シャープのコードレススティック掃除機「RACTIVE Air(ラクティブエア)」は、軽さとパワーを両立した人気ブランド。
現行モデルは4種類ですが、型落ちの過去モデルまで含めるとそれなりの数になってきます。
シリーズ名 | デザイン | 特徴 | 2021年モデル | 2020年モデル | 重さ | モーター | 連続運転時間 | ヘッド |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
SRシリーズ | パワー重視 | EC-SR7 | EC-SR5 | 1.6kg | 軽量高出力モーター | 自動モード:35分 強モード:15分 | パワフルスリムヘッド | |
HRシリーズ | バランス重視 | EC-HR7 | - | 1.4kg | 軽量高効率モーター | 自動モード:35分 強モード:14分 | パワフルスリムヘッド | |
ARシリーズ | 軽量性重視 | EC-AR7 | EC-AR5 / EC-AR5X | 1.2kg | 軽量モーター | 自動モード:28分 強モード:11分 | コンパクトスリムヘッド | |
FRシリーズ | 価格重視 | EC-FR7 | EC-FR5 | 1.4kg | 軽量モーター | 自動モード:21分 強モード:8分 | コンパクトヘッド |
※スペック等の内容は最新2021年モデルのもの
コードレススティック掃除機に求める主な性能は「吸引力×軽さ×バッテリーの持ち」が一般的。そして、そこがラクティブエア各シリーズの性能が異なる部分でもあります。
この記事では、各シリーズの特徴を把握したうえで最適な1台を選べるように、次の3ステップで必要な情報を整理します。
また、現行モデルと型落ちモデルの比較もできるような構成になっているので、価格が安いことが多い旧モデルとも比べてみてください。
ラクティブエアの選び方のポイント
ラクティブエアを選び方のポイントは、主に次の5点です。
- 連続運転時間
- 軽さ
- 吸引力
- ヘッド
- 便利機能
ここでは「選び方の視点」と「どんな機能があるか」をサクッと把握してもらえばOKです。
その後、全シリーズまとめて比較一覧表で比べる構成となっています。
連続運転時間の違い
「バッテリーの持ち時間がどれくらいか」という分かりやすい指標ですが、何となくで判断してしまうことの多い部分でもあります。
自宅で掃除機をかける時間を正確に計ったことがありますか?
バッテリーが途中で切れて、充電するために掃除を中断するのは地味にかなりのストレスです、まずは普段の掃除時間を計ってみてみるのがおすすめです。
モデル | 自動モード (標準ヘッド) | 強モード (標準ヘッド) | 弱モード (標準ヘッド) | 弱モード (付属ノズル) |
---|---|---|---|---|
EC-SR7 | 約35分 | 約15分 | 約45分 | 約90分 |
EC-HR7 | 約35分 | 約14分 | 約45分 | 約90分 |
EC-AR7 | 約28分 | 約11分 | 約40分 | 約60分 |
EC-FR7 | 約21分 | 約8分 | 約32分 | 約45分 |
自動モードとは床材に合わせて、パワーを自動調整してくれる機能です。例えば、フローリングなら抑え気味、絨毯になればハイパワーなどを自動判断してくれます。
自動モードで運転することが多いと思うので、「普段の自宅の掃除時間」と「自動モードの運転時間」を比べてみてください。
比較のポイント
普段の自宅の掃除時間に少し余裕を見るのがおすすめ。理由は、電池の経年劣化。
コードレスの宿命ですが、何年も使うと電池性能の低下により使用時間が短くなることがあります。
「持ちが悪くなってきたのでバッテリー交換しようとしたら廃盤になっていて困った」というのは私自身の経験談。
むやみに長時間モデルを選ぶ必要はないですが、少し余裕をみると安心です。
補足ですが、バッテリーは残量がなくなる前に充電する方が長持ちします。
また、リチウムイオン電池は過放電(電池が空)の状態で放置すると性能が劣化するので、しばらく掃除機を使わないときは少し充電しておきましょう。
軽さの違い
言うまでもなく軽い方がいいですね。ただし、性能に反比例する部分もあるので、許容できる重さかを判断するのが妥当でしょう。
といっても、イメージが湧きづらいと思うので、基準となる今使っている掃除機の重さを量ってみるのがおすすめです。
モデル | 重量 |
---|---|
EC-SR7 | 1.6kg |
EC-HR7 | 1.4kg |
EC-AR7 | 1.2kg |
EC-FR7 | 1.4kg |
吸引力の違い
コードレスの弱点は吸引力の弱さと言われてきましたが、近年は高電圧バッテリーと軽量高性能モーターを搭載したパワフルな機種が増えています。
- EC-SR7(軽量高出力モーター)
- EC-HR7(軽量高効率モーター)
- EC-AR7(軽量モーター)
- EC-FR7(軽量モーター)
「EC-SR7」は、ラクティブエア史上最強パワーを持ち、唯一「RACTIVE Air POWER」というパワーモデルに位置づけられています。ペットを飼っていたり、絨毯などの多い家庭におすすめ。
一方、ほぼフローリングで、あまり強運転をしないような場合は下位モデルでも充分でしょう。
吸引力を比べるのは難しい
日本産業規格による試験条件を元に算出する吸引仕事率という指標がありますが、コードレスの場合は公表していないことが多くシャープも記載がありません。
また、吸引仕事率はヘッド未装着での吸引力ですが、実質的な吸引力はヘッドと床の密着性や気流制御なども影響します。
以上の理由により、(自社比で公表されているので)シャープの中で順位付けはできますが、他社との吸引力の比較は困難です。
少なくとも、シャープの中では「EC-SR7 > EC-HR7 > EC-AR7 > EC-FR7」という順番で、ラクティブエアの吸引力の序列があると認識しておきましょう。
ヘッドの違い
各シリーズでヘッドの種類が異なります。
ヘッド | 特徴と搭載モデル |
---|---|
パワフル スリムヘッド | 気流の分散を抑え強力吸引 【搭載モデル】 |
コンパクト スリムヘッド | 狭い場所も掃除しやすいコンパクト設計 【搭載モデル】 |
コンパクト ヘッド | ノーマルのヘッド 【搭載モデル】 |
吸引力はヘッドの性能も影響するというのは先述のとおりですが、上位2機種に採用されるパワフルスリムヘッドはまさに気流を制御して吸引力を高める構造が採用されています。
便利機能の違い
各モデルには、掃除の利便性を高める機能がたくさん搭載されています。次の2種類に分けて各機能をサクッと紹介しますね。
- 各シリーズで違いのある機能
- 全シリーズに共通の機能
まずは、2021年の最新モデルを基準として、各シリーズで違いのある機能をまとめてみました。
機能名 | 機能の内容 | EC-SR7 | EC-HR7 | EC-AR7 | EC-FR7 |
---|---|---|---|---|---|
からみにく~いサイクロン | ダストカップの内筒に毛が絡みにくい | ○ | ☓ | ☓ | ☓ |
からみにく~いブラシ | 高密度な縮れたブラシで毛が絡みにくい | ○ | ○ | ○ | ☓ |
スグトルブラシ | 立ったまま着脱できるブラシ付ノズル | ○ | ○ | ○ | ☓ |
抗菌ハンドル | ハンドルが抗菌加工 | ○ | ○ | ○ | ☓ |
ごみ捨て便利機能 | そこポイ:ダストカップの底から簡単ゴミ捨て スルッとポイ:内筒に巻き付いた毛を捨てやすい | そこポイ | スルッとポイ | スルッとポイ | 便利機能なし |
グリップセンサー | スイッチ操作不要のアシスト機能 ・ハンドルから手を離すと運転オフ ・ハンドル握ると運転再開 | ○ | ○ | ○ | ☓ |
残時間表示 | 残りバッテリーのお知らせ方法 | 数字で残り分数表示 | ランプ点灯 | ランプ点灯 | ランプ点灯 |
続いて、全シリーズに共通の機能の紹介です。
機能名 | 内容 |
---|---|
ペタッとヘッド | ヘッドが家具の下6cmのすき間に入る |
自走パワーアシスト | 軽い力で前に進む |
から吹きパワーブラシ | フローリングなどの汚れを拭き取るブラシ搭載 |
床面検知 | 自動モード時にフローリングや絨毯など床面を検知 |
ちょいかけフック | いろんな場所にサッと立てかけられるフック搭載 |
各機能を一言で簡潔に紹介してきましたが、もっとイメージを膨らませたい場合はシャープ公式の漫画も、一部の機能だけですが特徴を掴めるのでおすすめです。
ラクティブエアの比較表
ここまでラクティブエアの選び方の基準を解説するなかで、特徴や機能の種類にも触れてきましたが、以上を踏まえて改めて全機種の比較表を確認してみましょう。
型番 | デザイン | 特徴 | 型落ちとの比較 | カラー | 集塵方式 | 連続運転時間 | 重さ | モーター | バッテリースペック | 集塵容量 | サイズ (スティック時) | ヘッド | からみにく~いサイクロン | からみにく~いブラシ | 抗菌ハンドル | ゴミ捨て便利機能 | 残時間表示 | 付属ノズル | 付属品 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
EC-SR7 | ラクティブエア史上 最強パワー&軽量 | 新旧モデルの違い | ・ピンク ・ゴールド | 遠心分離サイクロン | 自動:約35分 強:約15分 弱:約45分 | 1.6kg | 軽量高出力モーター | 25.2V 2500mAh | 0.3L | 223×261×1030mm | パワフルスリムヘッド | ○ | ○ | ○ | そこポイ | 数字で残時間表示 | ・スグトルブラシ ・すき間ノズル ・ハンディノズル ・はたきノズル ・コンパクトふとん掃除ヘッド | ・スタンド台 ・ツールホルダー ・充電器 | |
EC-HR7 | ハイパワー&軽量 | - | ・ブラウン ・ピンク | 遠心分離サイクロン | 自動:約35分 強:約14分 弱:約45分 | 1.4kg | 軽量高効率モーター | 25.2V 2500mAh | 0.13L | 223×245×982mm | パワフルスリムヘッド | ☓ | ○ | ○ | スルッとポイ | ランプ点灯でお知らせ | ・スグトルブラシ ・すき間ノズル ・ハンディノズル | ・スタンド台 ・ツールホルダー ・充電器 | |
EC-AR7 | ラクティブエア史上 最軽量 | 新旧モデルの違い | ・ピンク ・ゴールド | 遠心分離サイクロン | 自動:約28分 強:約11分 弱:約40分 | 1.2kg | 軽量モーター | 18V 2500mAh | 0.13L | 209×227×982mm | コンパクトスリムヘッド | ☓ | ○ | ○ | スルッとポイ | ランプ点灯でお知らせ | ・スグトルブラシ ・すき間ノズル ・ハンディノズル | ・スタンド台 ・ツールホルダー ・充電器 | |
EC-FR7 | 軽量スタンダード | 新旧モデルの違い | ブラック | 遠心分離サイクロン | 自動:約21分 強:約8分 弱:約32分 | 1.4kg | 軽量モーター | 18V 1730mAh | 0.13L | 222×230×990mm | コンパクトヘッド | ☓ | ☓ | ☓ | なし | ランプ点灯でお知らせ | ・すき間ノズル ・ハンディノズル | ・充電器 |
ラクティブエアのおすすめモデル
最後に個々の状況に合わせたおすすめモデルを紹介します。
併せて、新旧モデル比較記事も差し込んでいるので、機能差と価格差を比べてみてください。
EC-SR7がおすすめな人
「EC-SR7」は軽さや価格より「パワーと持続性」が最優先という場合や、とにかく全機能詰め込んだ最上位モデルが欲しいという方におすすめ。
- ペットの毛をしっかり吸引したい
- 絨毯・カーペット類が多い
- ゴミ捨てでゴミが舞うのが嫌
- バッテリー残量は明確に知りたい
- 集塵容量は大きい方がいい
- 付属ノズルはたくさん欲しい
- 布団クリーナーとしても使いたい
2021年のモデルチェンジでは変更点が多かったので、型落ちが低価格であったとしても少し迷うところです。
新旧モデル比較
-
【EC-SR9とEC-SR8の違い】シャープ掃除機「ラクティブエア」新旧比較
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EC-HR7がおすすめな人
長い連続運転時間に加え、パワーと軽さのバランスを取ったモデルで、次のようなニーズを持つ方におすすめ。
- パワーは強めがいい
- 連続運転は時間は30分以上欲しい
- 価格を少し抑えたい
なお「EC-HR7」は、2021年に追加された新シリーズなので型落ちモデルがありません。
EC-AR7がおすすめな人
「EC-AR7」は、とにかく軽さを追求した軽量モデルで、アクティブエア史上最軽量の1.2kgを誇ります。
- 軽くて疲れない掃除機がいい
- ほぼフローリング
- 自動モード28分も使えれば充分
- サブ機を探している
ひとつ前に紹介したバランスモデル「EC-HR7」のパワーと持続性の代わりに、軽さに特化したようなモデルで、便利機能は「EC-HR7」と基本的に同じです。
型落ちモデルは2種類存在し、「EC-AR5」は付属バッテリー1個、「EC-AR5X」は付属バッテリー2個(運転時間2倍)という違いがあります。
軽さと持久力の両方を求める場合は、EC-AR5Xも選択肢となります。
新旧モデル比較
-
【EC-AR9とEC-AR8の違い】シャープコードレス掃除機の新旧モデルを比較
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EC-FR7がおすすめな人
最後はスタンダードモデル「EC-FR7」は、次のような方におすすめです。
- 機能は最低限でOK
- とにかく価格重視
- 掃除範囲が狭い(自動モード21分で充分)
- サブ機を探している
型落ちは最新モデルより100g重い1.5kgですが、価格は安いことが多いです。
タイミングにもよりますが、価格を徹底的に突き詰めたい場合は、過去モデルも覗いてみてくださいね。
新旧モデル比較
-
【EC-FR9とEC-FR7の違い】シャープコードレス掃除機の新旧モデルを比較
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以上、シャープのコードレススティック掃除機「RACTIVE Air(ラクティブエア)」の比較でした。