MCK55シリーズは、ダイキン空気清浄機の中でもスリムタワー型のデザインを持つ、設置自由度の高さが魅力のモデルです。
そんなMCK55シリーズについて、次の観点でレビューしていきます。
- MCK55の特徴や機能
- MCK55のメンテナンスの手間
- MCK55のデメリット
レビューに使用しているのは型落ち2018年モデルの「MCK55U」となりますが、最新モデルと使用感は同じなので参考にしていただけると思います。
なお、これまでのモデルチェンジの過程は次のとおり。
型番 | 旧モデルから 進化した機能 |
---|---|
MCK55U (2018年版) | 当記事でレビュー |
MCK55V (2019年版) | 変更点なし |
MCK55W (2020年版) | 変更点なし |
MCK55X (2021年版) | ・加湿抗菌フィルターの改良 ・持続性の高いTAFUフィルター採用 |
MCK55Y (2022年版) | 操作部の抗菌加工 |
MCK55Z (2023年版) | L字型電源プラグの採用 |
なお、今のおすすめモデルを検証したMCK55シリーズの新旧モデル比較記事も良ければご覧ください。
細かなカラー変更などは除きますが、主要機能の変更の歴史は上のとおりで、メインフィルターの性能維持力や抗菌力の向上が中心です。
つまり、使い勝手の面での変更はありません。これが最新モデルの検討でも参考になると考える理由です。
スリムタワー空気清浄機「MCK55シリーズ」のレビュー
スペック・特徴、使って感じた魅力、気になった点などを順番に紹介します。
スペックや特徴
次のスペックは、2021年モデル「MCK55X」のものです。
風量 | 【ターボ】5.5m³/分 【標準】 3.2m³/分 【弱】 2.4m³/分 【しずか】1.7m³/分 |
---|---|
加湿量 | 500mL/h |
運転音 | 【ターボ】53dB 【標準】 41dB 【弱】 36dB 【しずか】28dB |
サイズ | 高さ70cm×幅27cm×奥行27cm |
重さ | 水タンク空で9.5kg |
水タンク容量 | 約2.7リットル |
1時間の 電気代 |
【ターボ】1.73円 【標準】 0.51円 【弱】 0.38円 【しずか】0.30円 |
特徴 |
|
空気清浄の適用床面積は~25畳(~41m2)で、加湿機能あり。
「ストリーマによる内部での強力分解 × アクテティブプラズマイオンの放出による外部抑制」のダブル方式がダイキンの特徴で、フィルターも10年交換不要なのでランニングコストの面でも優秀です。
27cm×27cmのスリムタワーは置き場所に困らない
MCK55シリーズの最大の魅力はデザイン性にあります。
空気清浄機の横長で妙にどっしりした見た目が、個人的にあまり好きではなく、かといって小さすぎるものは性能的に微妙...
と悩みながら、家電量販店をウロウロしていた矢先に見つけた、シンプルデザインのスリムタワーがMCK55でした。
床面積は小さいのに、風量、加湿有、ストリーマ、センサー、フィルタ寿命などの性能面ではとっても優秀。
狭い場所でも設置可能。背面以外の3面から吸引するので壁際でもOKです。
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静かモードでは音は全く気にならないがターボはうるさい
「上部の吹き出し口(ここから音が聞こえる)から一番遠い最下部にファン(一番うるさい部分)があるから構造的に運転音があまり聞こえないようになっています。」
というのは量販店スタッフの言葉。
小さな子供がいたり、寝室で使う場合には重要な点ですよね。
風量は「しずか、弱、標準、ターボ」の4種類。
「しずか」モードは「ほんとに動いてる?」というレベルで、実際に枕元で使ってみても特に運転音は気になりませんが、ターボ運転は普通にうるさいです。
加湿ONで運転した際の仕様上の騒音値は、しずか:28デシベル、ターボ:53デシベル。
他社も似たようなものなので、ダイキンが特別うるさいわけではないですがターボでは寝れないので、シーンに応じた運転が必要です。
参考に、20デシベルは木の葉のふれあう音、50デシベルは家庭用エアコンの室外機や静かな事務所の中くらいの騒音と言われています。
運転音イメージ
【寝室就寝時】
弱以上は気になる
【リビング】
テレビをつけてもターボはうるさい。標準でも少し気になるかも。
マニュアルで切り替えるなら、通常時は「弱」か「標準」、帰宅時や花粉が気になる時は「ターボ」、就寝時は「しずか」で加湿という感じでしょうか。
ちなみに、ホコリ、PM2.5、ニオイの各センサーランプは、問題ないときは緑ですが、オレンジや赤にランプの色が変わっていくので運転切り替えの目安になります。
MCK55シリーズのメンテナンスは月1回、消耗品は実質なし
メンテナンスの手間は、使用するうえで重要な問題。
やはり、月に1回程度はメンテナンスが必要ですが、使用が嫌になるほどの手間はありませんでした。
加湿フィルターユニットと加湿トレーのメンテナンス
上2つの写真ようにレバーを押して給水タンクを外し、加湿トレーを引き出します。
加湿トレーに乗っている、青色の円盤状のものが加湿フィルターユニットです。
加湿フィルターユニットは月に1回水につけておくだけ、1シーズンに1回ほど汚れが多いときはぬるま湯にクエン酸を溶かし2時間程つけおきします。
加湿フィルターユニットを洗うついでに、加湿トレーに汚れやぬめりがある場合は掃除します。
加湿フィルターユニットの交換目安は10年なので、実質交換不要という点も魅力ですね。
注意ポイント
メンテナンスにはカウントしてませんが、もちろん加湿機能を使用する季節は、こまめな給排水は必須。
実質これがめんどくさいのですが、ニオイ問題に発展するので「水の交換・不使用時の排水」は徹底することをおすすめします。
フィルタのメンテナンス
空気を吸い込むところが左右と前方下部の3か所にあるので、2週間に1回フィルターのほこりを掃除機で吸い取ります。
「さっき月1メンテって言ったじゃないか!」と怒られそうですが、あくまで掃除機がけの一部と考えると、これはメンテではなく掃除ということで。
ただ、本当に手間いらずで、フィルターを外す必要もなく側面に掃除機をあてるだけでほこりが取れるので、部屋の掃除のついでであれば実質メンテという感覚はありません。
汚れが目立つときは、フィルターの水洗いも可能です。
その他、臭いが特別気になる時は脱臭フィルターのほこりを掃除機で吸い取りますが、頻度は高くないので日々のメンテというレベルではないでしょう。
内部の集塵フィルターやストリーマユニットについても、メンテ不要で交換目安は10年です。
まとめ
- 基本的に10年間は、電気代以外のランニングコストは不要
- メンテナンスは月1回(掃除機はもっとかけるよね?という前提)
MCK55のデメリット
正直、数年使っても致命的なデメリットは感じていません。
わが家の目的は、手ごろな値段で、それなりの機能があり、加湿もしてくれて、デザイン性がある空気清浄機を手に入れること。
空気清浄にこだわるなら上位機種の方がいいでしょうが、その点ちょうどよく不満はありません。
強いてデメリットを言うなら、量販店スタップが「スリムボディーなので別の部屋へ持ち運びもできますよ!」と言っていましたが普通に重いです。
本体は持ちやすいですが、水なしでも9.5kgあるので、移動時にはそれなりに気合いがいります。
あと、MCK55シリーズ固有のデメリットではないですが、給水作業はもちろん地味にめんどくさいです。
といっても、のど鼻を守るためには仕方ないですね。
ちなみに、給水タンクが空の状態で空気清浄機を運転させても問題ないそうです。
加湿タンクの排水には注意
空気清浄機の不満で多いのは、加湿トレーの衛生環境が悪化することで発生するニオイについて。
MCK55シリーズも次の機能により、加湿トレー内の抗菌・除菌に力を入れているので、すぐにニオイが発生することはないですが、機能に頼るのも限界があります。
- 加湿フィルターのストリーマ照射
- 加湿フィルターへの抗菌剤「KOBA-GUARD」塗布
- Agカートリッジ搭載
加湿機能をしばらく使用しないのであれば排水を忘れないよう注意しましょう。
給排水の頻度や未使用時の乾燥を意識するだけで、ニオイ関係のトラブルは劇的に改善します(それが面倒くさいのですが)。
国内大手メーカーの空気清浄機は加湿機能付きが多いです。
何となく「ないよりある方がいいか」と、加湿機能搭載モデルを選びがちですが、加湿にこだわりがなく、どうしても給排水が面倒くさい場合は、思い切って加湿機能なしのモデルを選ぶのもありかもしれません。
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まとめ
以上、MCK55シリーズ「スリムタワー」のレビューでした。
まとめ
- 設置場所の自由度が高いのが最大の魅力
- コスパよく程よく高機能
- 加湿タンクの給排水は気をつけるべき
- 機種特有の致命的なデメリットは感じない
MCK55シリーズの新旧比較により、今どのモデルがコスパが高くおすすめなのかを検証した関連記事もぜひ御覧ください。
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