「F-YHVX90」と「F-YHUX90」は、共にパナソニックの衣類乾燥除湿機のコンパクトタイプ。
ハイブリッド方式での除湿を採用し、梅雨でも冬でも年中活躍するモデルです。
そんな両モデルは、発売年の異なる新旧モデルの関係。
- F-YHVX90:2022年5月発売
- F-YHUX90:2021年4月発売
最新モデル「F-YHVX90」では、次の2つの点が進化しました。
新モデルで変わった点
- ナノイーが強力に進化
- 界面活性剤成分を抑制効果が期待できるように
当記事では、上に挙げた2つの違いについて詳しく解説したうえで、現時点の各モデルの価格も比較。
機能差と価格差の2つの視点で、今おすすめのモデルがどっちなのか、家電アドバイザー有資格者の目線で比較検討します。
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F-YHVX90とF-YHUX90の違い
はじめに書いたとおり「F-YHVX90」と「F-YHUX90」の違いは次の2点。
- ナノイーが進化(OHラジカルの生成量UP)
- 洗濯洗剤に含まれる界面活性剤の成分が抑制可能となった
ナノイーが進化
旧モデル「F-YHUX90」では「ナノイーX」を搭載していましたが、
新モデル「F-YHVX90」では「ナノイーX48兆」にグレードアップしました。
「ナノイーX」と「ナノイーX48兆」の違いは、1秒間に生成するOHラジカルの数にあります。
F-YHVX90 (新) | F-YHUX90 (旧) | |
---|---|---|
ナノイー グレード | ナノイーX48兆 | ナノイーX |
OHラジカル 生成量 | 48兆個/秒 | 4.8兆個/秒 |
「ナノイーX48兆」では、名前のとおり1秒間に48兆個ものOHラジカルを生成可能で、旧モデルと比べて部屋干し臭の除去スピードが4倍になったとの試験結果が出ています。
OHラジカルは酸化力の強く、ぶつかった相手から水素(H)を奪い、水(H2O)になるのが特徴。
菌やアレル物質の表面から水素を奪うことで、菌やアレル物質の働きを抑制する効果があります。
界面活性剤の成分の抑制が期待できるようになった
新モデル「F-YHVX90」では、洗濯物に残留する界面活性剤成分の抑制効果を期待できるようになりました。
界面活性剤とは
一般的な洗濯洗剤に含まれており、皮脂や油が水と混ざりやすくするもの。
界面活性剤のおかげで、洗濯時に汚れが落ちやすくなっている。
洗濯時にはなくてはならない界面活性剤も、衣類に残留すると肌トラブルを招く恐れも。
パナソニックが実施した定量試験では、布に付着させた界面活性剤の成分が、3時間後には90%以上を抑制されるという結果が出ています。
ナノイーが進化したことにより、自然放置では減衰しない界面活性剤の成分の抑制効果が期待できる点が新モデルの魅力です。
F-YHVX90とF-YHUX90の価格を比較
続いて「F-YHVX90」と「F-YHUX90」の価格を比較します。
まずは当シリーズの価格推移の傾向を掴みましょう。
- 発売時の初値:5~6万円台
- 底値:3万円台の中盤
4万円台前半あたりからが底値圏で、大底は3万円台の中盤というイメージです。
F-YHVX90の価格
2022年5月発売の最新モデル「F-YHVX90」は、発売時は5万円台でしたが、順調に価格を下げ、一時は3万円台も見かけるようになっていました。
しかし、2023年春以降は価格が急騰。
2023年5月時点では、安いものでも5万円台と、発売時価格並みに高額となりました。
恐らく、現在、製品出荷一時停止となっている影響もあるのでしょう(入荷がない状態で安いものから売れて高いものだけ売れ残っている状態)。
今後、出荷再開となれば価格が下がる可能性もありますが、現状では選択肢としては微妙です。
F-YHUX90の価格
2021年4月に発売された旧モデル「F-YHUX90」も、すでに底値圏は過ぎてしまい価格が高騰している微妙なモデルです。
そもそも市場に在庫がほとんどありませんが、あったとしても新モデルと同等以上で、型落ちの旨味である価格面でのメリットがありません。
機能的にも新モデルより劣っているため、旧モデルを今あえて選ぶ理由はないでしょう。
結論|今のおすすめは?
今のおすすめは新モデル「F-YHVX90」です。
理由は、新モデルの方が機能的にも価格的にも優れているため。
ただし、上記はあくまで新旧で比較した際の話であり、実際のところ両モデルとも選択肢として微妙です。
ハイブリッド式の除湿機を探している場合は、今ならシャープのCV-H140シリーズが人気で安いモデルも存在しているのでおすすめです。
現時点のおすすめ
以上、パナソニックのハイブリッド式衣類乾燥除湿機「F-YHVX90」と「F-YHUX90」の違いを解説しました。