NW-JX10・NW-JW10・NW-JU10は、全て象印の圧力IH炊飯ジャーで発売年の異なる新旧モデルの関係です。
- NW-JX10:2021年7月発売
- NW-JW10:2020年7月発売
- NW-JU10:2019年7月発売
鉄ーくろがね仕込みー「豪炎かまど釜」がキャッチフレーズの当シリーズは、異なる4つの素材を重ねて層にした内釜が特徴。
熱伝導率の高い「アルミ」層と耐久性が高い「ステンレス」層の間に、発熱効率と蓄熱性に優れた「鉄」を仕込むことで、大火力を活かして効率よく加熱し、ふっくらと美味しいご飯を炊き上げます。
そんな当シリーズの、現行モデルと型落ちモデルの差はどこにあるのでしょうか。

型番 | カラー | Ag+抗菌加工 | 液晶 | 麦ごはんメニュー | 内ぶたの数 | 油圧ダンパー構造 |
---|---|---|---|---|---|---|
NW-JX10 (2021) | 黒と白 | あり | 高コントラスト液晶 | 専用メニューあり (食感を2通りの炊き分け可能) | 1枚 | なし |
NW-JW10 (2020) | 黒のみ | なし | オレンジくっきり液晶 | 専用メニューあり | 1枚 | なし |
NW-JU10 (2019) | 黒と白 | なし | オレンジくっきり液晶 | なし | 2枚 | あり |
この記事では、各モデルの違いの詳細を紹介した上で、価格の違いも検証することで、今お買い得なおすすめモデルについて考察していきます。

NW-JW10とNW-JU10の違い(2019→2020)
2019年モデル「NW-JU10」から2020年モデル「NW-JW10」へモデルチェンジした際の変更点は3つ。
- 内ふたが1枚になった
- 油圧ダンパー構造がなくなった
- 麦ごはん専用メニューが加わった
内ぶたが1枚になった
旧モデルには、ふたヒーターの熱を受けにくく保温時の乾燥を防いでくれる二重構造の内ぶた「うるおい二重ふた」がありましたが、新モデルにはなくなり、内ぶたは1枚になりました。
内ぶたの枚数
- NW-JW10(2020):内ぶた1枚
- NW-JU10(2019):内ぶた2枚
内ぶたが1枚になることで、保温時のご飯に影響はないの?と思いますが、水分の蒸発を抑えながら保温してくれる「極め保温」機能は新旧どちらにもついているので安心。
おいしく保温できる機能性はそのまま、見た目はすっきりと変わりました。

油圧ダンパー構造がなくなった
新モデルには旧モデルのふた部分にあった、「油圧ダンパー」がなくなりました。
「油圧ダンパー」とは、車のドアや住宅の免震装置に使われている衝撃を吸収する装置のこと。
ふた部分に設置することで開閉時の衝撃をやわらげて、ふわっと開く仕組みですが新モデルではなくなりました。
麦ごはん専用メニューが加わった
新モデルにはもち麦や押し麦を美味しく炊くことができる「麦ごはん専用メニュー」が加わりました。
水かげんや計量の調整がめんどくさい麦ごはんを、事前準備もなしでスイッチを押すだけ。
もちもちふっくらと炊き上げてくれます。

NW-JX10とNW-JW10の違い(2020→2021)
続いて、2021年のモデルチェンジで何が変わったのかを紹介します。
2020年モデル「NW-JW10」と2021年モデル「NW-JX10」の違いは3つです。
- AG+抗菌加工が施された
- 液晶が変更となった
- 麦ごはん専用メニューが進化
AG+抗菌加工が施された
2021年モデル「NW-JX10」のみ、よく触る部分でもある次の2つがAg+抗菌加工されています。
抗菌加工
- しゃもじ
- ふたを開けるプッシュボタン

液晶が変更となった
2020年以前の旧モデルでは液晶画面の背景がオレンジ色でしたが、2021年モデルでは背景色がなくなっています。
新モデルでは背景色がなくても見えやすいように文字のコントラストが高くなっているので、文字が見にくいということはないでしょう。
背景色のない液晶を採用した象印の炎舞炊きモデルの炊飯器を使用したことがありますが、背景色がないからと言って見づらいと感じたことはありませんでした。
麦ごはん専用メニューが進化
「もち麦」や「押し麦」をふっくらもちもちに炊き上げる「麦ごはん専用メニュー」は、年を追うごとに進化してきています。
進化点
- 2019年モデル
→ 専用メニューなし - 2020年モデル
→ 専用メニューあり - 2021年モデル
→ 専用メニューで2通りの炊き分け可能に
2021年モデル「NW-JX10」では、麦独自の風味や食感を活かした「麦ごはんふつうメニュー」と、ニオイを抑えてやわらかく仕上げる「麦ごはんもちもちメニュー」に細分化されました。
基本スペックや共通点
NW-JX10・NW-JW10・NW-JU10の基本スペックはほとんど同じです。
炊飯容量 | 5.5合 |
---|---|
外形寸法 | 幅27.5×奥行34.5×高さ21.5cm |
ふた開き時の高さ | 44.5cm |
重さ | 6.5kg |
1回あたりの 炊飯時消費電力量 | 149Wh |
1時間あたりの 保温時消費電力量 | 15.8Wh |
唯一の違いはカラー展開のみで、2020年モデルのみ黒色の一色展開となっています。
- NW-JX10(2021)→ 黒or白
- NW-JW10(2020)→ 黒
- NW-JU10(2019)→ 黒or白
また、次に挙げる特徴や機能も、新旧モデルに共通しています。
- 鉄(くろがね仕込み)豪炎かまど釜を採用(発熱効果、蓄熱性に優れた鉄を採用)
- 大火力&高圧力(沸騰による激しい対流を起こして甘味成分を引き出す)
- 81通りのわが家炊き(感想入力すると好みの炊きあがりに自動調整)
- 蒸気口セットなし(洗い物は内釜と内ふたのみ)
- 炊き分け圧力(好みの食感に合わせた7通りの炊き分け)
- 選べる保温選択(「極め保温」「高め保温」「保温なし」から選択)
- クリーニング機能(炊き込みご飯後の気になるにおい残りを抑制)
- 熟成炊き(吸水時間を設けて、芯からふっくら美味しく炊き上げ)
- やわらかごはんメニュー(白米ふつうとおかゆとの間の「やわらか」「よりやわらか」食感で炊飯)
- 立つしゃもじ付き
面白いのは「わが家炊き」機能で、食べた後の感想を炊飯器に入力することで、やわらかさや粘りを基準に食感を自分好みにカスタマイズしていくことが可能です。
他モデルとの違いの観点では、上位機種はカスタマイズパターン数が多く、下位機種はパターンが少なかったり、そもそも「わが家炊き」機能がない機種も存在します。

価格の違いを比較
買い物で失敗しないためには機能差と価格差を比べることが重要です。
ということで、価格チェックをする前に各モデルの違いの比較表を再掲します。
型番 | カラー | Ag+抗菌加工 | 液晶 | 麦ごはんメニュー | 内ぶたの数 | 油圧ダンパー構造 |
---|---|---|---|---|---|---|
NW-JX10 (2021) | 黒と白 | あり | 高コントラスト液晶 | 専用メニューあり (食感を2通りの炊き分け可能) | 1枚 | なし |
NW-JW10 (2020) | 黒のみ | なし | オレンジくっきり液晶 | 専用メニューあり | 1枚 | なし |
NW-JU10 (2019) | 黒と白 | なし | オレンジくっきり液晶 | なし | 2枚 | あり |

以上を踏まえて、各モデルの価格を比べていくのですが、先に当シリーズの価格推移の傾向をざっくり掴んでおきましょう。
- 発売時価格:7万円台
- 底値:3万円台
家電は発売後、底値へ向けて価格が安くなっていくので、各モデルが今どの段階にあるのかを把握することが重要です。
NW-JX10(2021)の価格
2021年7月21日発売の最新モデル「NW-JX10」の発売時価格は7万円台前半ほどでシリーズの傾向どおりのスタート。
発売直後は価格が高く微妙でしたが、8月以降はガクンと値段が下がり4万円台を推移し、現在に至ります。
旧モデルとの比較では、正直大きな機能改善がなかったため、価格優先で選ぶのがコスパが高くておすすめかなと個人的には感じます。
2022年2月時点では旧モデルとの価格差はそれほど大きくないので、最新モデル「NW-JX10」も選択肢となりますが、価格最優先の場合は型落ちがおすすめです。
NW-JW10(2020)の価格
2020年モデル「NW-JW10」は、いま価格的におすすめなモデルです。
発売時価格は最新モデルと同様に7万円台からのスタートでしたが、徐々に値を下げ、2021年の春以降は底値圏となる3万円台を推移しておりお得です。
今後、最新モデルの値下がりとともに、価格差は縮まると思いますが、最新モデルと価格が並ぶまでは2020年モデル「NW-JW10」推しです。
また、各モデルの機能の違いの中で、個人的には内ぶた(洗い物)の数は大きなポイントだと思っていますが、当モデルは内ぶた1枚で洗い物が少ない点も推す理由のひとつです。

NW-JU10(2019)の価格
最後に2019年モデル「NW-JU10」ですが、まだまだ価格は安いものの、すでに後継となる2020年モデル「NW-JW10」の方が安いことが多いです。
機能的にも後継機種の方が優れている点が多いので、価格メリットがない以上、今あえて選ぶ理由もないでしょう。
価格は日々変動するので、価格チェックはかかせませんが、基本的には後継機種を推しています。
以上、象印炊飯器「NW-JX10」「NW-JW10」「NW-JU10」の違いについてお届けしました。