「SR-W10A」と「SR-MPW102」は、両方ともパナソニック炊飯器の中でも上位モデルにあたる「Wおどり炊き」シリーズ。
「大火力IH × 可変圧力」により、甘みともちもち食感がうれしい銀シャリご飯が炊けるのが魅力ですが、そんな両モデルは発売年の異なる新旧モデルの関係です。
- SR-W10A:2023年9月発売
- SR-MPW102:2022年8月発売
さっそく結論ですが、両モデルの主な違いは次の2点。
新旧の違い
- 内釜の遠赤コーティングとディンプル加工の有無
- りれき呼び出し機能の有無
当記事では、上に挙げた違いについて詳しく解説したうえで、現時点の両モデルの価格も比較。
機能差と価格差の2つの視点で、今おすすめのモデルがどっちなのか、家電アドバイザー有資格者の目線で比較検討します。
SR-W10AとSR-MPW102の違い
両モデルの違いを比較表にまとめてみました。
SR-W10A | SR-MPW102 | |
---|---|---|
内釜の遠赤コート &ディンプル加工 | ○ | × |
りれき呼び出し | ○ | × |
内釜の遠赤コーティングとディンプル加工
当シリーズは、発熱性と蓄熱性に優れた「ダイヤモンドかまど釜」を採用しています。
「ダイヤモンドかまど釜」には、釜全体を包み込むように6段のIHヒーターが配置されており、大火力で激しい熱対流を生み出し、ムラなくふっくら炊き上げるのが特徴です。
釜の一番内側の層には、細かい泡を発生させるためのダイヤモンドフッ素加工(ダイヤモンドハードコート)が施されていましたが、
新モデル「SR-W10A」では、遠赤効果を高めた「遠赤ダイヤモンドハートコート」に進化しました。
SR-W10A | 遠赤ダイヤモンドハートコート |
---|---|
SR-MPW102 | ダイヤモンドハードコート |
また、新モデル「SR-W10A」では、釜底にディンプル(くぼみ)加工を施すことで、大きい泡を発生させ、対流を活性化させるのがポイントです。
りれき呼び出し機能
新モデル「SR-W10A」では、新しく「りれき呼び出し機能」が搭載されました。
りれき呼び出し機能とは?
過去に炊飯したコースを3つまで記録して、簡単に呼び出せる機能。
新旧モデルの共通の特徴
以上が「SR-W10A」と「SR-MPW102」の機能の違いですが、新旧モデル共通の特徴もサクッと紹介します。
- Wおどり炊き(IH高速切替と加圧減圧のWで対流を生み均一加熱)
- ダイヤモンドかまど釜(発熱性と蓄熱性にすぐれた釜を使用)
- 全面発熱6段IH(ふた~底まで6段のIHを搭載し細やかな火力調整)
- 旨み熟成浸水(低温前炊きで旨味となるアミノ酸を生成)
- 加圧追い炊き(追炊き工程で加圧して高温化して甘みを引き出す)
- 食感炊き分け(ふつう・かため・やわらか・もちもちの4食感で炊き分け)
- うまみ循環タンク(うまみの素になる「おねば」を循環)
- 13の専用メニュー(玄米、おかゆ、麦ごはん、カレー用など)
- エコナビ保温(ご飯の量を感知して量に応じた保温で省エネ)
- いきいき保温(温度コントロールでニオイ・黄ばみ・味の低下を抑える)
- 高速炊飯(ご飯を最短24分で炊き上げ)
- フラット天面パネル(メンテナンスしやすい凹凸のない天面)
「Wおどり炊き」を搭載
「Wおどり炊き」とは、大火力IH × 可変圧力の2つの炊き技を組みあわせたパナソニック独自の炊き方です。
大火力IH | 2つのIHを高速で切り替え、強力な泡の熱対流を生みだす |
---|---|
可変圧力 | 加圧して高温化し、減圧時に激しく対流させる |
上記2つの炊き技により、釜の中でお米をおどるように回すと、1粒1粒に熱が伝わりやすくなり、甘みともちもち感のあるご飯が出来上がります。
ダイヤモンドかまど釜&全面発熱6段IH
ダイヤモンドかまど釜は軽くて丈夫かつ、熱を伝えやすいのが特徴です。
ダイヤモンドかまど釜を過熱する熱源はIHヒーターですが、ふた~底まで全体を包み込むように6段のIHが付いています。
これにより、均一な加熱はもちろん、細かな火力コントロールが可能です。
4種類の炊き分け
当シリーズは、4種類の食感で炊き分けが可能です。
- ふつう
- かため
- やわらか
- もちもち
メニューやその日の気分に合わせて、硬さを変えてみるのもいいですね。
SR-W10AとSR-MPW102の価格を比較
ここまで両モデルの違いや共通の特徴を紹介しましたが、最後に両モデルの現時点の価格を比較します。
紹介してきた新旧モデルの機能差に対して、価格差が妥当がどうか検討してみてくださいね。
SR-W10Aの価格
2023年9月1日発売の新モデル「SR-W10A」の予約価格は、7月下旬時点では8万円前後のものが多いです。
今後、9月の発売に向けて、ネット上の出品が増える過程で安値を切り下げていく可能性もありますが、旧モデルよりは高額な状態が続くでしょう。
先述のとおり、内釜の進化や「りれき呼び出し機能」の搭載など、魅力的な点はあるものの、旧モデルとの価格差を考慮すると、現時点の選択肢としてはまだ微妙な印象です。
SR-MPW102の価格
2022年8月発売の旧モデル「SR-MPW102」は、いま価格的におすすめのモデルです。
2023年7月時点では、安いもので4万円前後を推移しており、価格重視の方にも推せる水準。
機能面で新モデルに多少劣ると言っても、もともと高性能な炊飯器なので、現状の価格を踏まえるとコスパは非常に高いと感じます。
なお、さらに1年古い2021年モデル「SR-MPW101」は、後継の「SR-MPW102」より高額なことが多いです。
しかも2021年モデル「SR-MPW101」は、食洗器対応パーツが後継機種と比べて少ない(「ふた加熱板」が食洗機非対応)こともあり、選択肢として微妙なため当記事の比較対象からは除外しました。
結論|現時点のおすすめは?
結論としては、現時点のおすすめは旧モデル「SR-MPW102」です。
理由は、機能差と価格差を天秤にかけた際に価格差のインパクトの方が大きいため。
やがて新モデルの価格が安くなり、新旧の価格差が縮まってきたら新モデル推しですが、それまでの間は圧倒的に安い旧モデルがおすすめです。
今のおすすめモデル
以上、パナソニック炊飯器「SR-W10A」と「SR-MPW102」の違いの解説でした。