ダイキン公式では、2023年10月発売された空気清浄機を「2024年モデル」と呼んでいますが、家庭用2024年モデルは全部で5種類存在します。
各モデルの異なる点は、主に次の3点です。
- 空気清浄力(清浄の速さ・対応範囲の広さ)
- 除湿・加湿機能の有無
- ストリーマユニット数やスマホ連携の有無
ざっくり分類すると次表のようなイメージとなります。
リビング向け (ハイグレード) | 個室向け | |
---|---|---|
加湿なし | MC554A | |
加湿あり | MCK704A | MCK554A MCK504A |
加湿&除湿 | MCZ704A |
当記事では、各家庭に最適な1台を選べるように次の4ステップでダイキン空気清浄機の情報をまとめました。
また、型落ちとなった過去のモデルが低価格で買えることもあるので、新旧比較の情報も差し込んでいます。
ダイキン空気清浄機の特徴
ダイキンと言えば、空調専門メーカーとしてプロフェッショナルの地位を確立していますが、その技術力はもともと業務用で培われたもの。
他の家電総合メーカーと異なり、業務用の技術を家庭用に落とし込んだメーカーです。
そんな「技術力」が魅力のダイキン空気清浄機の特徴は主に2つ。
ストリーマによる強力分解
出典:ダイキン公式
ストリーマとは
花粉、排ガス、PM2.5、ニオイ、ウイルス、菌などを分解・抑制するダイキン独自のテクノロジーのこと。
ストリーマ放電は放電範囲が広く、一般的なプラズマ放電の1,000倍の分解能力を誇る。
これまで困難とされていた高速電子を安定的に発生させることに成功したダイキンの代名詞といえる技術。
イメージとしては、シャープの「プラズマクラスター」、パナソニックの「ナノイー」のようなもの。
他メーカーは「OHラジカル」という分子の放出によるカビ・菌の無効化がメインですが、ダイキンでは「OHラジカル」を含む4種の分解素を生成。
さらに、空気清浄機の内部と外部で分解するダブル方式を採用しているのが特徴です。
出典:ダイキン公式
- アクティブプラズマイオンを放出して外部で撃退
- 吸い込んで内部でストリーマ分解
以上のようなダブル方式を全機種で採用し、花粉・ニオイ・有害物質を分解、抑制しています。
高いフィルター性能
日本の空気清浄機は、イオン系技術を推す傾向にありますが、あくまで空気清浄のメインは、フィルターによる有害物質のろ過によるもの。
国外の空気清浄機は、加湿機能すらなく、空気清浄に特化してフィルターのみで勝負というメーカーも少なくありません。
要は「フィルター性能」が想像以上に重要なのですが、その点も業務用で技術を培ったダイキンは優秀。
2023年モデルでは全5機種のうち、4機種に「TAFUフィルター」が採用されています。
出典:ダイキン公式
TAFUフィルターとは?
簡単に言うと、高い性能が長持ちするフィルター。
HEPA基準をクリアするだけでなく、10年後の集塵効率が従来の1.4倍。
HEPA基準とは、0.3μm(=0.0003ミリ)の微小な粒子を99.97%除去できるフィルター性能基準のこと。
他社大手メーカーも含め、現在、家庭用の高性能モデルの多くでは、HEPAフィルターを採用しています。
ダイキンでは、さらに長寿命化技術を施し、HEPA基準の性能はそのままに集塵効率が落ちにくい独自の「TAFUフィルター」を採用する点が特徴的です。
空気清浄機のフィルター性能は、使用するほど性能が落ちていくので、寿命をいかに伸ばすかが課題の中、「TAFUフィルター」はダイキンの特徴かつ魅力と言えます。
空気清浄機の選び方
冒頭にも述べましたが、ダイキン空気清浄機5種の違いは主に3点。
つまり、その3点が選ぶときに考慮すべきポイントとなります。
部屋の広さに合う風量で選ぶ
ダイキン空気清浄機の各モデルは最大風量が異なるので、部屋の広さに対応できる風量を選ぶことが重要です。
その理由は、空気清浄機が空気をきれいにする仕組みに関係しています。
- 汚れた空気を吸い込む
- フィルターで空気をろ過
- キレイな空気を出す
多くの空気をフィルターに通すため(=広い部屋に対応するため)には、空気の取込量、つまり「風量」の大きさが重要です。
選び方のポイント
部屋面積より少し広めの対応範囲のモデル(風量大きめのもの)がおすすめ。
空気清浄機は「大は小を兼ねる」と言われる家電。
風量の大きいものを狭い部屋で使用すると、より早く空気清浄できるので、大きければ大きいほど良いという考え方です。
逆に、風量の弱いものを広い部屋で使用しても、空気量に対して吸引が弱いので、なかなか効果が得られません。
花粉などは蔓延する前に素早く除去する必要があるので、値段が安いからといって部屋の面積より狭い適用範囲のものを購入するのはNGです。
型番 | 最大風量 | 部屋の広さの目安 |
---|---|---|
MCZ704A | 7.2㎥/分 | ~32畳(52㎡) 8畳の清浄目安9分 |
MCK704A | 7.0㎥/分 | ~31畳(51㎡) 8畳の清浄目安9分 |
MCK554A | 5.5㎥/分 | ~25畳(41㎡) 8畳の清浄目安11分 |
MCK504A | 5.0㎥/分 | ~22畳(37㎡) 8畳の清浄目安13分 |
MC554A | 5.5㎥/分 | ~25畳(41㎡) 8畳の清浄目安11分 |
加湿と除湿機能の有無で選ぶ
加湿・除湿機能の有無も選ぶときの重要なポイントです。
次表のとおり、ダイキン空気清浄機の大半には加湿機能がついており、最上位モデルに関しては除湿機能も搭載しています。
型番 | 加湿 | 除湿 |
---|---|---|
MCZ704A | ◯ 680mL/時 | ◯ 8.0L/日(50Hz) 9.0L/日(60Hz) |
MCK704A | ◯ 700mL/時 | × |
MCK554A | ◯ 500mL/時 | × |
MCK504A | ◯ 460mL/時 | × |
MC554A | × | × |
最上位モデルは「空気清浄機×加湿器×除湿機」の1台3役の働きをするため省スペースに役立ちます。
また、加湿器はすでに持っていて必要ない場合は「MC55シリーズ」がコンパクトかつ値段も手頃でおすすめです。
ストリーマユニット数やスマホ連携の有無で選ぶ
フィルターによる捕集と併せて、アレル物質などを分解するストリーマ放電ですが、放電装置のユニット数が機種により異なります。
ユニットを2つ搭載するダブルストリーマ機種は、分解スピードや脱臭性能が2倍となり、効率的に空気清浄できる点が魅了。
また、上位機種は、あくまで+α機能ですがスマホ連携による「遠隔操作」や「空気の見える化(状態の把握)」などが可能です。
型番 | ストリーマ数 | スマホ連携 |
---|---|---|
MCZ704A | 2つ | ◯ |
MCK704A | 2つ | ◯ |
MCK554A | 1つ | × |
MCK504A | 1つ | × |
MC554A | 1つ | × |
全モデルの一覧表と各モデルの詳細
ここまで、ダイキン空気清浄機の特徴や選び方を解説してきましたが、基本スペック情報を加え、各モデルの一覧表としてまとめました。
型番 | デザイン | 新旧比較記事 | カラー | 最大風量 | 8畳の清浄時間 | 適用床面積 | 加湿面積 | 加湿量 | ストリーマユニット数 | フィルター | センサーの種類 | チャイルドロック | スマホ連携 | 本体サイズ | 重さ(水無し) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
MCZ704A | 型落ちと比較 | ブラウン(T) | 7.2m3/分 | 9分 | ~32畳(~52m2) | プレハブ~18畳(~29m2) 木造~11畳(~18m2) | 680mL/時 | 2つ | TAFUフィルター | 温湿度センサー ホコリンサー PM2.5ンサー ニオインサー | ◯ | ◯ | 高さ69×幅41.5×奥行36cm | 23kg | |
MCK704A | 型落ちと比較 | ホワイト(W) ブラウン(T) | 7.0m3/分 | 9分 | ~31畳(~51m2) | プレハブ~19畳(~32m2) 木造~12畳(~20m2) | 700mL/時 | 2つ | TAFUフィルター | 温湿度センサー ホコリンサー PM2.5ンサー ニオインサー | ◯ | ◯ | 高さ76×幅31.5×奥行31.5cm | 12.5kg | |
MCK554A | 型落ちと比較 | ホワイト(W) ブラウン(T) カームベージュ(C) | 5.5m3/分 | 11分 | ~25畳(~41m2) | プレハブ~14畳(~23m2) 木造~8.5畳(~14m2) | 500mL/時 | 1つ | TAFUフィルター | 温湿度センサー ホコリンサー PM2.5ンサー ニオインサー | ◯ | × | 高さ70×幅27×奥行27cm | 9.5kg | |
MCK504A | ‐ | ホワイト(W) | 5.0m3/分 | 13分 | ~22畳(~37m2) | プレハブ~13畳(~21m2) 木造~8畳(~13m2) | 460mL/時 | 1つ | HEPAフィルター | 温湿度センサー ニオインサー | ◯ | × | 高さ70×幅27×奥行27cm | 9.5kg | |
MC554A | 型落ちと比較 | ホワイト(W) | 5.5m3/分 | 11分 | ~25畳(~41m2) | 加湿機能なし | 加湿機能なし | 1つ | TAFUフィルター | ホコリンサー ニオインサー | ◯ | × | 高さ50×幅27×奥行27cm | 6.8kg |
「MCZ704A」空気清浄・加湿・除湿すべて揃った最上位モデル
「空気清浄・加湿・除湿」と1台3役のオールインワンで省スペースが嬉しいダイキン最上位モデル。
春は花粉、梅雨は部屋干しに、夏は湿気をとって、冬は乾燥対策に、年間を通して活躍するのが魅力です。
- ノドや肌の潤い保護
- ウイルス対策
- ジメジメした夏をカラッと涼しく
- 室内干しがすぐ乾く
- カビ対策
ツインストリーマと最大風量7.2㎥/分の強力パワーでの空気清浄のみならず、全自動で最適な湿度コントロールまで行えます。
唯一のデメリットは、ちょっとためらう価格の高さですが、除湿も必要なら選択肢となります。
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「MCK704A」リビング用万能モデル
ダイキン空気清浄機では、これを選んでおけば間違いないという万能タイプのハイグレードモデル。
最上位モデルと同等の強力な風量とツインストリーマでパワフルに空気を清浄。
空気清浄は~31畳、加湿はプレハブ~18畳(木造~11畳)と適用範囲も充分で、価格と性能のバランスが取れた優秀な1台です。
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「MCK554A」お洒落スリムタワー
空気清浄機は、意外とサイズが大きく置き場所に困ることがありますが、当シリーズは設置面積27×27cmのスリムタワー型。
上位モデルより性能は劣るものの、接地面積が小さく場所を取らないので寝室等におすすめです。
カラーバリエーションも豊富で、
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我が家で以前使用していた2018年モデルですが、現行モデルと使用感は同じなので今でも参考になるはず。
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「MCK504A」スリムタワー廉価版
先に紹介した「MCK55Z」とサイズや外観は全く同じままに(カラー展開は白のみ)、パワーやセンサー数を落とした廉価版です。
また、ほかのモデルが性能維持力が高いTAFUフィルターを採用するなか、当モデルのみHEPAフィルターを採用しているのも価格が安い理由のひとつ。
ただし、安いと言っても、先に紹介した上位版「MCK55シリーズ」の型落ちと価格的に大差がないことも多いです。
タイミングにもよりますが、個人的には当モデルよりも上位機種の型落ち推し。
ちなみに、当シリーズの2023年モデルは存在しないので、型落ちは2年前のモデル「MCK50Y」となります。
「MC554A」加湿が不要なら
「加湿器は既に持っている」「加湿はお手入れが大変だから不要」
床設置面積27×27cmに加えて、高さを50cmに抑えたコンパクトな形状が魅力です。
小型ながらも「ストリーマ技術・ダブル方式・TAFUフィルター」などダイキンが誇る技術はしっかり搭載しています。
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迷ったときのおすすめモデル
これまで紹介してきたダイキン空気清浄機の特徴・選び方などを参考に、自分にぴったりのモデルを選んでみてください。
もし、迷って選びきれない場合は、個人的には「MCK70シリーズ」がおすすめです。
おすすめの理由は、価格と性能のバランスが取れていることと、私自身が使用していて満足しているため。
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以上、ダイキン空気清浄機についての比較・解説でした。