ダイキン空気清浄機のラインナップにUVC LEDを搭載した除菌・ウイルス抑制の特化モデルが加わります。
新しいモデルの名前は「ACB50X」、発売日は2021年4月26日です。

ダイキン新モデル「ACB50X」が買いなのか検証するので、比較検討の参考にしてくださいね。
ACB50Xの特徴
「ACB50X」の主な特徴は次のとおり。非接触の仕組みや触れてもリスクを減らそうとする仕様が新しいですね。
- 深紫外線LED(UVC)を搭載
- 抗菌HEPAフィルター採用
- 本体に触れずにスマホ操作&操作部分は抗菌仕様

深紫外線LED(UVC)を搭載して従来の10倍のスピードで除菌
「ACB50X」の最大の特徴は、旭化成グループCrystal IS社の「Klaran(クララン)」という深紫外線LED(UVC)を業界で初めて搭載し、除菌やウイルスの抑制に特化していること。
「深紫外線LED(UVC)×抗菌HEPAフィルター×ストリーマ」という3つの仕組みを掛け合わせ、空気清浄や除菌などを行います。

「ACB50X」では、3つの技術の掛け合わせにより、従来の10倍のスピードで除菌が可能となります。
ちなみに、「従来」というのは、ACM55Xとの比較だそうで、約6畳の密閉した試験空間での比較結果です。
- ACB50X(新):30分で99%以上抑制
- ACM55X(従来):5時間で99%以上抑制

抗菌HEPAフィルター採用
「ACB50X」は、空気清浄機の心臓部とも言えるフィルターに今までにない新しい仕組みが追加されています。
0.3μmの微小粒子を99.97%除去できる高性能なHEPAフィルターに、抗菌剤を塗布することで菌の繁殖を抑制する仕組みが取られています。
抗菌剤は従来モデルでは使用されていないので、「ACB50X」の特徴的なポイントと言えます。
本体に触れずにスマホ操作が可能
スマホに専用アプリをインストールすれば、スマホで空気状況を可視化できるだけでなく、運転ON/OFFや風量設定の遠隔操作が可能です。
接触に敏感なご時世には嬉しい仕様ですね。
さらに、本体操作部分のパネルは抗菌素材が採用されているので、やむを得ず本体を直に触る場合も安心です。
ACB50XとACM55X(MC55X)との違い
従来モデルとして除菌スピードの比較対象とされている「ACM55X(MC55X)」と「ACB50X」の性能の違いも確認しておきましょう。
ちなみに「ACM55X(ぴちょんくんのお店モデル)」と「MC55X(量販店モデル)」は販路の違いから名前が異なりますが中身は同じモデルです。

上部見出し | デザイン | カラー | 適用面積 | 最大風量 | 加湿機能 | UVC LED | フィルター | ストリーマ | 1時間の電気代目安 (ターボ運転時) | サイズ | 重量 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ACB50X | ![]() | シルバー(S) 型番表記:ACB50X-S | ~22畳(~36m2) | 5.0m3/分 | なし | 搭載 | 抗菌HEPAフィルター (交換目安:1年) | 搭載 | 約1.17円 | H50×W27×D27cm | 6.8kg |
ACM55X (MC55X) | ![]() | ホワイト(W) 型番表記:ACM50X-W | ~25畳(~41m2) | 5.5m3/分 | なし | なし | TAFUフィルター (交換目安:10年) | 搭載 | 約1.13円 | H50×W27×D27cm | 6.8kg |
比較のポイント
- デザインやサイズは同じでカラーが違う
- ACB50Xは従来モデルより風量が弱く、適用面積は狭い
- フィルター寿命に大きな差
- 電気代は大差なし
同クラスの空気清浄機と比較することで、UVストリーマ空気清浄機「ACB50X」のメリット・デメリットが見えてきますね。
「ACB50X」のデメリット
「ACB50X」のメリットは、特徴として紹介した抗菌・ウイルスの抑制に特化している点ですが、デメリットは主に次の2点です。
- フィルター交換によるランニングコスト
- 風量(パワー)の弱さ
フィルター交換によるランニングコスト
ダイキンの空気清浄機は基本的位にフィルター10年交換不要となっており、ランニングコストが発生しない点がメリットです。
しかし、「ACB50X」に関しては、抗菌剤の関係かフィルターの交換目安が1年となっています。
替えの抗菌HEPAフィルター(品番:BAFP101A4)は、公式で税込5,500円となっており、毎年発生するコストはデメリットと言えるでしょう。
ただし、10年交換不要をかかげる従来フィルターも、使用に応じて性能が低下していくので、毎年交換の方が「空気清浄や除菌の観点では良い」という見方もできます。

風量の弱さ
「ACB50X」の弱点の2つ目は風量の弱さです。
と言っても適用面積の目安は22畳(36m2)までなので、極端に広い部屋でなければ問題ないのですが、ダイキン空気清浄機のラインナップの中では最弱の部類です。
空気清浄機は、素早い有害物質の除去が求められるので「大は小を兼ねる(性能は高いほど良い)」と言われますが、「ACB50X」の空気清浄スペックは高くないと言えるでしょう。
ACB50Xをおすすめできる人や環境
ここまで、「ACB50X」の特徴(メリット)やデメリットを見てきましたが、それらを踏まえて「こんな人にはおすすめ」というポイントをまとめてみました。
おすすめできる人や環境
- クリニックなどの医療機関
- 飲食店の個室
- 会議室
- 換気しにくい空間
- 塾、学校、保育園など子供を預かる場所
- 受験生や高齢者の寝室
人の出入りが多い場所や衛生環境に気をつける必要がある状況、かつ広すぎない個室において「ACB50X」は最大のパフォーマンスを発揮する一台と言えます。
「ほこりや花粉も除去したいけど、衛生環境が何より第一」という考え方なら有りだと思います。
もし衛生環境よりも優先すべき点があるなら他機種が向いているかもしれません。
という感じでしょうか。

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【旧モデル含めて全比較】ダイキン空気清浄機の違い
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ACB50Xの価格
2021年4月の発売ですが、予約価格は88,000円の店舗が多いようです。
新しいシリーズなので、まだ「ACB50X」の型落ち製品は存在しません。
新モデルが発売されると徐々に価格が下がっていき、後継モデルの発売前後、すなわち約1年後に底値となるのが一般的。
後継機種が発売されるかは分かりませんが、いずれにせよ「ACB50X」が底値圏に入る時期はだいぶ先になりそうです。
【結論】ACB50Xは買いなのか?
以上、2021年4月に新しくリリースされたダイキンUVストリーマ空気清浄機「ACB50X」について、従来モデルとの比較も交えながら解説しました。

- UVC LEDを搭載し除菌・ウイルス抑制に特化
- スマホ遠隔操作や抗菌素材を使用した非接触設計
- コストと風量の弱さはデメリット
- 型落ちは存在しないので価格は高め
- 衛生環境重視の考えで小規模なスペースなら買い
これらのポイントを踏まえ、損しないためにも「ACB50X」が最適な1台なのか検討してみてください。
これほど除菌・ウイルス抑制に特化した設計の空気清浄機は珍しいので、デメリットを飲み込めるのであれば買いかもしれません。