「ER-YD90」と「ER-XD90」は、両方とも東芝の過熱水蒸気オーブンレンジの型番ですが、それぞれ発売時期の異なる新旧モデルの関係です。
- ER-YD90:2023年8月発売
- ER-XD90:2023年2月発売
さっそく結論ですが、新旧モデルの主な違いは次の4つ。
新旧の違い
- 「冷凍から焼き物」メニューの有無
- カラー展開
- デザイン
- 総レシピ数(自動メニュー数)の違い
当記事では、上に挙げた違いについて詳しく解説したうえで、現時点の各モデルの価格も比較。
機能差と価格差の2つの視点で、今おすすめのモデルがどっちなのか、家電アドバイザー有資格者の目線で比較検討します。
ER-YD90とER-XD90の違い
はじめに書いたとおり「ER-YD90」と「ER-XD90」の違いは、
ER-YD90 (新モデル) | ER-XD90 (旧モデル) | |
---|---|---|
冷凍から焼き物 メニュー | 対応 | 非対応 |
カラー展開 | ・ブラック ・ホワイト | ブラックのみ |
デザイン (メニュー表記位置) | フロント | とびらの裏 |
総レシピ数 (自動メニュー数) | 145(91) | 142(99) |
冷凍から焼き物メニューの有無
新モデル「ER-YD90」では、冷凍から焼き物メニューに対応しました。
(新)ER-YD90 | 対応 |
---|---|
(旧)ER-XD90 | 非対応 |
冷凍から焼き物メニューとは?
凍った状態から一気に焼き上げることができるメニュー。
一旦解凍する手間が省けるのがメリット。
例えば、余裕のある休日に下ごしらえをして冷凍しておけば、忙しい平日にはボタンひとつで解凍から加熱まで一気に調理することが可能です。
ただし、該当メニューは次の3つだけと少ないことが難点でしょうか。
- ハンバーグ
- 鶏の照り焼き
- 塩鮭
市販の冷凍食品などには対応しておらず、上記3メニューをレシピ集のとおり下ごしらえして冷凍保存したものだけが「冷凍から焼き物」調理の対象です。
便利な機能であることに間違いはありませんが、使用できるシーンは限定的なことに要注意。
カラー展開
旧モデルはブラックの1色展開でしたが、新モデルではブラック・ホワイトの2色から選べるようになりました。
実際にカラー展開を確認してみましょう。
まずは新モデル「ER-YD90」から。
続いて旧モデル「ER-XD90」です。
どうしてもホワイトがいい場合は新モデルの一択となります。
デザイン
カラー展開の項目でも見たとおり、新旧両モデルのデザインはほとんど同じですが、一点だけ「自動メニューの表示位置」が異なります。
(新)ER-YD90 | とびらの裏(内部) |
---|---|
(旧)ER-XD90 | フロント |
次の写真は、左に新モデル、右に旧モデルを並べたものですが、旧モデルのフロント下部には細かい白文字で「自動メニュー」の内容が書かれています。
例えば「3番:スチームあたため」「11番:トースト」など、各自動メニュー番号にどんな機能が割り振られているかひと目でわかる便利なものです。
なので、見やすい位置に書いてある旧モデルの方が便利ではありますが、デザイン的にはごちゃっとした印象を与えます。
一方、新モデルでは扉を開けた内側に「自動メニュー」が表示されているので、見た目はすっきりしていますが、確認のしやすさでは劣ります。
総レシピ数(自動メニュー数)の違い
新旧モデルを比較すると、搭載している総レシピ数や自動メニュー数がわずかに異なります。
(新)ER-YD90 | 総レシピ数:145 自動メニュー数:91 |
---|---|
(旧)ER-XD90 | 総レシピ数:142 自動メニュー数:99 |
掲載レシピの微調整は、電子レンジのモデルチェンジでは珍しいことではないので、新旧比較においてそれほど意識する必要はないかと思います。
両モデルに搭載されているレシピはほとんど同じです。
ちなみに、補足ですが「総レシピ数」と「自動メニュー」の意味は次のとおり。
総レシピ数 | 付属のレシピ集に掲載されているレシピの数のこと。 |
---|---|
自動メニュー | 加熱方法や時間があらかじめプログラムされているメニューのこと |
例えば、ハンバーグを作る場合は「18番:ハンバーグ」という自動メニュー番号が存在し、レシピどおり下ごしらえした後は、18番を選ぶだけで自動調理可能です。
一方「塩さば」を作る場合は、自動メニュー非対応なので、加熱方法はグリルを選択した後に、加熱時間も手動で設定します(レシピどおりに設定するだけですが)。
レシピの中には、自動メニュー対応のものと非対応のものがあり「自動メニュー対応レシピは加熱方法や加熱時間を設定する手間が省ける」というイメージです。
新旧モデル共通の特徴
以上が、新旧モデルの主な違いとなりますが、当シリーズの特徴を把握するためにも、各モデル共通の機能もサクッと紹介します。
- 熱対流で効率よく加熱できるドーム型天井「石窯ドーム」採用機種
- 過熱水蒸気でヘルシーに調理
- 間口が大きく大皿料理も出し入れしやすい
- 油や水分をはじく「庫内よごれプロテクト」
- 溝付きで余分な脂を落とす「ヘルシーフラット角皿」付属
- 背面を壁にぴったり付けて設置可能
ER-YD90とER-XD90の価格を比較
ここまで「ER-YD90」と「ER-XD90」の主な違いを紹介してきました。
ここからは各モデルの現時点の価格を比べることで、コスト面も含めておすすめモデルを検証していきましょう。
ER-YD90の価格
2023年8月1日発売の新モデル「ER-YD90」の大手量販店の予約価格は6月中旬時点で7万円台の中盤というところ。
8月の発売に向け、WEB上の出品が増えていく過程で安値を切り下げていく可能性はありますが、旧モデルと比べると高額な状態が続くでしょう。
正直、新旧の機能差はあまりないので、高額な新モデルは現状の選択肢としては微妙です。
ER-XD90の価格
2023年2月1日発売の旧モデル「ER-XD90」の発売時価格は7万円台の中盤でした。
発売後は順調に価格を下げていき、2023年6月時点では、安いもので5万円前後を推移しています。
カラーの選択肢は黒しかないものの、価格重視の方にとっては有力な選択肢となるでしょう。
当シリーズは「ER-XD90」より古い機種が存在しないため、どこまで価格を下げるか読めませんが、すでに値頃感は出てきています。
結論|今のおすすめは?
結論、今のおすすめは旧モデル「ER-XD90」です。
理由は、機能差がそこまでないのに価格が圧倒的に安いため。
やがて新モデルが安くなり、新旧の価格差が縮まればおすすめモデルも変わりますが、現状では旧モデル推しです。
現時点のおすすめモデル
以上、「ER-YD90」と「ER-XD90」の違いを解説しました。