ダイソン「HP03」と「HP00」は、ともに空気清浄×扇風機×ヒーターの1台3役をこなす「Pure Hot + Cool」シリーズのモデルです。
両モデルとも年をまたいで新色モデルなどが登場していますが、もともとは2017年に発売されたモデルです。
- HP03(2017年4月発売)
- HP00(2017年4月発売)
両モデルの違い
- ダイソンリンクアプリの対応有無
- ナイトモード、オートモードの搭載有無
ちなみに両モデルには、名前の似ている型番がたくさん存在しますがカラー記号の違いです。
新色発売の歴史は次表のとおりですが、カラーが異なるだけで中身は同じなので、この記事では全てまとめて「HP03」「HP00」と表現しますね。
シリーズ | 2017年4月発売 | 2017年5月発売 | 2018年10月発売 | 2019年4月発売 | 2020年2月発売 |
---|---|---|---|---|---|
HP03 | HP03 WS(ホワイト/シルバー) HP03IB(アイアン/ブルー) | HP03 BN(ブラック/ニッケル) | - | - | HP03 IS(アイアン/シルバー) |
HP00 | HP00 WS(ホワイト/シルバー) HP00 IB(アイアン/ブルー) | - | HP00 IS(アイアン/シルバー) | HP00 IS N(アイアン/シルバー) | - |
本題に戻ると、「HP03」と「HP00」の違いはアプリと運転モードに関する2点たけなので、「この2つの違いによる利便性の向上」と「価格差」を天秤にかけることが重要です。
ということで、この記事では違いの詳細を紹介したうえで、両モデルの価格を検証し、今時点のおすすめモデルを検討していきます。
関連記事
特徴・選び方を紹介したうえで、現行全モデルを比較表で比べています。他機種も気になる方はご覧ください。
「HP03」と「HP00」の違い
冒頭にも書いたとおり、両モデルの違いは2つです。
- ダイソンリンクアプリの対応有無
- ナイトモード、オートモードの対応有無
「ダイソンリンクアプリ」の対応有無
HP03はアプリ対応、HP00はアプリ非対応です。
ダイソンリンクアプリとは?
スマホやタブレットからダイソン製品の使用状況のチェックや操作ができるアプリのこと。
自宅のWi-Fiのパスワードが必要なので、Wi-Fi環境がないよという方は、残念ながら使用できません。
アプリはIOS版とAndroid版があり、製品には1台ごとにネットワーク名とパスワードが設定されているので、複数台の管理も一括してできます。
アプリの主な機能は次のとおり。
- 空気状態のモニター機能
- リモコン機能
- スケジュール機能
- 運転状況の履歴表示
これらの機能に対して価格差ほどの価値を感じるかが重要となります。
空気状態のモニター機能
製品に内蔵されたセンサーが空気の汚れ具合をモニターして、結果をアプリに表示してくれる機能です。
居住地を登録することで、屋外の空気状態も表示されます。
この機能でわかるのは以下の6つです。
- 屋外の温度・湿度
- 空気質指数(AGI)
- PM2.5濃度
- 花粉の飛散状況(5段階)
- 屋内の温度・湿度
- 屋内の空気のきれい度(5段階)
空気質指数とは、オゾンや一酸化炭素など5つの汚染物質の濃度を基準に決められる、大気汚染の程度を表す指標のことです。
数字や文字で表示されるだけでなく、画面上の色の変化でも一目できれい度がわかります。
部屋の空気状態が可視化されるので安心ですね。空気が汚れてきたら強運転にするなど、空気清浄機能を効率的に使うこともできます。
リモコン機能
リモコン機能は、アプリからダイソン製品の操作ができる機能です。
リモコン機能では以下の操作ができます
- 本体電源のオン/オフ
- 10段階での風量調整
- 首振り調整
- ナイトモードのオン/オフ
- オートモードのオン/オフ
付属のリモコンは小さく、風量調整では1段階づつボタンを押していかなければいけないのですが、アプリのリモコンからなら、スワイプで風量を選んでタップするだけ。
また、遠隔操作が可能なので、外出時につけっぱなしに気づいて電源オフにしたり、帰る前に空気清浄をオンにすることも可能です。
スケジュール機能
スケジュール機能は、アプリから決まった曜日や時間を設定することで、自動で運転してくれる機能です。
スマホのアラームと同じ要領で操作できるので、設定もとっても簡単。
スケジュールに合わせて、無駄なく空気清浄できます。
運転状況の履歴表示
運転状況の履歴では、部屋の空気質や温度・湿度の履歴をグラフ化したものを見ることができます。
また、フィルターの寿命もグラフと残り時間で可視化できる点も魅力的。
定期交換が必要なものはついつい時期を忘れがちですが、交換が必要になるとアプリが教えてくれるので、前回の交換時期を覚えておく必要もありません。
以上、「HP03」で使用できる「ダイソンリンクアプリ」で何ができるかの紹介でした。
ナイトモードとオートモードの搭載有無
「HP03」と「HP00」で異なる点の2つ目は、運転モードの違いです。HP03はナイトモード、オートモードの2つの運転モードを搭載していますが、HP00は非搭載です。
「ナイトモード」とは、静音&減光で睡眠の邪魔をしない機能。寝室で使用する場合には重宝する機能ですね。
「オートモード」は、アプリから設定できる「空気質の目標値」にあわせて自動で清浄してくれる機能です。
「HP03」と「HP00」の共通点
以上、両モデルの違いを解説しましたが、価格の比較をする前に、両モデルの共通点もサクッと確認しておきましょう。
基本スペックは次のとおりで、大きな違いはありません。
HP03 | HP00 | |
---|---|---|
清浄力 | 8畳を30分で清浄 23畳を60分で清浄 | 8畳を30分で清浄 23畳を60分で清浄 |
重さ | 4.01kg | 3.90kg |
高さ | 63.2cm | 63.2cm |
幅 | 22.2cm | 22.2cm |
奥行 | 22.2cm | 22.2cm |
また、次の機能は両モデルに共通のものとなります。
- PM2.5にも対応(PM0.1レベルの微粒子を99.95%除去)
- Air Multiplier™テクノロジー(気流を増幅させて部屋全体の空気を清浄)
- 360度グラスHEPAフィルター(活性炭を3倍にしたフィルターがニオイや有毒ガスもとらえる)
- ジェットフォーカステクノロジー(フォーカスモードとワイドモードで欲しいところに温風を届ける)
「HP03」と「HP00」の価格の違い
ダイソンの空気清浄機は公式ストアが最安のことが少なくありませんが、2023年1月時点では、「HP03」の直販限定モデルが4万円前後で販売されています。
楽天等のECサイトの最安クラスと大差ないので、直販限定モデルの在庫があるうちは、ダイソンン公式での購入がおすすめです。
なお「HP03」の発売時価格は、7万円台だったため相当安くなっています。
一方「HP00」は、2023年1月時点では、公式サイトやECサイトなどで4万円前後のものを見かけます。
より高機能な「HP03」との価格差はほとんどないので、選択肢としては微妙な印象です。
購入前に知っておくべきポイント
「HP03」がおすすめモデルという結論は出ましたが、最後に、後悔しないためにも定番の気になるポイントである運転音と電気代にも触れておきましょう。
運転音はどれくらい?
「風量のレベルを上げると運転音が気になる…」という口コミも多いダイソンの扇風機。スペック的にはどんなレベルなのでしょうか。
以下はファンモードにした時の風量最小と最大時の騒音レベルの比較です。
ファンモード | 温風(最小/最大) | 涼風(最小/最大) |
---|---|---|
HP03 | 30.2dB/40.2dB | 24.4dB/48.7dB |
HP00 | 29.8dB /38.4dB | 27.4dB /48.6dB |
温風時の騒音レベルがわずかに下がっていますが、そこまで大きな差はありません。
涼風で最大風量にしても、両モデルとも50db以下です。
目安として、40dbで図書館や深夜の市街地の音、50dbで家庭用エアコンの室外機の音や1m先の換気扇の音と例えられます。
テレビの音や会話を邪魔するレベルではないですが、就寝時に全力で運転するには少しうるさいことは覚えておきましょう。
消費電力と電気代はどれくらい?
電気代が高くなるのはヒーター使用時ですが、両モデルはどちらも消費電力は1200wです。
電力プランでも変わるので目安ですが、仮に25円/1kWhとした場合、1日3時間利用で90円、1ヶ月利用で2,790円となる計算。
なお、暖房床面積の目安は、断熱材ありの住宅の場合で、コンクリート住宅で8畳、木造住宅で6畳です。
適用範囲はあまり広くないので寝室等で使用するには問題ありませんが、広いリビング等での使用なら電気代の観点からもエアコンとの併用がおすすめ。
ヒーターが不要と感じる場合は、空気清浄×扇風機1台2役のTPシリーズもおすすめです。
-
【ダイソンTP07とTP04の違い】空気清浄機×扇風機1台2役モデルの新旧比較
続きを見る
以上、「HP03」と「HP00」の違いをお届けしました。
HPシリーズの新しいモデルである「HP04」や「HP07」の比較記事も良ければ一緒にご覧ください。
-
【ダイソンHP03とHP04の違い】どっちがおすすめ?Pure Hot+Coolを比較
続きを見る
-
【ダイソンHP07とHP04の違い】空気清浄×ファン×ヒーター1台3役モデルの新旧比較
続きを見る