象印の加湿器について、2021年9月に発売された最新の全モデルを比較して、違いを把握してもらうための記事です。
次の順序で、象印加湿器の特徴や選ぶポイントを確認してもらい、きちんと比較したうえで最適な加湿器を選んでもらうことが目的です
現行モデル間の比較に留まらず、旧モデルとの比較も行うことで、現時点のお買い得モデルを判断できるような構成としています。
象印加湿器の特徴
加湿器の方式にはいくつか種類があり特徴が異なります。
性能は個々の製品によって違いますが、各方式の一般的な特徴は次のとおりです。
スチーム式 | ヒーターで水を沸騰させるので衛生的で加湿力も高いが、電気代は高め |
---|---|
気化式 | 低電力だが、加湿力は弱め |
超音波式 | 低電力で静音性も高いが衛生面が弱め |
ハイブリッド | 上記いずれか2つの方式を併用し中間的な特徴を得る |
各メーカーの主な採用方式は次のとおりです。
給水タンクに残った水から内部が不衛生になるのは加湿器トラブルのあるあるですが、スチーム式はヒーターで水を沸騰させる方式なので、衛生的な点が最大の特徴です。
もちろん定期的なメンテンナンスは必要ですが、ニオイやヌメリを極力避けたい場合にはおすすめです。
沸騰させた水は約65度まで冷まして加湿を行ううえに、トリプル安心設計を採用しているので万が一でも安心です。
トリプル安心設計
- チャイルドロック
- ふた開閉ロック(転倒してもふたが開きにくい)
- 転倒湯もれ防止構造(転倒しても湯漏れしにくい構造)
スチーム式を採用する象印加湿器のデメリットは電気代です。
例えば、最上位モデル「EE-DC50」は加湿力480mL/hで、加湿時の消費電力は410W。
仮に電気料金を27円/kWhとした場合、1時間あたりの電気代は約11円です。
比較対象として、電気代の安い気化式モデルのパナソニック「FE-KFU05」を引き合いに出すと、同等の加湿力(500mL/h)にも関わらず消費電力は6Wなので、1時間あたりの電気代は約0.2円です。
象印加湿器の選び方
象印の加湿器は、個々に際立った個性がある訳ではないので、選ぶ基準が難しいのですが、ポイントを挙げるなら大きく2つです。
- 適用床面積で選ぶ
- 連続加湿時間で選ぶ
部屋の適用床面積で選ぶ
一番重要な点が加湿の適用床面積。これが足りないと充分な加湿効果が得られません。
各モデルの加湿力に応じて、木造和室の場合とプレハブ洋室の場合に分けて、部屋の広さの目安が定義されています。
モデル | 最大加湿量 | 適用床面積 |
---|---|---|
EE-DC50 EE-RR50 | 480mL/h | 【木造和室】13㎡(8畳) 【プレハブ洋室】22㎡(13畳) |
EE-DC35 EE-RR35 | 350mL/h | 【木造和室】10㎡(6畳) 【プレハブ洋室】16㎡(10畳) |
あくまで上の部屋の広さは目安なので、リビング用なら上位モデル、寝室用なら下位モデルと考えると良いかと思います。
象印のラインナップは、他メーカーで言うところの中型クラスのスペックのものまでしかありません。
自宅の部屋が広くて明らかにスペック不足な場合は、他メーカーの高スペックモデルの方が向いているかもしれません。
連続加湿時間で選ぶ
「DCモデル」か「RRモデル」で連続運転時間が異なります。
モデル | 連続運転時間 |
---|---|
EE-DC50 EE-DC35 | 強:8時間 中:16時間 弱:32時間 |
EE-RR50 EE-RR35 | 強:6時間 弱:24時間 |
フルパワーでの加湿が6時間で足りるのかを基準に考えるといいと思います。
もちろん再度給水をすれば6時間を超えて運転できるのですが、一番影響するのは睡眠時でしょうか。
例えば、就寝中に強運転をする場合にしっかり8時間必要なのか、6時間でも充分なのかが判断のポイント。
あとは、家を不在にするときに加湿する場合に、連続運転時間が影響してくるので用途に応じて考えてみてください。
全モデル共通機能の紹介
象印の加湿器の特徴を掴むために全モデル共通の機能についてサクッと一言で紹介します。
共通機能
- フッ素加工の広口容器でお手入れ簡単
- チャイルドロック
- ふた開閉ロック(転倒してもフタ開きにくい)
- 転倒湯漏れ防止(転倒しても湯漏れしにくい)
- 湿度・温度センサーによる自動3段階加湿
- 湿度モニター搭載
- 入切タイマー
- 湯沸かし音セーブモード(静かに湯沸かし)
- 給水しやすい水位線あり
- 空だき防止機能
- 転倒時自動オフ
象印の加湿器を全モデル比較
最後に象印の加湿器の現行モデル全ラインナップを比較表で比べてみましょう。
現行は4種とそれほど多くはないですが、型落ちとの比較もお忘れなく。
2021年モデル | デザイン | 型落ちとの比較 | 特徴 | 容量 | カラー | 加湿力 | 適用床面積 | 連続加湿時間 | タイマー | サイズ (幅×奥行×高さ) | 重さ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
EE-DC50 | 新旧モデル比較 | 最上位モデル | 4.0L | グレー(HA) ホワイト(WA) | 強:480mL/h 中:230mL/h 弱:115mL/h | 木造和室:13㎡(8畳) プレハブ洋室:22㎡(13畳) | 強:8時間 中:16時間 弱:32時間 | 入タイマー:4・6・8時間 切タイマー:1・2・4時間 | 幅24×奥行27.5×高さ36.5cm | 約2.9kg | |
EE-DC35 | 型落ちなし | 長時間加湿&細かな調整 | 3.0L | グレー(HA) ホワイト(WA) | 強:350mL/h 中:165mL/h 弱:80mL/h | 木造和室:10㎡(6畳) プレハブ洋室:16㎡(10畳) | 強:8時間 中:16時間 弱:32時間 | 入タイマー:4・6・8時間 切タイマー:1・2・4時間 | 幅24×奥行27.5×高さ32.5cm | 約2.7kg | |
EE-RR50 | 新旧モデル比較 | 高加湿力でも低価格 | 3.0L | ホワイト(WA) | 強:480mL/h 弱:125mL/h | 木造和室:13㎡(8畳) プレハブ洋室:22㎡(13畳) | 強:6時間 弱:24時間 | 入タイマー:6時間 切タイマー:2時間 | 幅24×奥行26×高さ31.5cm | 約2.4kg | |
EE-RR35 | 新旧モデル比較 | 低価格のエントリーモデル | 2.2L | ホワイト(WA) | 強:350mL/h 弱:80mL/h | 木造和室:10㎡(6畳) プレハブ洋室:16㎡(10畳) | 強:6時間 弱:27時間 | 入タイマー:6時間 切タイマー:2時間 | 幅24×奥行26×高さ27.5cm | 約2.3kg |
以上、象印加湿器の特徴や選び方をお伝えし、全モデルの比較を行いました。
場合によっては、他メーカーの加湿器がおすすめという場合もあるでしょう。各家庭に合う、最適な加湿器を選んでくださいね。