ダイソン「HP07」と「HP04」は、空気清浄機×扇風機×ヒーターの1台3役をこなす多機能シリーズ。
そんな両モデルは、発売年が異なる新旧モデルの関係です。
- HP07(2021年発売)
- HP04(2018年発売)
モデルチェンジに伴い、シリーズ名が「Pure Hot + Cool」から「Purifier Hot+Cool」へ変わりましたが同じシリーズです。

主な違い
- 気密性の向上
- 一体型フィルターへの変更
これらの変化が、性能や使用感に具体的にどう影響してくるのか気になりますよね。
また、新モデルへの改善点を踏まえた上で、どのくらいの価格差があるのかも知っておきたいポイント。
この記事では、機能差と価格差の2つの視点で、今おすすめのモデルがどっちなのか、家電アドバイザー有資格者の目線で比較検討します。
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特徴・選び方を紹介したうえで、現行全モデルを比較表で比べています。他機種も気になる方はご覧ください。
「HP07」と「HP04」の違いの詳細
冒頭にも書いたように新モデルで進化した点は2つ。
- 気密性の向上
- 一体型フィルターへの変更

気密性の向上により微粒子を逃さない
新モデルでは、製品内部にあった隙間を徹底的に塞ぐことで、より気密性が高まりました。
空気清浄機は、汚れた空気をフィルターに通すことで、微粒子をこし取る仕組み。
つまり、どれだけフィルターが高性能でも、フィルターを通さないと意味がありません。
新モデルHP07では、気密性が向上したことで、微粒子をフィルターへよりしっかり集めることが可能となりました。
フィルター性能は従来から「PM 0.1を99.95%除去」という性能の高いフィルターでしたが、フィルターだけでなく製品全体でもPM 0.1を99.95%閉じ込めることに成功した点が新モデル「HP07」の魅力です。

フィルターが一体型になった
新モデル「HP07」では、集じん用HEPAフィルターと活性炭脱臭フィルターが一体型となったものを採用しています。
旧モデル「HP04」のフィルターは、フィルターが別々に分かれる二段式だったので、交換時の作業が少しだけ簡単になりました。

なお、新しい一体型フィルターは、旧型HP04にも使用できるため、厳密に言えば、本体の進化点ではなくフィルターの改善ですが、HP07ではデフォルト装備されている点は嬉しいですね。
フィルター交換目安は1日12時間使用で約1年、一体型フィルターの値段は税込7,700円です。
フィルターは使うほど性能が落ちるので、定期交換はきれいな空気のためにはベストですが、お財布的には痛いところ。

新旧モデルの共通点
ここまで両モデルの違いを紹介しましたが、共通点もサクッと確認しておきましょう。
まずは本体の基本スペック。外観・サイズなどはほとんど同じです。
HP07(新) | HP04(旧) | |
---|---|---|
清浄力 | 30分で9畳 ※1 60分で25畳 ※2 8畳の清掃時間:約27分 | 30分で9畳 ※1 60分で26畳 ※2 8畳の清掃時間:約27分 |
重さ | 5.69㎏ | 5.7㎏ |
高さ | 76.4cm | 76.4cm |
幅 | 24.8cm | 24.8cm |
奥行き | 24.8cm | 24.8cm |
カラー | ・ホワイト/シルバー ・シルバー/ブルー の2色 | ・ホワイト/シルバー ・アイアン/シルバー ・アイアン/ブルー の3色 |
算出根拠
※1 日本電気工業会規格(JEM1467)にて算出
※2 ダイソン自社基準で算出

機能面では、以下の機能が新旧両モデルに共通しています。
- HEPAフィルター(PM0.1レベルの微粒子を99.95%除去)
- Air Multiplier™テクノロジー(気流を増幅させて部屋全体の空気を清浄)
- LCDディスプレイ(有害ガスやニオイを検知してリアルタイムに表示)
- スマートスピーカー対応(ハンズフリーで操作が可能)
- ディフューズモード(空気清浄機のみ使用時に排出する空気を後方に送風)
- ダイソンリンクアプリ(Wi-Fiに繋ぐと空気質のモニターやリモコン操作が可能)
- 最大350度首振り機能(角度調整も可能な首振り機能)
- ナイトモード(ディスプレイ減光と静音運転)
購入前に気になるポイント
そのほか購入前の気になるポイントとして、次の2点も確認しておきましょう。
- 運転音の大きさ
- 電気代の目安
気になる運転音は?
「HP07」の運転音は、運転モードとパワーの強弱により異なります。
- 温風(最小/最大):30.4dB/40.8dB
- 涼風(最小/最大):23.8dB/48.6dB
目安として、40dbで図書館や深夜の市街地の音、50dbで家庭用エアコンの室外機の音や1m先の換気扇の音と同等レベルと例えられます。
涼風で最大風量にした場合は、室外機と同じ騒音と考えると、就寝時には少し気になるレベル感です。
電気代はどれくらい?
電気代が高くなるのはヒーター使用時ですが、「HP07」も「HP04」もヒーター使用時の消費電力は1400wです。
ハイパワーで屋内を素早く均一暖められることが魅力ですが、気になるのは電気代ですよね。
電気代の料金プランでも異なりますが、仮に「25円/1kWh」で計算すると、電気代は1日3時間利用で105円、1ヶ月で3,255円になります。

エアコンの風が苦手な方にとって、ダイソンは強い味方ですが、電気代には注意しましょう。
なお、ヒーターの適用面積は断熱材ありの場合で、木造住宅なら6畳、コンクリート住宅なら10畳となっています。
HP07とHP04の価格を比較
賢く購入するには機能差と価格差を天秤にかける必要があります。
ということで、ここからは両モデルの価格を比較してみましょう。
HP07の価格
2021年5月26日発売の「HP07」の発売時価格は8万円前後。
発売後は、安いもので7万円台あたりを推移していましたが、コロナ禍以降は部品の仕入れ困難などにより、公式では長期欠品状態が続いていました。
2022年9月下旬からは、公式でも購入できるようになりましたが、価格は8万円前後となっています。
楽天等のECモールでは、2023年8月時点で7万円台のものも見かけます。
HP04の価格
2018年に発売された旧モデル「HP04」は、すでに市場に在庫がほとんどありません。
安いときは6万円前後を推移したため推せる時期もありましたが、2023年8月時点では中古品が多くなり、新品があってもかなりの高額で販売されていることが多いので選択肢としては微妙です。
機能的にも新モデルより劣るので、いま積極的に「HP04」を狙っていく理由はないでしょう。
結論|今のおすすめは?
結論としては、今のおすすめは新モデル「HP07」です。
理由は先述のとおり、旧モデルの価格優位がなく(そもそも在庫がなく)、新モデルの方が機能的にも優秀なため。
現時点のおすすめ
以上「空気清浄機×ヒーター×扇風機」の1台3役モデル「HP07」と「HP04」の違いについて解説しました。
もし、価格にこだわるなら「HP04」よりも更に古い「HP03」というモデルなら公式ストアで低価格の在庫があります。
ただし「HP03」は本体形状がAラインで外観の好き嫌いが分かれると思いますが、価格重視の方にとっては選択肢となるでしょう。

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【ダイソンHP03とHP04の違い】どっちがおすすめ?Pure Hot+Coolを比較
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