「F-VC55XV・F-VXV55・F-VC55XU・F-VXU55」は、それぞれパナソニック空気清浄機のうち、加湿機能ありのスタンダードモデル。
4モデルの違いを理解するためには、次の2つの基準で分類するのが分かりやすいです。
- 新旧モデルの違い
- 販売する場所の違い
まずは、4モデルを発売年の異なる新旧モデルの軸で分類すると次のとおり。
新モデル (2022年発売) | F-VC55XV F-VXV55 |
---|---|
旧モデル (2021年発売) | F-VC55XU F-VXU55 |
新旧比較では、機能差を比較することが重要です。
続いて、販売される場所の違いで分類すると次のとおり。
家電量販店モデル | F-VC55XV F-VC55XU |
---|---|
オリジナルモデル | F-VXV55 F-VXU55 |
家電量販店モデルとオリジナルモデルは型番が違うだけで中身は同じなので安い方を選ぶのが正解です。
要は「発売された年」と「売っている場所」が違うだけ。
選ぶ時の流れとしては、新旧の機能差を比較した後に、気になる年式の販路違いの安い方を選ぶと失敗が少ないでしょう。
当記事では、新旧の機能差を紹介したうえで、現時点の各モデルの価格を比較。
機能差と価格差の2つの視点で、今おすすめのモデルがどれなのか、家電アドバイザー有資格者の目線で比較検討します。
F-VC55XV・F-VXV55・F-VC55XU・F-VXU55の違い
先述のとおり、販路違いのモデルは性能は同じです。
例えば、公式HP等で「F-VXV55」と記載されるものは、家電量販店のパンフレットでは「F-VC55XV」と紹介されています。
なので、以降では新旧モデルの機能差をチェックしていきます。
新モデルの進化点
- フラットデザインを採用
- ナノイーのグレードUP
- トリプルフロー花粉撃退気流を搭載
フラットデザインを採用
旧モデルは少し丸みを帯びたフロントでしたが、新モデル「F-VC55XV(F-VXV55)」ではフラットデザインを採用しました。
新モデルのキュービックフォルムは上位機種と同系のデザインで、インテリアへの調和を目指した外観となっています。
デザインは好みの問題ですが、2022年のモデルチェンジで雰囲気がガラッと変わったので、新旧比較において重要なポイントです。
ナノイーのグレードUP
新モデルでは、次表のとおり「ナノイー」のグレードが向上しました。
年式 | グレード | OHラジカル 生成数/秒 |
---|---|---|
【2022年】 F-VC55XV F-VXV55 | ナノイーX4.8兆 | 4.8兆個 |
【2021年】 F-VC55XU F-VXU55 | ナノイーX | 4,800億個 |
2021年以降、「ナノイー」にはグレードが4種類存在します。
- ナノイー
- ナノイーX 4.8兆
- ナノイーX 9.6兆
- ナノイーX 48兆
上記グレードの違いは「OHラジカル」の生成量にあります。
「OHラジカル」は水素と結合しやすく、菌やアレル物質の表面から水素を奪うことで、菌やアレル物質の働きの抑制が期待できます。
上位グレードの「ナノイー」ほど、OHラジカルの生成量が多く、花粉やニオイなどの抑制スピードが速くなるのがポイント。
新モデルでは「ナノイーX4.8兆」を採用し、OHラジカルの生成量が旧モデルの10倍のため、アレル物質・ニオイ対策などを重視する場合は新モデルがおすすめです。
トリプルフロー花粉撃退気流を搭載
新モデルで採用された「トリプルフロー花粉撃退気流」とは、3方向に風を吹き出す気流制御の仕組みのこと。
空気を効率よく循環させることで、花粉の集塵量が向上しました。
10畳の試験空間において、新旧の花粉モードで比較した場合、新モデルでは「トリプルフロー花粉撃退気流」により、旧モデルの1.5倍の花粉の集塵に成功したそう。
F-VC55XV・F-VXV55・F-VC55XU・F-VXU55の価格を比較
ここまで新旧モデルの主な機能差を紹介してきました。
ここからは各モデルの現時点の価格を比べることで、コスト面も含めておすすめモデルを検証していきましょう。
F-VC55XV(2022・量販店)の価格
2022年11月発売の量販店モデル「F-VC55XV」の発売時価格は6万円台の前半あたりからのスタートとなりました。
2023年3月時点では、安いもので5万円前後のものも見かけますが、当シリーズの底値は2~3万円台となることが多く、まだまだ高額。
底値圏を推移する旧モデルと比べると現状コスパは悪いです。
ただし先述のとおり、新モデルはナノイーや花粉集塵気流の点で旧モデルより優れるうえに、デザインも個人的には高評価なので悩ましいところ。
F-VXV55(2022・オリジナル)の価格
2022年11月発売のオリジナルモデル「F-VXV55」は、2023年3月時点では安いもので5万円台の中盤あたりを推移しています。
先述の量販店モデルと比べて少し割高なことが多いですが、量販店モデルとは機能差がないので、あえて当モデルを選ぶ理由も現状なさそうです。
ただし、日々価格は変動するため、もし新モデルに惹かれる場合は量販店モデルとオリジナルモデルを一応比べてみて安い方を選ぶのが正解です。
F-VC55XU(2021・量販店)の価格
2021年9月発売の量販店モデル「F-VC55XU」は、いま価格的におすすめのモデルです。
2023年3月時点では、安いもので4万円前後を推移しています。
新モデルと比べた際に、機能差や外観が気にならないのであれば、価格重視の方にとって有力な選択肢となるでしょう。
F-VXU55(2021・オリジナル)の価格
2021年9月発売のオリジナルモデル「F-VXU55」も、価格的におすすめなモデル。
2023年3月時点では、先に紹介した量販店モデルより少し安いことが多い印象です。
どちらが安いかはタイミング次第なところがあるので、両方ともチェックするのがおすすめです。
結論|今のおすすめモデルは?
結論としては、今のおすすめは型落ちとなる2021年モデル「F-VC55XU」「F-VXU55」です。
機能・外観面では新モデルに惹かれますが、価格優先で上記の選定としています。
なお、繰り返しとなりますが、「F-VC55XU」と「F-VXU55」は販路が違うだけで中身は同じモデルなので、両者を比べて安い方を選ぶのが正解です。
2021年・量販店モデル
2021年・オリジナルモデル
以上、パナソニックの加湿空気清浄機「F-VC55XV・F-VXV55・F-VC55XU・F-VXU55」の違いを解説しました。