底に施された波紋状の凹凸のこと。
微細な泡が均等にお米を包むことで、沸騰時に発生する激しい対流からお米を守り、つやつやもっちりの美味しいご飯が炊きあがります。
旧モデルでは「遠赤土かまど」
内なべ底に搭載された機能にも違いがありました。
旧モデルが「遠赤土かまど」、新モデルと旧限定モデルは「遠赤土鍋プレート」になっています。
どちらも高温蒸らしを実現するための機能で、強火加熱段階で発生した輻射熱を蓄熱し、蒸らし工程で放出して土鍋に戻す役割があります。
2つの違いはその形状にありました。
- 遠赤土かまど:底面と下部を包み込む深皿のような形状
- 遠赤土鍋プレート:底面のみに接する平皿のような形状
「遠赤土かまど」の方が、土鍋を包み込むような形状になっているため、高火力を保てるのが特長です。
先ほど解説した「プレミアム本土鍋」との相乗効果で、炊飯時の最高温度が3モデルの中では最高の265度になっているのも注目すべきポイント。
タイガー炊飯器の最高級モデル280度に迫る大火力を実現しています。
旧モデルのみ3段階の炊き分け機能あり
旧モデルのみ、好みの食感に仕上げてくれる炊き分け機能がついています。
「もっちり・標準・しゃっきり」の3段階があり、お弁当用にはもっちり、チャーハン用にしゃっきりと、メニューに合わせた炊き分けも可能です。
旧モデルのみ選べる炊き込みメニューあり
炊き分け機能だけでなく、旧モデルは炊き込みメニューも充実しています。
新モデルと旧限定モデルの炊き込みメニューは白米のみですが、旧モデルには「白米・麦・玄米・雑穀米」の4つの炊き込みコースが搭載されています。
付属のクックブックには、彩り豊かな炊き込みご飯レシピが載っているので、購入後の調理が楽しくなりそうです。
仕様の変化はサイズのみ
「JPH-G100」、「JPH-A102」、「JPH-B102」の商品仕様で大きく異なるのはカラーのみになります。
サイズは、幅、奥行き、高さともにまったく同じです。
型番 | 炊飯量 | カラー | 外形寸法 | 重さ | 1回あたりの炊飯時消費電力量 | 1時間あたりの保温時消費電力 |
---|---|---|---|---|---|---|
JPH-G100(新) | 5.5合 | ブラック | 26.1×32.5×22.0 | 6.6kg | 146Wh | 18.1Wh |
JPH-A102(旧) | 5.5合 | マットブラウン | 26.1×32.5×22.0 | 7.0kg | 146Wh | 18.3Wh |
JPH-B102(旧限定) | 5.5合 | ワインブラック | 26.1×32.5×22.0 | 6.6kg | 146Wh | 18.1Wh |
共通の機能
これまでご紹介した特徴や機能も含めて、以下の機能が新旧両モデルに共通しています。
- 可変W圧力(2段階の気圧調整でしっとりとした炊きあがりに)
- 新フッ素コーティング(高火力にも対応し蓄熱性を高める)
- 3段階火かげん選択(土鍋ならではのおこげが楽しめる)
- 内なべ3年間保証(割れとコーティングはがれに対応する2つの保証付き)
- つや艶内ぶた(しずくになりにくく薄く張った膜でご飯を守る)
- エコ炊き(電気代を抑えながら賢く炊き上げ)
- メニュー(炊き込み・麦ごはん・雑穀ごはんなど、メニューに合わせて炊き分け)
- 2種類の麦めしメニュー(押し麦・もち麦を美味しく炊き上げる独自の炊飯プログラムを採用)
- 洗浄コース(ふたや釜の汚れを落としやすく、ニオイを除去)
価格の違いを比較
価格をチェックする前に、ここまでの内容をもう1度おさらいしてみましょう。
型番 | 内なべ | 波紋底 | 内がま | 最高温度 | 炊き分け機能 | 炊き込みメニュー |
---|---|---|---|---|---|---|
JPH-G100(新) | 本土鍋(3度焼き) | あり | 遠赤土鍋プレート(平皿状) | 250度 | なし | 白米のみ |
JPH-A102(旧) | プレミアム本土鍋(4度焼き) | なし | 遠赤土かまど(深皿状) | 265度 | しゃっきり・標準・もっちり・ | 白米・麦・雑穀米・玄米 |
JPH-B102(旧限定) | 本土鍋(3度焼き) | なし | 遠赤土鍋プレート(平皿状) | 250度 | なし | 白米のみ |
個人的には、旧モデル「JPH-A102」が一押しですが、気になる価格面はどうでしょうか。
新モデルJPH-G100(2020年)の価格
新モデル「JPH-G100」は、2020年6月に発売され、初値は10万円台後半でした。
発売から一気に価格が下降し、1ヶ月後には6万円台に突入。
2021年に入ってからも初値の6割程度の価格で推移しています。
旧モデルJPH-A102(2019年)の価格
対する旧モデル「JPH-A102」は、2019年6月に発売され、初値は新モデルよりも1万円ほど高い11万円台後半でした。
こちらも発売から1ヶ月程度で6万円台まで急降下。
発売から1年を目前に4万円台に突入したものの、その後は価格の変動が大きくなり、上下を繰り返しながらも、初値の4割程度という驚異的な値引率を保っています。
旧限定モデルJPH-B102(2019年)の価格
最後に、旧限定モデル「JPH-B102」は2019年6月に発売され、初値は3つの型の中で最安値の7万円台後半です。
発売後はじわじわと下降していき、半年を過ぎたあたりで4万円台に突入しました。
1年を過ぎたあたりで3万円台後半の最安値を記録しましたが、その後はじわじわと価格が上昇していき、2021年3月時点では旧モデルと同程度となっています。
【結論】おすすめは?
以上、タイガーの土鍋圧力IHジャー炊飯器(炊きたて)「JPH-G100」、「JPH-A102」、「JPH-B102」の機能や仕様を比較しました。
個人的な結論としては、旧モデル「JPH-A102」を購入するのが1番お得だなと感じました。
その理由は
- プレミアム本土鍋+遠赤土かまど2つの効果で大火力を実現
- 好みやメニューに合わせた炊き分けができる
- 一番機能が充実しているのに新モデルよりも安い
- スタートの価格からの値下がり率が一番高い
炊き込みご飯メニューは、家庭によっている・いらないが分かれるところですが、それを外しても旧モデルは魅力的。
旧モデルから新モデルへの移行で、新たに搭載されたのは「波紋底」のみということで、機能差で新モデル惹かれる点は正直薄いです。
旧モデルと新モデルの価格差が逆転するような場合でも、やはり個人的には旧モデルがおすすめですが、価格差がどこまで広がるかでも意見が分かれそうですね。
上記を参考に、機能と価格差を比較した上で、最適な炊飯器を選んでくださいね。