「MCK70Y」「MCK70X」は、ダイキン空気清浄機全モデルの中でも、これを選べば間違いないという万能タイプモデル。
ランキングでも人気のハイグレードモデルですが、両モデルは発売年の異なる新旧モデルの関係です。
- MCK70Y:2021年10月13日発売
- MCK70X:2020年12月1日発売
ダイキン公式では、MCK70Yを2022年モデル、MCK70Xを2021年モデルと呼んでいるので当記事でもそれに習います。

結論ファーストということで、進化の歴史を簡単に表にまとめました。参考に2世代前の型から紹介します。
型番 | 前モデルから 進化した点 |
---|---|
MCK70W (2020) |
2019年モデルから変更なし |
MCK70X (2021) |
加湿フィルターに抗菌剤を塗布 |
MCK70Y (2022) |
・デザイン変更で設置面積13%低減 ・運転音(SONE値)30%低減 ・加湿力向上&上から給水が可能に ・特化型脱臭フィルターが登場 ・操作部の抗菌加工 |
2020年モデル以前は中身の変更がなく、名前が変わるだけのモデルチェンジが続きましたが、近年は変更点が見られます。

この記事では、「MCK70Y」と「MCK70X」の違いについて詳しく解説したうえで、両モデルの価格比較を行い、今おすすめのモデルはどちらなのか検証していきます。
私は悩んだ末に、より魅力を感じた「MCK70Y」を購入しました。使ってみた感想をまとめた「MCK70Y」のレビュー記事も良ければ参考にご覧くださいね。
また、記事の最後では、名前がよく似ている「ACK70X」と「MCK70X」の違いにも触れているので、型落ちに興味がある方は、お得情報を逃さないためにもチェックしてみてください。
MCK70YとMCK70Xの違い
冒頭にも書いたとおり、MCK70X(2021)から最新のMCK70Y(2022)へのモデルチェンジで、進化した点は複数あります。
新旧の違い
- デザイン変更で設置面積13%減
- 運転音(SONE値)30%減
- 加湿力向上&上から給水が可能に
- 特化型脱臭フィルターが登場
- 操作部の抗菌加工

デザイン変更で設置面積13%低減
新モデルでは空気清浄機のデザインを見直し、接地面積が減りました。
写真左が最新モデル、右が旧モデルですが、ご覧のとおり新モデルはスマートなデザインとなりました。
このデザイン変更で、315mm×315mmのタワー型となり設置面積が13%低減しています。
なお、代わりに高さが600mmから760mmへ増えていますが、上へ高くなる分には設置場所に困ることは少ないでしょう。
当モデルは高性能なハイグレードタイプに属しますが、このクラスになると風量・加湿力の高さに比例して本体サイズも大きくなります。
上位機種の空気清浄機は想像以上にサイズによる圧迫感があり、設置場所に悩むのはあるあるなので、見た目も含め個人的にはかなり嬉しい改良だと感じています。
部屋に設置したイメージはこんな感じです。マットな質感も最高で、旧モデルと比べて光沢がないので、その点も個人的には気に入っています。
接地面積について、他社の同等スペック(最大風量7.0m3/分クラス)の機種とも比べてみましょう。
メーカー | サイズ (幅×奥行×高さ) |
---|---|
ダイキン MCK70Y | 幅315×奥行315×高さ760mm |
シャープ KI-NS70 | 幅400×奥行339×高さ686mm |
パナソニック F-VXU70 | 幅398×奥行257×高さ640mm |

運転音(SONE値)30%低減
続いても嬉しい改良で、新モデル「MCK70Y」では、吹出口を大きくし、ファンを本体下部に設置することで、体感の運転音が小さくなりました。
感覚的な音の大きさを表す単位「SONE」で比較すると、新モデルは旧モデルに対して運転音が30%も少なくなっています。
- MCK70Y:10.2 SONE
- MCK70X:14.5 SONE

家電製品総合アドバイザーの資格保有者らしく、少し専門的なことにも触れておきます。小難しい話なので読み飛ばしても大丈夫ですが、以下はSONEについての解説です。
音とは「空気圧の変化現象」なので、台風でもお馴染みの圧力の単位Pa(パスカル)で表現されます。
人が聞こえる最小音の音圧「20μPa」を0dBという基準として、どれくらいの音圧か対数的に比較したものがデシベル表記で、MCK70Y・MCK70Xのスペックは共に54dBです。
音の大きさは音圧に比例するので、デシベルを目安に大体の運転音の比較はできますが、実際に耳で聞こえる音は音圧だけでなく音の高さの影響も受けます。
例えば、同じ音圧でも低い音や高過ぎる音は聞きづらいのです。これは耳が聞き取れる音の高低に限界があるため。
これらを踏まえ、音圧だけでなく実際に耳で聞こえる感覚的な音の大小を比べるために定義された物差しが「SONE」です。

「MCK70Y」を実際に使用してみると、風量を強くすると音はそれなりに大きいですが、弱運転以下では、ほとんど気になりません。
加湿力向上&上から給水が可能に
最新モデル「MCK70Y」では、1時間あたりの加湿量が50ml増えて、加湿力が向上しています。
加湿力 | |
---|---|
MCK70Y (2022) | 700ml/h |
MCK70X (2021) | 650ml/h |
そのほか加湿関連では、給水タンクが改良されました。
従来はタンクを取り外してシンクまで持ち運んで給水するのが一般的でしたが、給水タンクを外して持ち運ぶことなく、その場でも水を注げるようタンクが改良されました。
もちろん従来どおりタンクを取り外してシンクで蛇口から給水することもできるので、各家庭で最適な給水方法を選べます。

特化型脱臭フィルターが登場
別売りではありますが、新モデル「MCK70Y」専用の脱臭フィルターが登場しました。
5つの用途別に準備されており、特有のニオイを通常よりも早くスピード除去できる点が魅力です。
用途の種類
- 靴・下駄履箱臭用
- 介護臭用
- ペット臭用
- トイレ臭用
- 加齢臭用
フィルターの交換目安は3ヶ月なのでランニングコストが発生しますが、ニオイに悩まされている場合にはありがたいオプションですね。
操作部の抗菌加工
最新モデル「MCK70Y」では、操作ボタン部分に抗菌加工が施されました。抗菌とは、付着した菌を増やさないことです。
除菌・殺菌のように菌の数を減らすわけではありませんが、手から空気清浄機に付着した菌の増殖を抑制する効果があります。

MCK70Y・MCK70Xの価格の違い
ここまで各モデルの機能的な違いを紹介していきましたが、ここからは価格を比較します。
まずは過去モデルを参考に当シリーズの価格推移の傾向を確認してみましょう。
- 発売時の初値:6万円台
- 底値:3万円台の後半
コロナ禍以降は、空気清浄機の需要が高まり、昔に比べて底値ラインが少し上がっているように感じますが、感覚的には4万円前後で底値圏へ入ってきたイメージ。

MCK70Yの価格
2021年10月発売の最新モデル「MCK70Y」の初値は6.5万円前後からのスタート。
価格はまだまだ高く、2022年2月時点でも6万円前後を推移しています。
いつもならコスパ重視で後継機種をおすすめするのですが、今回のモデルチェンジでは改良点が多すぎて悩みます。
私の場合は悩んだ結果、新モデル「MCK70Y」を購入しました。旧モデルが底値で買えるタイミングだったので、迷いましたが、マットな質感と接地面積の小ささが決め手です。
改めて進化した点をまとめると次のとおりですが、これらに価格差ほどの価値を感じるかを判断してみてください。
前モデルからの進化点
- デザイン変更で設置面積13%低減
- 運転音(SONE値)30%低減
- 加湿力向上&上から給水が可能に
- 特化型脱臭フィルター(別売)が登場
- 操作部の抗菌加工
MCK70Xの価格
一方、2020年12月に発売された型落ち「MCK70X」は、価格的には底値圏を推移しているおすすめモデル。
発売時は6万円台からのスタートでしたが、2022年に入り3万円台の後半に到達しました。
最新モデルと比べると機能的には劣りますが、元からハイスペックである点を考えると、現時点で充分に選択肢となりえるモデルです。

補足ですが、さらに古い2020年モデル「MCK70W」は、すでに底値圏を過ぎたうえ、性能的にも劣るので、あえて選ぶメリットがありません。
ACK70XとMCK70Xの違い
最後に、お買い得商品を逃さないようにACKシリーズの存在に少し触れておきます。
2021年モデル「MCK70X」には、名前が似ている「ACK70X」というモデルが存在します。
両者の違いは、どこで売っているかという販売経路の違い。以下の認識で問題ありません。
- MCK70X=家電量販店モデル
- ACK70X=ダイキンオリジナルモデル
重要なのは、名前が違うだけでデザインや中身は全く同じということ。
つまり「MCK70X」と「ACK70X」は完全に同じものなので、値段の安い方を選ぶのが正解です。
もし、型落ちの「MCK70X」が気になった場合は、オリジナルモデルの「ACK70X」と価格を比較してみてください。ACKの方が価格が安ければラッキーです。

ACK70X|2021年オリジナルモデル
以上、MCK70YとMCK70Xの違いをお届けしました。
最新モデル「MCK70Y」に興味がある方は、実機レビュー記事もぜひご覧ください。主観で感想を記したほか、あえてデメリット寄りの口コミを引用することで、記事の客観性を担保しています。
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【MCK70Yをレビュー】実際に使った感想&デメリット寄りの口コミ内容を検証
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